『サージェント・ペパーズ』を褒めて、褒めて、ややディスる。(パート1)(全3回)
今回から、ビートルズの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967)の全曲を自分なりに語ります~ 本記事はパート1で、A面の『サージェント~』から『ゲッティング~』まで書きます。パート2はこちらのリンクからどうぞ!!!
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』、、、何度も呟きたくなるような、この魅力的なタイトルは、泣く子がもっと泣いちゃう世界的ロックバンド、ビートルズが1967年にリリースしたモンスターアルバムのものである。
このアルバムは、2003年にローリング・ストーン紙が発表した、『歴代最高のアルバム500選』にて、栄えある第1位を獲得した。ちなみに、2003年版ではビートルズが100位以内だけでも、1位、3位、5位、10位、14位、39位、53位を獲得していて、さすがの熱狂的ファンたちにも「やりすぎやろ…」と思われていた。あ、いや、たぶんそれ僕だけです。
ちなみに、つい最近発表された2020年版では、24位まで大下落していて、「なんでや!!!1位誰やねん!!!」と思って調べたら、マーヴィン・ゲイの"What's Going On"で、普通に大好きなアルバムだったので「おうふ、、ま、、いいか、、、」となったのを覚えている(何様)。
まぁ、"What's Going On"が2020年版で1位なのは納得ですわ。だって、2003年版ですでに6位だし、それプラス、今世界全体が”What"s Going On???”って感じだしね、、
さらに曲単位でも、同じくローリング・ストーン紙が、ついこの前発表した「歴代最高の楽曲500選(2021年版)」では、本作の収録曲ではないものの、ほとんど同時期に制作され、シングルとして発表された「Strawberry Fields Forever」がまさかの第7位に選出されている。これはビートルズの全楽曲の中でも最高位である。このことからも、この時期のビートルズは、バチバチだったことがわかるはずだ!!
うん、話を戻そう
そうそう。結局何が言いたかったかと言うと、それほど影響力があって、すごいアルバムなのだ。発売から50年以上が経過したが、音の作りは全くと言っていいほど古くない。むしろフォロワーが増え続ける一方だ。(多分)
ではでは、このアルバムの何が一体そんなにすごいのか???そもそも、本作は一般的にサイケデリック・ロックというジャンルに分類される。サイケデリック・ロックてのは、簡単に言うと、1960年代後半から70年代に流行したジャンル(厳密には、そのあともぼちぼち流行ってはいる)で、LSDなどの幻覚剤や大麻などの麻薬を使用した際に見る幻覚などを、音楽を通して表現するジャンルのことを言う。僕が詳しい音楽知識がほとんどないクソガキだったころは、
麻薬でラリッてる人たちが作ったアルバムが世界一になったの???
って思ったさ。そういう意味でもこのアルバムはすごいのかもしれない。ていうか、麻薬を堂々と「使ってますけど??」みたいなスタンスのほぼヤク中の20代前半の男の子たちが作ったアルバムが、
この世のアルバムで、一番いいぞ!!!!
なーんていう評価を世間からもらえた時点ですごいよね。麻薬で捕まったりしたら、レンタルも販売も配信も全部瞬時にストップさせる我が国とはやはり土俵が違いますね、、、
他にもすごい点はいくつもある。セールスもすごい、知名度もすごい、著名人を掲載する権利を手にするのに苦労した(らしい)ジャケットのアートワークもすごい、全部すごい。でも特にすごいとよく言われるのは、これが世界初の「コンセプト・アルバム」だと言われるところだ。コンセプト・アルバムとはWikiによると、
アルバム全体が一つの細やかな物語・テーマでつながっている作品を対象とする。アップテンポ、またはバラード曲限定がテーマなどといった作品や、「夏」「恋愛」などといった広い意味でとらえられる漠然としたテーマの作品は対象外。
ということになる。最近はバンドだけじゃなくて、日本のアイドルとかもコンセプトアルバムを出しがちである。NEWSは四部作から成るコンセプトアルバム(『NEVERLAND』~『STORY』)を2017年から4年間出し続けたし、嵐は『LOVE』や『Japonism』などのアルバムでは徹底して、そのタイトルに忠実な世界観を維持している。
東洋の果ての大御所アイドルグループたちにも、図らずも影響を与えてしまっているビートルズ様なのであった、、、( ´ゝ`)
ここまで簡単に、僕がすごいと思う点をだらだらと挙げてみたけども、他にももっとあると思う。。「ここのコード進行がすごい!」とか、「ここのベースラインが!」とかあると思うけど、そういうのはもっと詳しい人たちの記事をみてね!(^-^) ではでは、楽曲紹介に少しづつ入っていきます!
