バスケW杯。日本がフィンランドに歴史的勝利。「ゲームチェンジャー」富永選手が逆転の呼び水に。生き生きとプレーする「バスケ小僧」

日本などで開催されているバスケットボールのワールドカップ(W杯)。世界ランク36位の日本がフィンランド(22位)を逆転で下し歴史的勝利をつかんだ。日本が五輪や世界選手権で欧州勢に勝つのは初めて。第3クォーター(Q)まで10点追う展開だったが、22歳の大学生、富永啓生選手の活躍で最終Qに逆転した。彼はまさに「ゲームチェンジャー」だ。

27日に沖縄で行われた試合。日本は前半を終えて10点のリードをつけられていた。それは第3Qになっても変わらない。最後の10分で日本はどう戦うのか。

富永選手が第4Q1分過ぎに3点シュートを決めた。今大会、日本が勝つためには3点シュートを量産できるかがポイントだ。その武器を駆使して詰め寄る。反撃開始だ。

相手は富永選手が流れを変えるプレーヤーだと察したのだろう。富永選手のプレー中に、「スポーツマンらしくない」反則で止める。日本にフリースローが与えられた。富永選手は2本中1本を決めて、さらに追い上げる。

これに日本のチームメートは「行ける!」と確信した。河村勇輝選手が3点シュートを決め、ジョシュ・ホーキンソン選手のレイアップシュートも決まり「押せ押せムード」。

第3Q終了時に10点を追う展開が、最後は10点差をつけて「格上」のフィンランドを下した。

富永選手がこの歴史的勝利の流れを生んだと言える。まさに「ゲームチェンジャー」だ。22歳の富永選手は米国・ネブラスカ大に通う大学生プレーヤー。シュートを決めれば舌を出して笑い、外せば悔しがる。生き生きとプレーする姿は「バスケ小僧」と呼ぶにふさわしい。

今大会の初戦で強豪のドイツに敗れた日本。さらにチケット完売のはずが、一部エリアがスカスカだったトラブルにも見舞われた。

なんとしても2戦目を勝利したかった。それだけに逆転の呼び水となった富永選手の活躍は、1試合だけでなく、今大会全体の流れを引き寄せそうなムードを醸し出す。

日本の次戦は29日。世界ランク3位のオーストラリアに挑む。勝てば2次リーグに駒を進められる。

強豪相手の戦いとなるが、「ゲームチャンジャ―」が波に乗れば、大金星も夢ではない。ガンバレ富永選手!ガンバレ日本!

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