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言うは易し、行うは難しの「適者生存」。オリックスへFA移籍の西川選手がキャンプ初日から特打ち。チーム3連覇のチームに順応しようと懸命だ

生き残るためには、どんな環境でも溶け込んでいかなくてはいけない。「適者生存」。言うは易し。でも行うは難しだろう。広島からオリックスへFA移籍した西川龍馬選手(29)。パリーグ3連覇中のオリックスでさらなる飛躍を遂げようとしている。チームは2日にキャンプイン。初日から特打ちを行うなどして、新たな環境に適応しようと懸命だ。

プロ9年目を迎える西川選手。2015年にドラフト5位で広島に指名されると、ルーキーイヤーから1軍に出場してきた。左の巧打者が8年間で積み上げた安打数は815本。通算打率は2割9分9厘だ。

昨季は初のベストナインに選出された。まさに脂がのっている時期。ここでさらなる高みへめざそうと、FAの権利を行使して、オリックスへ移籍した。

どんなスター選手でも、チームが変わって、いきなり溶け込むのは大変だろう。チームカラーが変わる。生活する街が変わる。その変化に順応しなくてはいけない。

さらにオリックスの中嶋聡監督は、選手の状態を見極めながら、打順を組み替えていく。昨季は135通りの打順が生まれたそうだ。

日によって、自分の打順が変わるケースが想定される。打順によって、それぞれの役割も異なってくるから、与えられた打順に適応することが重要となる。

しかもセリーグの広島から、パリーグのオリックスへの移籍。交流戦でパリーグの投手との対戦はあっても、同じ投手とたくさん対するわけではない。パワーピッチャーが多いと言われるパリーグへ順応することも不可欠だ。

キャンプ初日で西川選手は全体練習の後に、希望者のみが参加する自主練習へ向かうバスに乗り込んだ。

昼過ぎの打撃練習で満足いく当たりが少なかったからだ。バットコントロールに定評がある西川選手は、さらに自主練習で打ち込みを重ねた。

オリックスは3月3日からオープン戦を戦う。それまでに、チームカラーに、パリーグの野球に適応しないといけない。与えられた時間は長くない。

西川選手にとって幸いだったのは、チームがフレンドリーなことだ。キャンプ直前の1月31日には、主力の杉本裕太郎選手らが歓迎会を開いてくれた。「上の方がそういう雰囲気を作ってくれるので、やりやすい」と西川選手は感謝している。

移籍した選手は、そう簡単に環境になじめるものではない。すでに在籍している選手がウェルカムの気持ちで迎えてくれることほど、ありがたいことはない。

キャンプ初日から全力モードの西川選手。環境の変化に一日も早く順応するためだ。

「適者生存」を実現するのは簡単ではない。それでも西川選手はがむしゃらに奮闘している。日々の必死な努力が、適応する秘訣となるのだろう。

リーグ4連覇をめざすオリックスで、西川選手が活躍する姿を楽しみにしている。

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