1.Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
このオープニングナンバーをはじめて聴いたときの衝撃は今でも覚えてる。今までのビートルズのアルバムのオープニングとは大きく違って、あまりに壮大。「さぁさぁ!ビートルズ様のニュー・アルバムがこれからはじまるぞゴラ!!」的なノリではじまるのがすげぇかっこいい。
これのデモ版からの差もすごくいい。『サージェント・ペパーズ』の50周年記念デラックス版に収録されてるこのテイク9は、まだリード・ギターと管楽器群と効果音(観客の声などなど)が収録されていないバージョン。これと完成版を比較したら、完成版がどれだけ重厚な仕上がりになっているかが僕みたいな素人でもわかる。世界初のコンセプト・アルバムを作ったる!っていう意気込みが伝わってくるし、王者の風格というか、、そういうのがひしひしと伝わってくるよね。わかるかい??
2.With A Little Help From My Friends
1曲目からつながってるメドレー形式ではじまるこの曲は、レノン=マッカートニー作ではあるけど、ドラムス担当のリンゴ・スターがボーカルを担っている。よくビートルズは、「全員が歌えるバンド」みたいな感じで褒められる。みのミュージックも、この動画で同じようなことを言ってた。(3分53秒ぐらいのところで。)
でもさ、、個人的な見解では、、あの、、あくまで個人的な、、見解では、、リンゴの歌声は好き。でもね、彼って歌えるっていうよりは「歌っている」だけだと思うんだよね、、ジョンとポールは歌える。歌えるっていうかマジで神的なボーカル力がある。ジョージも「サムシング」とかで感情のこもったいい声で歌ってた。でも、リンゴはただ歌っている。
ビートルズ解散後のソロライブとかでも、観客にダブルピースしながら、異常なほどの横揺れで「オー、イエーロサブマリィーン、イエーロサブマリィーン」なんて歌ってるリンゴ。でもそこが好きだぞ!!マジで長生きしてくれよ!!
気づいたらここまでリンゴのことしか語っていなかった。話がブレたら誰か教えてくださいね。そうそう、この長めのタイトル。"With A Little Help From My Friends"は直訳すると、「友人たちからのささいな助け」みたいな意味だけど、もし君がこのFriendsを「友人たち」なんて訳していたらまだまだお子様ですわ。ハハーン。
これは個人の見解だけどね、もしくはすでに他の人も言ってるかもだけど、こんなサイケの時期に、友人たちからの「助け」なんてね、完全にアレでしょ、、
Oh, I get by with a little help from my friends
Mm, I get high with a little help from my friends
Mm, gonna try with a little help from my friends
ここの歌詞で、 I get high with a little help from my friends、つまり「友人たちの助けを借りて、ハイになる」なんて言っちゃってるからね!!!はいはいハイ、ハイ!!!ほかにもほかにも、、
What do you see when you turn out the light?
I can’t tell you, but I know it’s mine
「明かりを消すと何が見える?よくわからないけど、それは僕のものだ。」この歌詞からは、目の前が真っ暗になる(つまり、効いてくる)と、自分の内面のキラキラが見える?みたいな意味なんかにも読み解けてしまうところがこの曲のミソです、、こういうサイケな要素が隠せているのは、曲調がポップすぎるのと、リンゴの鼻が詰まった声質のおかげっすね、、ラジオで放送禁止にならんかったのもリンゴのおかげやで。感謝感謝(´◠ω◠`)
3.Lucy In The Sky With Diamonds
前の曲がむっつりサイケだとすると、こっちはがっつりサイケ。イントロからふわんふわんする(?)まずタイトルがあかんやん。Lucy In The Sky With Diamondsて。略したらLSDですやん!!これを作者のジョン・レノンは否定してるらしいけど、俺の目はごまかせへんで。俺をごまかしたら大したもんや。(CV:ミルクボーイ内海)
ボーカルのジョンの声もかなりエフェクトがかけられて、まるで夢の中にいるみたいな感覚に陥る。特徴的なイントロのリフレインはどうやらポールのロウリー・オルガンという楽器によるものらしい(Wiki情報)。
てかそもそも歌詞の様子がおかしいんだわ。
Picture yourself in a boat on a river
With tangerine trees and marmalade skies
Somebody calls you, you answer quite slowly
A girl with kaleidoscope eyes
川に浮かぶボートにいる自分自身を想像してみなよ
そこにはミカンの木々と、マーマレード色の空
誰かが君を呼んで、君はそれにすごくゆっくりと答える
そこには万華鏡の目をした少女
うわぁぁぁぁぁぁ~~~~~╰(‘ω’ )╯
なーに言ってんだこいつは。と、言われてもおかしくない。万華鏡の目をした少女を想像してかなり気持ち悪くなっている。
この曲、文化への影響がマジですごいらしく、この曲のWikiページによると、この曲が流れてるときに見つかった、アウストラロピテクス・アファレンシスの女性の化石人骨がルーシーって名付けられたり、白色矮星ケンタウルス座V886星っていう星が発見されたときは、この星がダイヤモンドで覆われているっている理由で同じルーシーって名付けられてる。
いや、知らんがな!!
