求人のCMがこわい/通常が異常

求人のCMが怖い。


3人男女が並んで喋っていて
「まだ登録してないの?!・・・みんな登録してる!」
「自分の市場価値がわかる!(すごい!)」
私もちょうど昨日見た。転職エージェントのCMだったかな。よくある・・・ 控えめに言って、超絶不快な世界観のやつ。
先日お会いした方から、このCMがこわい、という話しをされて。
やっぱり実際に怖いと思っていたし、ふつうじゃないと思った。(ここでいうふつうとは何なのか、という議論は置いておく)
自分の市場価値を積極的に知りたいと思ったことはもちろんないし、生産性を高めた先に見える景色って、何なのか。いわゆるワークライフバランスがとれた楽しい生活?(それとも業務量倍増?倍速業務処理マシーン!)
そもそも、“市場価値”とか“生産性”、“アップデート”って、人間につかう言葉じゃないよな、と感じてならない。なんだろうこの気持ちの悪さ。

今、異常事態。


働いたり、人と会話をしたり、これらはそもそも異常なことであると、その方は言った。
そんな真理オブザ真理を、真っすぐ言う人にはじめて出会った。
わたしのなかで共感の嵐が吹き荒れたけれど、「わかる」を連呼することによって、その人の言う内容が薄れる気がしてしまって控えめに心の中で感動していた。
私は、社会は定型発達者(発達障害ではない人)のためにデザインされていて
わたしは限りなく発達障害に違い人間だから
だからそもそも職場や飲み会や色んな場所で生きづらいのは当然であって、
だからこそ、今が異常事態だという意味わかります、というようなことを言った。

誰だって・わたしだって、明日病気になったり、障害をもったり、死んだり、するかもしれないのに。
明確に何かの病名がつかなくても、グレーゾーンである可能性もあるのに。
すぐ誰かの助けが必要な身体やメンタルになりえるのに。
どうしてそんなに早歩きなの/大きな声なの/偉そうにしているの/堂々としていられるの、と。

誰に向かってでもなく どうしてどうして、駄々っ子のように思ってしまう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?