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全豪テニス。ダニエル太郎選手が快挙。「時代」を乗り越えた。四大大会3度Vのマリー選手を下す

あるニュースに我が目を疑った。全豪テニス2回戦で、世界ランキング120位のダニエル太郎選手(28)が、一時代を築いたアンディー・マリー選手(34)を下したのだ。これは快挙といって良いだろう。

ダニエル選手は軽快なフットワークと多彩なショットで、相手のミスを誘って、セットカウント3-0のストレート勝ちを収めた。

マリー選手は現在世界ランク113位と低迷している。しかし、マリー選手のこれまでの歩みを振り返ると、ダニエル選手の成し遂げたことがいかにすごいかを改めて実感できる。

マリー選手はイギリス人。イギリスは歴史的に有名なウィンブルドン大会を開催している。
地元イギリスの選手がその大会で、長く優勝できずにいた。

歴史的な大会でありながら、地元の選手が勝てず、外国の選手が優勝をかっさらってしまう。そんな事態を起点に、外国企業が席巻する状態を指す「ウィンブルドン現象」という経済用語が生まれるほどだった。

イギリス人にとって、地元選手のウィンブルドン制覇は、悲願となっていた。そして、それを実現してくれたのがマリー選手だった。

2013年。当時世界ランク1位のジョコビッチ選手をストレートで下した。1936年のフレッド・ペリーさん以来77年ぶりの地元Vだった。マリー選手は2016年にもウィンブルドンを制覇した。

そして、五輪で2度金メダルを手にしている。2012年にロンドン五輪、2016年のリオ五輪で連覇を成し遂げた。

四大大会では、全米も2012年に優勝しているため、四大大会では計3度制覇し、一時代を築いた選手だ。

マリー選手は腰のケガに苦しみ、34歳の年齢を考えると、往時の勢いはない。それでも、四大大会で世界ランキング100位以下に負けたことはない。120位のダニエル選手が勝ったのは快挙なのだ。

一時代を築いた選手を下した。そして、この勝利でダニエル選手は、四大大会初の3回戦進出を決めた。この勢いで、さらに勝ち進んでほしい。ダニエル選手よ、「エースを狙え!」。


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