エルトン・ジョンなんかのカバーも有名ですね~ジョンのこういうサイケな曲は次のアルバムの『マジカル・ミステリー・ツアー』収録の"I Am The Walrus"でさらに高次元の完成度を見せることになる。
4.Getting Better
そろそろ疲れてきたので、コストコで買ってきたスタバのコーヒーを飲みました。コストコほんとにいいですよね~全都道府県に一つずつ作ってほしいものです。僕の地元にはだいぶ前からコストコがあるんで何度も行ってるんです。つまり、コストコ玄人なわけです。
そんな僕から言わせてもらえば、コストコで大量のバターロールorクロワッサンをウキウキで買ってる奴らは素人ですよ。あんなん大量に食えんって。え?ちゃんと保存するって?パンは買ったらすぐ食えと親に教わらんかったんか!!!
あ、「コストコにはじめて行く人が、すごく楽しんでる様子に水差すなんてひどーい」みたいなことを言ったりして、僕の罪悪感を執拗に煽るのはすぐにやめてください。
あれ??
僕、なにか大切なこと忘れてません??
あ、そうそう。ビートルズでしたね(^ε^)-☆!!
この"Getting Better"は、英語詞に親しみのない僕みたいな人が、かるーく聴いていると軽快なポップソングだけど、歌詞がえげつない。
2曲目が「麻薬のおかげで、こーんなこともできちゃう☆」で
3曲目が「万華鏡の女の子だぁ、、ミカンの木だぁ、、ジュル」
みたいな感じだとしたら、この曲は、
うんうん!!こいつのおかげでよくなった!!そうそう!!な!!な!!うんうん!!(ガンガンの血眼)
みたいな感じ。違うか。
It’s getting better all the time
I used to get mad at my school
(No, I can’t complain)
The teachers who taught me weren’t cool
(No, I can’t complain)
You’re holding me down (Ah-ah)
Turning me 'round (Ah-ah)
Filling me up with your rules (ooh-ooh)
I’ve got to admit it’s getting better (Better)
A little better all the time
(It can’t get no worse)
I have to admit it’s getting better (Better)
It’s getting better since you’ve been mine
ずっと良くなってきてるんだ
昔は学校でイラついてばかりだった
(まぁ、文句は言えないけどさ)
先生どもはダサかった
(まぁ、文句は言えないけどさ)
あんたは俺を押さえつけて (ああ)
振り回して (ああ)
あんたのルールばっかり押し付けやがった
だけど、良くなってるって認めなきゃな (良くなってる)
いつでも、少しずつな (これ以上は悪くなるはずがない)
良くなってるって認めないと (良くなってる)
君が俺のものになってからは、ずっと良くなってるんだ。
え、は、、こ、、、こわ、、、
こんなん絶対アレじゃん、、矯正されてるじゃん、、施設系じゃん、、投薬じゃん、、アーカム・アサイラムじゃん、、
こんな怖いことを平気でルンルンと歌ってしまうこの曲、そして楽しそうに歌うポールどうでしょう。
ちょっと熱量が入りすぎて、ついに指先から蒸気が出てきたのでそろそろ終わりにします。また後日、パート2を書こうと思います~次は、『フィクシング~』から『ウェンアイム~』までをやろうかな~って考えたりしていなかったりしています~~~~~あ~~~だりぃなぁ~~~
はい!!終わり!!最後に誰の髪型にもなりたくない頃のビートルズを載せましょう。
小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!