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レジェンド北別府さんの追悼試合に燃えた。広島・床田投手が今季初完封。味方打線のソロ2発で「2-0」。レジェンドの背番号「20」と重なった

広島のレジェンド投手だった北別府学さんが65歳で16日に亡くなった。この日、追悼試合となった一戦を広島がものにした。左腕床田寛樹投手(28)が今季初完封、打線はソロ2発。「2-0」のスコアは奇しくも、北別府さんの現役時代の背番号「20」と重なった。天国へ旅立つレジェンドへ素敵な餞別となった。

北別府さんは1975年に宮崎・都城農高からドラフト1位で広島入り。19年の現役生活で「精密機械」と言われるほどの抜群の制球力を武器に通算213勝を挙げた。

2001年から04年まで古巣でコーチを務め、2012年に野球殿堂に選出された。さらにユーチューバーとしても活躍。2020年に白血病であることを公表し、闘病生活を送っていたが、今月16日に他界した。

天国へ旅立つ北別府さんに、はなむけを。16日のホームで行われた西武戦。広島は半旗を掲げたほか、チームは喪章を着用して、追悼試合に臨んだ。

レジェンドへの最高の餞別は勝利にほかならない。プロ7年目の床田投手は初回から気合が入った。登板前に訃報を聞いた。「いい報告ができるようにと思って投げた」

初回を三者凡退に抑えると波に乗る。相手のスコアボードに次々と「0」を連ねていった。九回も最後は代打のバッターを一塁ゴロに。115球投げ散発5安打。完封劇を披露した。

打線は五回に先頭の末包昇大選手がセンターへ先制のソロ。続く堂林翔太選手も左中間へアーチを放って、この回2点を奪った。

試合後のヒーローインタビューで、堂林選手はまず北別府さんに思いを馳せ「球場に来られた時は、たくさん声を掛けていただきましたし、すごくありがたいことばかりで、こうやって打つことができて、喜んでくれていると思います」と勝利の報告をした。

この日のスコアは「2-0」。奇しくも北別府さんの現役時代の背番号「20」と重なった。

広島一筋のレジェンドは日本シリーズに5度出場し3回日本一に輝いた。しかし敗れた2回は、1986年、1991年の西武だった。追悼試合で後輩たちが「リベンジ」を果たしてくれた。北別府さんも目を細めて喜んでいることだろう。

北別府さんのご冥福をお祈りします。そして後輩たちの活躍を天国で見守っていてほしいと思います。

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