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私の百寺巡礼

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五木寛之先生は70歳を過ぎてから百寺巡礼をされた。日本の寺院の多くは車が入れない険しい石段を登る事で辿り着く。横浜辺りの寺も、ちょっとした坂の上で、わざと車が入れないようにしてあ… もっと読む
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2023年9月の記事一覧

登山後に薬師如来と触れあう 神奈川県伊勢原市 高野山真言宗日向山宝城坊(日向薬師) 私の百寺巡礼162

登山後に薬師如来と触れあう 神奈川県伊勢原市 高野山真言宗日向山宝城坊(日向薬師) 私の百寺巡礼162

日向薬師の存在を知ったのは、秩父で法養寺薬師堂での紹介文を見てからだ。日本三大薬師。そんな存在も知らなかった。
興味が湧く。よし!日帰りで行ける!実に軽い多動婆さんである。

日向薬師に行くには、小田急線伊勢原駅からバスに乗って行く。
と、ここで周りの人たちの恰好を見る。
登山用品専門店で買ったような登山靴にリュックにウエストポーチに服装に。
あ、ヤバイ。私、東京23区の平地を歩き廻る恰好で来てし

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一遍上人と出逢う 神奈川県藤沢市 時宗総本山遊行寺(藤沢山無量光院清浄光寺)私の百寺巡礼161

一遍上人と出逢う 神奈川県藤沢市 時宗総本山遊行寺(藤沢山無量光院清浄光寺)私の百寺巡礼161

時宗の宗祖・一遍上人は特定の寺を持たず全国各地を念仏踊りをしながら廻った方だ。
その一遍上人の教えを受け継ぎ、総本山として建てられたのが、ここ清浄光寺だ。通称は遊行寺と呼ばれている。

時宗開祖一遍上人から数え、遊行4代目の呑海上人によって正中2年(1325)開山されました。 一般には「遊行寺」「遊行さん」などと呼ばれ親しまれています。 この寺は北朝の後光厳天皇から「清浄光寺」の勅額をいただきまし

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戦火を免れた小さなお堂に気さくな住職 世田谷区 真言宗豊山派青龍山勝国寺 私の百寺巡礼160

戦火を免れた小さなお堂に気さくな住職 世田谷区 真言宗豊山派青龍山勝国寺 私の百寺巡礼160

世田谷区というと、私のような貧しい田舎者は敷居が高い。
そんな中、松陰神社と豪徳寺の間にあったこちらのお寺。
お金がありそう。立派過ぎて入れない。と思った。

勝国寺は、吉良政忠(法号勝国寺照岳道旭)が開基となり、世田谷城の裏手鬼門除けとして丸香山薬師院と号しと号し創建、吉良家滅亡後も江戸幕府より12石の朱印状を与えられた御朱印寺として栄え、末寺6ヶ寺を擁した小本寺だったといいます。

東京は昭和

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廃仏毀釈から逃れた御本尊 長野市 天台宗善光寺蓮華院 私の百寺巡礼159

廃仏毀釈から逃れた御本尊 長野市 天台宗善光寺蓮華院 私の百寺巡礼159

善光寺門前に続く宿坊の数々。
そのうちの1つである蓮華院。

前を通った時に、あれ?神社かな?けど、善光寺の天台宗宿坊と聞いたんだけど。と戸惑ってしまった。

九頭龍神社という文字が目立つ。又、本堂内もどこか神社的な感じであった。
応対してくださった女性に尋ねると、元は戸隠神社で戸隠山顕光寺といっていたのだが、明治維新後の新仏分離令により、こちらに移ることになった。
こちらの御本尊は元々、戸隠にあ

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宿坊の中に・・・長野市 天台宗善光寺福生院  私の百寺巡礼158

宿坊の中に・・・長野市 天台宗善光寺福生院  私の百寺巡礼158

善光寺詣りの後、七福神巡りをと思ったのだが、さーて、弁財天の御朱印を頂ける場所がわからない。
という事で、善光寺仁王門に近い宿坊に立ち寄った。

寺伝により。奈良明日香を起源とする向原寺難波にある堀江(池)から救われた如来様が、ここを起点とし信濃にお遷座された終着地がここ善光寺です。その道中に宿泊・休息された各場所を「元善光寺」と云います。そして、当福生院は、その開山本田善光公が草鞋を脱がれた最後

