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”国際系” note まとめ

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This magazine curates notes relating to stuffs between globalness and localness.
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#アフリカ

【ニッポンの世界史】#30 文化圏の罠:世界史に「アフリカ」は入っているか?

周縁の不在  1970年代の社会科教育に関する雑誌をみてみると、「好きな国」を聞くアンケートをとってみたり、何も見ずに地図を書かせてみたりして、「生徒たちの関心がヨーロッパにばかり向いている」という嘆き節が、よく掲載されています。  この地図くらい描ければ十分とも思えるのですが、たとえば職業系の高校において同じようなことをやらせてみても、全然描けない。  世界史の授業中に顔をあげさせるだけでも難しい。  そういった嘆きも聞かれるようになります。  国外に眼を向ければ、世界

2024年注目すべき世界の音楽・アフリカ編~Zonkeから紐解く南アフリカのスロウでメロウなアマピアノ的ハウス~

皆さん、ご機嫌如何でしょうか?アフリカ音楽キュレーターのアオキシゲユキです。 2023年は5月と11月にインド、9月にナイジェリアと、念願だった二つの国を訪れるチャンスがあって非常に貴重な経験ができた1年でした。また、いつもお声がけを頂いているあっこゴリラさんがナビゲートするJ-WAVE「SONAR MUSIC」にも合計4回(新年・KIZONBA特集・ネルソンマンデラ特集・ナイジェリア特集)出演させて頂きました。本当にありがとうございます! さて、そのSONAR MUSI

南アフリカにとってのスポーツを超越したラグビーの存在

ラグビーW杯2023、南アフリカの大会連覇!! 決勝に相応しいロースコアで緊張感のある展開で超絶ハイレベルな展開ですごいもの見たなぁという充実感のある試合だった。 前回大会のラグビーワールドカップ2019の日本大会が4年前。その時に自分はアフリカ関係の仕事をしてたので南アフリカ人の現地の同僚や顧客を呼んでアテンドしてた。その中でめっちゃ印象的で忘れられない出来事があったのでnoteに残そうと思う。 まず南アフリカにおけるラグビーの位置付けは単なるスポーツを超えた人種差別の

岸田首相が引用した「アフリカの諺」の起源に関する問答 【「週刊だえん問答 #74」より】

「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」(if you want to go fast, go alone; if you want to go far, go together)。岸田首相が所信表明演説で語った「アフリカの諺」。ウォーレン・バフェットやアル・ゴア、ヒラリー・クリントン、リチャード・ブランソン等が引用するなど、欧米ではつとに知られた一節だが、それは本当にアフリカのものなのか? データサイエンティストにしてエコノミストでもあるアンドリ

100日で100万人が殺された。

こんにちは。カラサワです。 私は今、ルワンダの農村で暮らしています。 ルワンダでは、4月7日から100日間、国全体でルワンダ虐殺の犠牲者を追悼します。 初日からの1週間は追悼の週として、全国各地の施設で式典や慰霊祭が行われ、喪に服し、記憶し、反省し、学び、二度と虐殺を繰り返さないための誓いが立てられます。 ところで、ルワンダ虐殺のことは、日本でどれほど知られているのでしょうか。 ルワンダに行くことが決まってから早4年近くが経っているので、”一般常識”なような気がして

1都2県でガーナ料理を知るための10皿

ナイジェリア、カメルーンとアフリカ料理について書いてきたので、 「次はガーナ料理を書かなければ!」 という想いが日に日に強くなってきました。というのも、日本のアフリカ系移民の人口で言うと、ナイジェリアの次に多いのがガーナ人だからです。 またガーナは、主食となる料理がいくつもあります。ガーナの様々な雑穀の餅状のものを総じて「フフ」と理解して食べていましたが、どうも、そうとは言い切れないことが食べ続けて分かりました。 この写真は、ナイジェリアやカメルーンで食べられているパ

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世界のファッション文化〜世界へ羽ばたくアフリカのファッション〜

皆さんこんにちは!溝辺ゼミ13期のコウスケです。近年アフリカの民族衣装はそのユニークな模様や色使いから注目が高まっていますが、今回はそうしたアフリカの伝統にインスピレーションを受けたファッションブランドをいくつか紹介したいと思います。 1. Maison Château Rouge   一つ目に紹介するのは、フランス発のブランド「Maison Château Rouge」です。パリ生まれでセネガル人の両親を持つ、Fofana兄弟によって設立され、パリ有数のアフリカ人地区で

