見出し画像

大阪桐蔭初の春夏連覇の優勝メンバー。オリックスから戦力外となった沢田投手が、巨人と育成契約。輝きを再び!藤浪投手らに続き新天地へ

2012年に大阪桐蔭が甲子園で春夏連覇を成し遂げた。エースの藤浪晋太郎投手のピッチングは圧巻だった。しかし優勝に貢献した控えの沢田圭佑投手の投球も印象に残っている。オリックスを戦力外となったが、巨人と育成契約を結び、再起をはかる。メジャーに挑む藤浪投手らとともに、沢田投手の再出発を応援したくなる。

あの年の大阪桐蔭はエースの藤浪投手、そして捕手として盛り立てた森友哉捕手の存在が際立っていた。

控えの沢田投手が甲子園で投げたのは春夏1試合ずつ。しかし重要な働きを見せたのだ。彼がいなければ、大阪桐蔭の春夏連覇もなかったのではないかと思っている。

春の登板は準々決勝の浦和学院戦。先発のマウンドに上がった。大阪桐蔭が優勝するためには、どこかでエースを休ませる必要がある。1大会を完投するのは、現代の高校野球では現実的ではないからだ。

強豪の浦和学院を相手に5回1失点で試合を作り、エースにマウンドを譲った。この好投が大阪桐蔭の終盤の逆転劇につながった。強豪相手とはいえ、エースが先発で使い続けていたら、この試合をものにしても、次戦以降で打ち崩されていたかもしれない。

夏の甲子園は3回戦の先発。熊本の濟々黌の左腕、大竹耕太郎投手との投げ合いを制した。沢田投手は9回2失点の完投。エースの藤浪投手を丸々温存できたのは大きかっただろう。

春夏共に、投のヒーローは藤浪投手だった。それでも、彼がベストのコンディションで投げられたのは、沢田投手の好投が大きかったように思うのだ。

高校球界では「最強の2番手投手」と言われていた右腕。夏の大阪大会では、藤浪投手の調子が上がらない中で、好救援でチームを支えていたのだ。

沢田投手はほかのチームだったら間違いなくエースになれただろう。それだけの実力の持ち主だが、プロ志望届を出さずに立教大へ進学。ここでもエース級のピッチングを見せて、2016年のドラフト8位でオリックスに入団した。

ルーキーイヤーから1軍のマウンドに上がり、2年目には47試合に登板。防御率2.54をマークし、ブルペンの貴重な戦力となっていた。しかし5年連続1軍で投げながら、右ひじの故障もあり登板数は減っていった。昨季はトミー・ジョン手術を受けたため、1軍登板はゼロ。戦力外となってしまった。

そこに目を付けたのが巨人だった。リリーフ陣の層を厚くするため、沢田投手を育成契約で獲得したのだ。沢田投手は、まだ28歳。再起する可能性は十分にあると思う。

2012年の初夏甲子園で頂点に立った大阪桐蔭。エースの藤浪投手は、メジャーのアスレチックスとの契約を結んだ。森捕手はFAでオリックスに移籍する。

あの時の優勝メンバーが、新天地でさらなる活躍を見せようとしている。沢田投手は2人とは意味合いの異なる移籍だが、負けていられない。

輝きを再び!沢田投手の活躍を期待している。

この記事が参加している募集

スキしてみて

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?