信頼に応えられなかったら…。もう一回り成長して戻ってこよう。ソフトバンク津森投手が3連続押し出しで逆転負け。小久保監督から愛のムチ。「大事なところで出せるように」
信頼に応えたい。しかし結果が必ずしもうまく出るとは限らない。そんな時は、もう一回り成長して戻ってこよう。ソフトバンク津森宥紀投手(26)がピンチの場面で投入された。しかし「背信」となる3連続押し出し。指揮官からは2軍降格が明言された。「大事なところで出せるように」。愛のムチである。監督は期待しているのだ。さらなる成長に期待したい。
ソフトバンクは28日に長崎で行われたホーム試合でオリックスと対戦した。チームはパリーグ優勝へマジックを着々と減らしている。この日も四回に栗原陸矢選手がソロ本塁打を放って1点をリードした。
中盤まで1-0とロースコア。七回にこれまで無失点を続けてきたホークスの先発大関友久投手が2死満塁のピンチに陥った。111球を投げている。ここでピッチャー交代が告げられた。
マウンドに送り込まれたのは、津森投手だった。今季は43試合に登板して防御率は1点台後半。プロ5年目のキャリアで最も成績が良い。
厳しい場面だ。でも大事な場面で使ってもらえる。津森投手も意気込んだはずだ。しかし気合が空回りしてしまった。2番打者にカウント3-1から押し出しの四球を与えてしまった。これで同点に追い付かれる。
ベンチの小久保裕紀監督は一度、大きくうなずいた。まだ同点だ。1点なら仕方ないと言わんばかりに。
しかし津森投手は続く打者にもフルカウントから四球を出してしまった。これで勝ち越された。さらには相手の4番打者には死球。3者連続の押し出しで、マウンドを去ることとなった。
試合後、「もうちょっと1回2軍に行ってもらいます」と小久保監督は津森投手の2軍降格を明言した。
津森投手は8月11日の楽天戦でも、1死も取れずに降板することがあった。5-0とリードしている九回に登板。この試合でも先頭打者に死球。さらに四球を与えて、2連続ヒットを浴びて2失点していた。
その後、チームがリードされている場面や、大量リードしている展開での登板が多くなっていた。
だからこそ、1点リードしている2死満塁の場面は、津森投手に勝利を託した形での起用だった。
しかし、重要な場面で「自滅」する形となってしまった。津森投手は2軍降格となる。ただ、これは小久保監督の「愛のムチ」だろう。「大事なところで出せるようなピッチャーで戻ってきてもらいたい」。小久保監督は、津森投手を信じているのだ。
信頼に応えられなかった津森投手だが、2軍で再調整して、もう一回り成長してもどってこよう。チームは優勝マジック19とリーグ制覇が間近になってきた。
今後、ポストシーズンを戦う中で、先発投手を早めに交代して、継投に入ることが多くなる。信頼できるリリーフ投手が1人でも多くいてほしい。それだけに、小久保監督は津森投手へ大きな期待をかけているのだろう。
信頼に応えられなかった津森投手。もう一回り成長して、大事なところで起用されるように信頼をつかみ取ろう!
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