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パリーグは「投高打低」の予感。その象徴だった西武―ロッテ。両チームとも六回までノーヒットだった
今シーズンのパリーグは「投高打低」の予感、それを象徴するような試合だった。20日に行われた「西武対ロッテ」は六回まで両チームともノーヒットという投手戦。手に汗握る試合展開に、選手もファンもハラハラしたことだろう。
所沢であった西武―ロッテの5回戦。両チームの先発は西武が松本航投手(25)。ロッテは美馬学投手(35)だった。
両投手共に中盤までヒットを許さない白熱した投手戦。ここまで来ると先発の2人とも、先にヒットを打たせてなるものかと思っただろう。
初安打が生まれたのは七回表、ロッテの攻撃。一死走者なしで、菅野選手が高めのボールをライト前へ運んだ。ついにスコアボードの「H(ヒット)」に「1」が灯った。その勢いに乗って、2死二、三塁の絶好の好機を作ったが、西武の投手交代によって、あと一本を阻まれ無得点。
ピンチの後にチャンスあり。西武は、その裏の攻撃で、先頭の山川選手がレフトへヒット。1死二塁から呉選手の右中間を破る適時二塁打で、西武が1点を先制した。西武は八回にも2点を追加して、3-0で接戦を制した。
今季はパリーグの投手が好調だ。19日までの防御率ランキングを見ていると、ロッテのロメロ投手の0.45を筆頭に、6位の石川歩投手(ロッテ)の0.99までが、0点台。今季、完全試合を達成した佐々木朗希投手が7位(1.16)にいるぐらいだから、いかにリーグ全体で、投手が好調かが、うかがえる。
当然ながら、投手が活躍しているということは、打線は全体的に湿っているということだ。その象徴がロッテかもしれない。
この日、西武に敗れて28イニング連続無得点が続いている。17日の日本ハム戦では、佐々木朗希投手が八回までパーフェクト投球をしながら、打線が援護できず、延長十回に0―1で惜敗した。そして19日、20日の西武戦では2試合連続無得点で連敗した。
ロッテは投手陣が好調なだけに、打線が調子を取り戻せば、接戦をものにして勝ち進めるだろう。ただ、各打者が点を取ることを意識し過ぎて、空回りしないことが重要だ。
パリーグの投手の好調ぶりを象徴する西武―ロッテの一戦。佐々木投手に続く完全試合は難しくても、ノーヒットノーランを、誰かが達成するかもしれない。そのゲームをスタジアムで見たいものだ。
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