毎日読書#185 『カラシニコフ II』(松本仁一 )
先日紹介した『カラシニコフ I』の続編です。I と II の両方を通して読むと、悪いのは銃ではないのだなと気がつく。もっと言えば、銃を持つものでもない。その銃を持たせるものが居て、そいつらが生活も教育もままならない人々を、更に苦しみの底に追いやっている。
今回は、中南米や中東などにも取材がおよぶ。見事な取材で、カラシニコフの銃口の先で怯える人々の恐怖や苦悩が伝わってくる。本書が最初に出版されたのは2006年だが、それから14年経った今でも、本書に書かれている世界は続いている