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苦しい時こそ、自分でリズムを作る。広島が好守連発。外野陣のファインプレーで、最終回の決勝打につなげた。阪神との手に汗握る投手戦を制す

苦しい時こそ、自分でリズムを作る。それが好結果を生み出すのだと思う。広島の外野陣が好守を連発した。ファインプレーの連続で流れを引き寄せて、最終回に決勝打が生まれた。守備からリズムを生んだ広島。昨季の日本一に輝いた阪神との投手戦を制した。

11日に甲子園で行われた試合。広島の守備陣が、先発の大瀬良大地投手(32)を盛り立てた。

初回に2死二塁のピンチ。阪神の大山悠輔選手がレフトへ大きな当たりを放つ。外野を越えそうな勢いだったが、レフトの秋山翔吾選手(35)がジャンプ一番、打球をキャッチしてピンチを脱した。

七回には、先頭の佐藤輝明選手に変化球をとらえられ、センターのフェンス際まで運ばれた。この打球を途中出場の久保修選手がフェンスに激突しながらもボールをキャッチ。相手に流れを渡さない。

試合は八回を終えて、0-0。手に汗握る投手戦の展開となった。そして広島は外野陣がファインプレーを連発して、相手に流れを渡さない。

好守がリズムを作って、絶好機を迎えた。九回表に、2死二塁の好機で、田村俊介選手(20)が内角の直球をとらえて、センターを抜けるタイムリースリーベース。待望の先制点を奪った。

田村選手はこの試合の四回2死三塁のチャンスでショートフライに倒れていた。しかし広島の守備陣が好守を連発したことで、流れが味方に引き寄せられて、最終回の殊勲打につながったように思えた。

最後も広島が守備で魅了した。虎の子の1点を守り切りたい。その思いをこの回からセンターで守備固めに入った上本崇司選手(33)が体現した。

先頭打者の放ったセンター前に落ちそうな当たりを、ダイビングキャッチ。この回にマウンドに立った守護神の栗林良吏投手(27)を守備で援護した。広島が相手に反撃のチャンスを与えず、1-0で競り勝った。

広島は10日の試合では6点を奪って勝ったものの、その前は4試合連続無得点で敗れていた。打線は活発とは言えない。そんな苦境の中にいるからこそ、好守で流れを作った。

「攻撃的な守備」ともいえ、ファインプレーが連続すれば、相手に「点を取れないのでは」という不安を呼び起こさせる。11日の試合は、好守がリズムを作っての勝ちゲームとなった。

苦境にいてこそ、自分でリズムを作る。広島の守り勝ちに「あっぱれ!」を贈りたい。

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