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諏訪聖二、黒字独学 全10話

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房の駅が赤字転落から独学で一気に黒字になっていくまでの話をまとめました。
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記事一覧

良いから黙って半袖になれ Vol.26

良いから黙って半袖になれ Vol.26

赤字から数ヶ月がたち
コスト削減案はその当時の自分の力では
ほぼ出し切っていた。

そして売上をあげるしかない!ということに
行き着いた。
売上をあげるにはどうしたら良いか?
売上をあげるアイデア1人作戦会議をはじめた。

特売?!
安売り?!
ポイント?!
広告?!

そして思いついた。
冬、半袖で仕事をしたらお客様がビックリ!
そして応援してくれてお店に入ってくる!
ってなった。

やっぱこの

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いらっしゃいませはお店の雰囲気をつくるための道具ではない。Vol.30

いらっしゃいませはお店の雰囲気をつくるための道具ではない。Vol.30

そしていよいよ赤字脱却まであと数万円。
電話が1本なった。
「おたくのお店はありがとうございますもろくに言えないのか?」というお申し出だった。

そして犯人探しがはじまる。

あいつかなぁ〜🤔
それともあいつかなぁ〜🤔
そして ありがとうございますと
言ってないスタッフをみつけた。

普段からシャイで声が小さい。
お客様と会話もほとんどしない。
そしてレジが忙しくなってくると
テンパってありが

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そいつらは おはぎ食ってねーだろ?Vol.29

そいつらは おはぎ食ってねーだろ?Vol.29

オープン当初、房の駅の商品数は
約250品。(ちなみに現在は3000品)

お客様からあれはないかこれはないかと
日々聞かれてきた。
もしそれを全て実現していくと
スーパーマーケットになる。
でも目指しているものは
スーパーマーケットではないから
全ての声を叶えることはできない。

どんな商品を品揃えしたら良いか
迷走が続いた。
そして完全に方向性を間違えた。

「宮本武蔵コーナー」

なぜ?

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警察呼びます110番 Vol.28

警察呼びます110番 Vol.28

オープンした1年目は本当にいろいろなお客様がきた。
大半はちゃんとしたお客様だけど
万引き、試食をありえないぐらい食べる人、
酔っ払い、恐喝。言えばキリがない。

あるとき、万引き犯を捕まえた。
泣きながら許してください、
警察は勘弁してくださいと謝りだおされた。
盗んだのは300円ぐらいだし
かわいそうだとおもいドラマを気取って
「もう2度とするなよ」と言って許した。

違う日には試食をいっぱい

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スタッフを信用しない Vol.27

スタッフを信用しない Vol.27

スタッフは駒だとおもっていた。
褒めることは皆無だった。
叱ることばかりだった。
1つのミスも許さないほどピリピリしていた。

そんなある日、売上とレジのお金が合わない。
また合わない。
そしてまた合わない。

お店の売上の一部をスタッフが盗んでいた。

こんなこと書いちゃダメだよね。
でも黒字化と経営を語っていく上で
避けては通れない話だから
言いたくない話もします❗️

1度や2度ではない。

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嫌いな農家生産者 Vol.25

嫌いな農家生産者 Vol.25

房の駅の野菜果物は全て千葉県産。
だから夏場には大根もニンジンもない。
年間 通して玉ねぎもじゃがいももない。
だからオープン当初はクレームというか
本当にいろいろ言われた。

市場に行ってバナナ買って
北海道のじゃがいも仕入れて
長野のりんごを売ろうと
考えたことなんて何百回もあった。

この葛藤はずっと続いたけど
コンセプトも何もないのに
カラダと頭がそれを拒否し続けた。

そしてナマモノを扱

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偽りの計画達成 Vol.24

偽りの計画達成 Vol.24

房の駅がオープンして約5ヶ月。
決算月である8月をむかえた。

年間売上計画を達成できるか
最終の8月までもつれた。
そして8月31日の閉店時間がやってきた。
計画に対して約13万円足らなかった。

計画達成なんてしなくたって
達成金がもらえないぐらいで罰則もないし
たいして悔しくもない。。。。。。。。
と思っていた。

でも22:00の閉店時間には店を閉めなかった。
あ!当時は房の駅の閉店時間は

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ホップ ステップ ぶん殴る! Vol.23

ホップ ステップ ぶん殴る! Vol.23

蛇口を閉めるという当たり前のことだけど簡単なことができそうでできない。え?!蛇口ぐらい閉めれるでしょ?っておもうだろうけど、それができないから赤字店舗になる。蛇口を閉めずにレジを打ちにいくとか、蛇口を閉めずに皿洗いするとか、蛇口を閉めるのが面倒で出しっぱなしで他の作業をしたり。水道代だけの問題ではない。水がもったいないと思えないことが大きな問題だ。

閉まっていなかったら注意する。
都度、全体に伝

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多店舗化が決まった瞬間 Vol.22

多店舗化が決まった瞬間 Vol.22

単月の赤字が決まったのに
楽観主義な自分はなんとかなるかなと
本気でおもっていた。

でも1度でも下がり傾向になったものはそう簡単には上向きにはならない。

そんななか
部下の「いわも」に店の留守番をさせて
当時の専務、兄である寿一社長(以下あんちゃん)と
現ナカダイ社長の「ほしのん」と3人で
1日中ミーティングをした。

会社にある問題を出すという
単純な会議だった。

そこに次々と書きだされて

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楽勝ムードから赤字転落へ Vol.21

楽勝ムードから赤字転落へ Vol.21

房の駅がオープンして1ヶ月。
絶好調だったから経営なんて楽勝だと思った。
何もしなくたって店を開けとけばお客様が来る。
お店を運営することなんて遊びみたいなもんだとすら
おもったし、部活の方がよっぽども大変だとおもってた。

朝は生産者の陳列を手伝いながら掃除。
昼はレジを打ちながら接客。
少なくなってきた商品を
切ったダンボールに記入していく。
夜、閉店後 本社の倉庫に行き
切ったダンボールに書

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