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広島・栗林投手が今季初セーブ。侍ジャパン離脱の悔しさを乗り越えて、カープ復活の原動力となってほしい

勝負の世界で「もしも…」と考えたくなることがある。先月行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。広島の栗林良吏投手(26)は決勝の優勝マウンドに立っていたのは、自分だったのではと思いたくなるはすだ。しかし実際は、体調不良のためにチームから離脱していた。この悔しさを乗り越えて、カープ復活の原動力となってほしい。

7日にホームであった巨人戦。4-2とリードしたマウンドに栗林投手が送られた。一、二塁のピンチを迎えたが、6番打者から空振り三振を奪って、今季初セーブを挙げた。

先月行われたWBCで、栗林投手は侍ジャパンのメンバーだった。守護神を期待されての選出だったが、大会期間中に腰の張りで無念のチーム離脱となった。

2021年に行われた東京五輪では決勝で最後を締めて、「胴上げ投手」となった。日本にとって悲願の金メダル獲得に貢献した重要なメンバーだった。

WBCでも3大会ぶりの「世界一」を狙う侍ジャパンにとって、栗林投手は不可欠の存在。しかし無念のチーム離脱。この大会で決勝の最後を締めくくったのは、大谷翔平投手だった。

万全の体調だったら、自分があのマウンドに立っていた。栗林投手がそう思っても不思議ではない。侍ジャパンで十分な実績があったのだから。

だからこそ、侍ジャパンの「世界一」を喜びながらも、自分がチームを離れざるをえなかった状況に、複雑な思いを抱いただろう。

カープでの今季初登板は、今月4日の阪神戦だった。4-4と同点で迎えた九回表。ここできっちり無失点に抑えて、その裏のカープのサヨナラ劇へと導きたい。しかし2死二塁から適時二塁打を浴びて1点を許してしまった。結果的に敗戦投手に。

侍ジャパンでもカープでも結果が残せない。その悔しさを晴らしたのが7日の巨人戦だった。

九回のマウンド。先頭打者に粘られて、四球。侍ジャパンのチームメイトだった岡本和真選手にはレフト前ヒットを打たれて、ピンチが広がった。それでも、この日は崩れなかった。後続を一塁ファールフライ、空振り三振。無失点に抑えて今季初セーブをつかんだ。

カープは2019年以降4年連続Aクラス入りを逃して、クライマックスシリーズ出場から遠ざかっている。

栗林投手には、侍ジャパンの「世界一」の場面でチームから離れていた悔しさがあるだろう。それを乗り越えて、カープ復活の原動力となってほしい。

カープの絶大的な守護神。栗林投手の活躍を応援したい。

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