伊勢ともか

漫画家です。今のところ自作品の作中補足や、質問への回答に使うつもりです。

伊勢ともか

漫画家です。今のところ自作品の作中補足や、質問への回答に使うつもりです。

最近の記事

【懲役339年】頂いた質問②

今回も答えていきますね。 オレンジマンはシナトを友達だと思っていたのか「良い友になれそうな者を殺すのはこれで二度目だ」 4巻のオレンジマンが、五代目ハローに向けて言ったセリフです。 もちろん、一度目とはシナトの事ですね。 なれそう、という言い方なので、オレンジマン自身はやはり彼らのことを単純に友人だとは思っていなかったのでしょうが、そもそもオレンジマンには心から分かり合えた友人は1人もいなかったのでしょう。 シナト、5代目ハロー、オレンジマン、この3人は確かに本質的に似てい

    • 【劫火の教典】頂いた質問①

      劫火の教典について語るのはかなり久しぶりですが、こちらもご質問いただいたので答えていこうと思います。 予定していた本当の結末などはあったの?これは…正直なところ、ありませんというほか無いかも… そもそも劫火の教典はかなり特殊な連載形態を辿った作品なんですね。 マンガワンで連載を追っていた方とかはご存知かもしれませんが、コミックス1巻の1話、あれは本来の1話ではありません。 ちょっと事情があってコミックスが手元に無いので何話になってるかわかりませんが、時代が進んで、光光会の残

      • 【ハイコ】騎士圧殺事件について

        質問いただきましたので、補足や裏話とともに回答させていただきます。 ノアが6歳の頃 一体両親に何があったのか? ハイコが遮ったノアの回想ですね。 これは単純に、6歳の頃に両親が事故で亡くなってしまった、という解釈で問題ありません。 魔術工としての仕事中の事故で、両親ともども同じ現場で働いていたがゆえに、不幸にも同時に巻き込まれてしまった、ということです。 特にハイコが興味を引くようなタイプの事件性は考えていませんでしたが、ノアたちの両親についてはもしかすると掘り下げる未来

        • 【懲役339年】頂いた質問①

          ありがたいことに、過去作についても質問をいくつか頂いたので答えていこうと思います。「懲役339年」のネタバレを大いに含みます。一応。 (裏サンデーのキャラ人気投票イラストについて) 5代目ハロー、6代目ハロー、オレンジマンそれぞれに添えてある花の名前を教えてください。懐かしい企画!これの事ですね。 5代目ハローの後ろにある花は「トリカブト」です。 本当は紫色の花なのですが、「ハロー」のカラーリングに合わせて色を変えています。 花言葉は「復讐」「美しい輝き」などです。 6

        【懲役339年】頂いた質問②

          【ハイコ】クロマの使う魔法

          クロマ・ロヴィツキィももうちょっと描きたかったキャラクターです(みんなそうなのですが)。 「代闘士ハイコ」は中世風ファンタジーの推理ものということで、賢者の後胤はいわゆる警察のポジションを担ってもらう予定でした。 クロマとエリシールは刑事のコンビ枠としてデザインしたキャラクター。完全な味方ではないけれど、利害の一致があればなんだかんだ協力してくれる頼もしい存在です。 なので、クロマには色々と便利な魔法を覚えてもらっています。 透明化の魔法「因果切断(インシュレーション)

          【ハイコ】クロマの使う魔法

          【ハイコ】魔法一覧

          「代闘士ハイコの事件簿」の世界の中で、キャラクターたちが使っていた、使う予定だった魔法をまとめました。 元々は自分のためのメモだったので、作中との矛盾等あるかもしれません。 『難易度の目安』作中にはレベルという概念は存在せず、便宜的なものです。 レベル1 魔術師でなくとも、魔術をかじっていれば扱える簡単な魔法 レベル2 複数使えれば魔術師と名乗っても良いレベル レベル3 このレベルの魔法を一つ使えれば、尊敬に足る腕の立つ魔術師と言える レベル4 「クラン」レベルの魔術師