アフリカでの日本のプレゼンスとグローバル人材育成の要件

 2021年、外務省による日本の海外在留邦人数は135万人。長期滞在者が81万人、永住者が54万人である。日本の人口全体1.26億人の約1.1%に相当する。  韓国では400~600万人が海外で生活しているといわれており、人口の15%相当である。欧州も同様で、オランダ、アイルランド、北欧などでは、職を求め国外に居住することは当たり前となっている。欧州や米国で働くことは一般的で、ドバイやアフリカ、アジアでも多くの人が働いている。 縮退する日本と、その処方箋 今後、日本市場は

SDGs:ニジェール発アフリカの教育を根底から変える「みんなの学校」プロジェクト

「世界には学校に行きたくてもいけない子どもたちがいる」そう聞いてもなかなかピンとこない人もいると思います。私もそのうちの1人です。今回、オンライン英会話のレッスンを通して、SDGs課題の1つ「教育」について学んだことをnoteにまとめました。アフリカ諸国が抱える問題、日本の教育問題、アフリカのニジェールから始まった学校プロジェクトなどについて紹介します。 オンラインイベントに参加して特典チケットをゲット!久しぶりにQQ EnglishのSDGsコースを受講。というのもQQ

日本では見なくなった「庭を掃く」がアフリカマラウイの日常にあった

マラウイの朝の「当たり前」「シャッシャ、シャッシャ」 マラウイの明け方、ニワトリの鳴き声より早く聞こえてくるのが、掃き掃除の音だった。マラウイでは朝、掃き掃除をするのが人々の日課だ。 学生寮の管理人部屋に住んでいた。すぐ隣が大学生たちの部屋だったし、窓もドアもすき間だらけだったから、生活音がお互いに筒抜けだった。学生部屋は一部屋20人が定員だったので、朝の掃き掃除はそのうちの誰か気が付いた人が進んでやっていたのか、当番制だったのか、どちらかだ。 掃き掃除をしないと、マラ

アフリカで起こす「逆タイムマシン」ビジネス開発

米国のスタートアップがアフリカで実績を積んできたドローンによる医薬品の配送が、やはりアフリカに関わってきた豊田通商によって日本の離島にも導入される。 言うまでもなく、アフリカ諸国は、まだまだインフラや社会システムなどが未整備のままに残されている部分が非常に多い。だからこそ、すでに様々な仕組みが出来上がり、システムが整っている先進国ではできないチャレンジが可能になる余地を残す場所でもある。 日本でも、ドローンに限らず様々な新しい取り組みをしようとすると既存の業界の抵抗にあっ

マラウイで出会った、忘れられない先生と猫。

無茶ぶりだけど憎めない先生マラウイのリロングウェ教員養成大学、表現芸術学科の学科長だったブタオ先生は、印象深い上司だった。 「表現芸術科」:体育・音楽・技術家庭科・演劇などの技能教科が全て融合したような科目。 背は低めでちょっと猫背。髭をはやし、大学の教官として大ベテランの風格が漂う。マラウイ人としては珍しく眼鏡をかける。新しい眼鏡のレンズによくついている小さなシールは、なぜか貼ったまま。そんなブタオ先生に構内ですれ違う時には要注意だ。何かしら急な仕事を頼まれるからだ。そ

【国連で働く人々】多様性と放任主義

講演を聞いてくれた学生さんの質問に回答するシリーズ 「国連で働かれている方には、どのような特徴を持っている方が多いですか?」 国連と一言で言っても事務局、各機関の本部(NYやジュネーブ等)、地域事務所、国事務所とあり、人道、開発、(平和維持や政治)ミッションでも違うので、なかなか難しいのだが、色々と傾向はある。僕が知っているのが主に紛争地の国事務所なので、そこの人たちを前提に話す。 まずアフリカの国事務所レベルでは、最近はインターナショナルスタッフでもアフリカ人が増えて

ルワンダ知るならまずこのnote〜生活・歴史・教育・ビジネス編〜

ルワンダ講座(概要)〜アフリカの中でもルワンダが注目される理由とは?〜あなたがここにたどり着いたということは、「ルワンダ」という国について少なからず興味をお持ちだからだと思います。ルワンダについて、どんなイメージをお持ちですか?虐殺の起こった国、テクノロジーが発達している国、コーヒーが有名な国ーー。あるいは「ルワンダってそんな国なんだ!」と驚いた方もいるかもしれません。そんな方でも大丈夫。これさえ読めばあなたのお友達の誰よりもルワンダに詳しいレア人材になることが可能です(需要