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牛に引かれて善光寺詣り 長野市 善光寺 私の百寺巡礼157

牛に引かれて善光寺詣り 長野市 善光寺 私の百寺巡礼157

牛に引かれて善光寺詣り。
馴染みのある言葉だが、人生一度は行った方がいい寺院の一つだ。

まずは新幹線で長野駅に。今回は行きたい場所が幾つもあった為、タクシーで善光寺に真っ直ぐに向かった。
タクシー運転手さんは地元に精通しておられる方で、宿坊の幾つかを紹介してくださった。
感謝。

信州善光寺は、一光三尊阿弥陀如来【いっこうさんぞんあみだにょらい】(善光寺如来)を御本尊として、創建以来約千四百年の

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野沢菜発祥の寺 長野県野沢温泉村 曹洞宗薬王山健命寺 私の百寺巡礼156

野沢菜発祥の寺 長野県野沢温泉村 曹洞宗薬王山健命寺 私の百寺巡礼156

野沢温泉村というくらいだから、無人の小さな寺を想像していた。
イヤイヤ、行くまでわからないものだ。
歴史ある素晴らしい寺であった。

こちらのお寺は野沢菜発祥の地と言われている。

野沢菜の原種を生産する野沢温泉村健命寺の口伝によると、宝暦年間(1751~1763)に、当時の8代目住職の晃天園瑞和尚が京都遊学の折に、京都・大阪で名産の天王寺蕪の種を持ち帰り栽培をしたことがはじまりだとされています。

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神仏習合の花まつり 秩父市上吉田 真言豊山派地光山宝生院正福寺別当米山薬師堂 私の百寺巡礼155

神仏習合の花まつり 秩父市上吉田 真言豊山派地光山宝生院正福寺別当米山薬師堂 私の百寺巡礼155

米山薬師公園。ここでは毎年5月にお釈迦様の誕生を祝う花まつりが開催される。
え?お釈迦様の誕生日って4月8日じゃないの?か!と言われるだろうが、旧暦の4月8日だ。つまり、新暦だと5月だ。

埼玉県秩父市の山の中。子供たちが中心になって花まつりを続けてきた地区がある。

こちらは、真言宗豊山派から刊行されている機関紙である。
実家に行くと貰ってくるのだが、なんと!!
昔世話になったお兄さんが取材を受

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日本三大薬師の1つ 秩父郡小鹿野町 真言宗智山派四阿屋山法養寺薬師堂 私の百寺巡礼154

日本三大薬師の1つ 秩父郡小鹿野町 真言宗智山派四阿屋山法養寺薬師堂 私の百寺巡礼154

バスを乗り継ぎ、ここまで来た。ここに来るきっかけとなったのは、昨年、小鹿野町にある十輪寺さんにて御朱印だけ頂いていたからであった。

秩父鉄道の終点、三峰口駅より小鹿野町町営バスに乗って20分ほど。

目の前にバス停があるので有難い。迷うこともない。

薬師堂ということで、もちろん本尊は薬師如来だ。
なんと!こちらは日本三大薬師の1つなのだという。

他には、神奈川県伊勢原市にある日向薬師様。

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お地蔵さまが可愛い 秩父札所12番 臨済宗南禅寺派仏道山野坂寺明智寺 私の百寺巡礼153

お地蔵さまが可愛い 秩父札所12番 臨済宗南禅寺派仏道山野坂寺明智寺 私の百寺巡礼153

とにかく公共交通機関で!歩く!と決めている私がなんてこったい。
この暑さと次のバスの時間の不安で駅からタクシー、運転手さんに待っていて頂き、又駅に。

西武秩父駅から徒歩10分の所にある札所12番・野坂寺だ。

可愛らしいお地蔵さん達が迎えてくれる。癒される。

本堂の観音菩薩が素晴らしい。

臨済宗の寺院に行くたびに思うのが庭の見事さだ。
手入れも大変だろう。心を込められている様が感じられる。

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