          【ハイコ】魔法一覧

          【ハイコ】何故ハイコは魔法を使わなかったか

          作中でハイコは一度も魔法を使っていません。 勉強さえすれば誰でも扱える世界で、魔法に詳しいとも言えるハイコがどうして魔術を使わなかったか… それは…使えなかったからです。 実は「服従魔法殺人事件」の冒頭、ノアが跳ね豆をハイコに飛ばしているシーンが伏線になっています。 ささやかな描写過ぎますが、跳ね豆がハイコに当たったものの、弾けていない事に気づいた方はおられるでしょうか? 作中には全く書いていませんが、実はこの跳ね豆というのは生物の魔力に反応し、弾けることで種子を遠くに飛

          【ハイコ】何故ハイコは魔法を使わなかったか

          【ハイコ】ハイコの初推理

          前回↓ ソフィアの死の真相自分が気を許しているたった二人の人間が、自分が原因で不幸な目に遭い、そして死んだ。そう思い、ハイコは深く絶望します。 …が、ふとハイコはソフィアの自殺現場に違和感を抱きました。 「色々調べた」結果、ソフィアの死は自殺に見せかけられたもので、真犯人はソフィアの実の父であるキリルであることがわかります。 (この辺りの推理、具体的には全く考えておりません!お許しください…) テオの事について言い争った結果、逆上したキリルがソフィアの首を締め、そして……

          【ハイコ】ハイコの初推理

          【ハイコ】ハイコとテオ

          前回↓ 剣の才能ホルガーはハイコに剣の才能があると知るや否や、つきっきりでハイコに剣を教ました。 決闘というものが神聖である、というのも父が常々口にしていたものであり、 ハイコの戦いの技術、価値観のほぼ全ては父から叩き込まれたと言ってもいいでしょう。 感覚派の父の教え方はわかりやすいとは言えませんでしたが、自らの中で父の言うことを理屈に落とし込めた時に感じる、自分の成長に対する確かな達成感が心地よく、ハイコはめきめきと腕を上げていきました。 剣術自体はハイコの性に合っていま

          【ハイコ】ハイコとテオ

          【ハイコ】テオについて part2

          前回↓ 婚約の取り消しテオの婚約者であるソフィア。 その父、キリルは強欲な商人で、娘を自らの所有物としか思っていない俗悪な人物でした。 人の人生まで自分の思い通りにしようとする父を持つ、という共通点も、二人の距離を縮めるのに大きく影響している要素であったと想像できます。 キリルは一度テオとの婚約を認めました。しかし実はそれはテオがスモッグス家の跡取りであると誤解しての事でした。 真実を知ったキリルは婚約自体を無効にしようとしましたが、もちろんテオとソフィアはそれに反対します

          【ハイコ】テオについて part2

          【ハイコ】テオについて part1

          久園先生のテオのイメージラフです こちらは僕のテオのイメージラフです。 「代闘士ハイコ」においての久園先生の力の大きさがわかっていただけると思います。 最終話でいきなり登場し、誰だコイツ、となったと思われますが、テオという人物は「代闘士ハイコ」の企画当初から存在するキャラクターです。 勿体ぶってたせいで登場する前に打ち切りが決まってしまったので、急遽「巨竜と決闘」にねじ込むことになりました。 ハイコの実兄回想でテオがハイコのことを弟と呼んだように、テオはハイコの実の

          【ハイコ】テオについて part1

          代闘士ハイコの事件簿の連載終了について

          まえがきお世話になっております、伊勢ともかです。 記事を読まれる方はみな漫画の読者さんだと思うので、知っていらっしゃると思いますが、「代闘士ハイコの事件簿」は本日(2/22)発売の2巻で完結となりました。 明け透けに言えば、一巻の売り上げが悪かった故の打ち切りです。 ありがたいことに続きを読みたいと言ってくださる読者さんも多く、もちろん自分でももう少し続けたかったので、とても悔しく思っています。正直、1巻の発売日が1回目の緊急事態宣言発令真っ最中でなければ違った結果があっ

          代闘士ハイコの事件簿の連載終了について