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ぶっ壊したのは 確かにあの日の僕だった 《詩》

「ぶっ壊したのは 確かにあの日の僕だった」

屈辱 さげすみ 馬鹿にされて来たのは

僕等が弱いからだ 

握りしめた拳を開いてみても
何も無かった

筋違いの同情は要らない 

夢とか金とか簡単に語るなよ

日に三度 飯が喰える方がまれだ

夜が来たって眠る暇も無く  
仕事に向かう


身体を売って得た金で
ブランド品武装するあの娘も

手首までバチバチに入れた刺青を
見せびらかしてる彼奴も

何かで心を埋めている  

それが悪いと誰に言える 

そうしなくちゃ生きて来れなかった 

そうだろう


リリックは書いたか 曲は作ったか

他人事の様に話しかけるんじゃねーよ
糞野朗

カーテンの隙間から差し込む光

朝日なのか夕日なのか それすらわからない

吐き出す言葉は
現実の事柄と自分の感情だ

今度金が入ったらギターの弦を
買うよ 安物で構わない

弦が切れたままのアコギに話しかけた


真っ裸な幻滅 

ガリガリに痩せこけた雀が泥水をすする

駄目なもんは駄目なんだ 

全部ぶっ壊す 

何の感情も残さず 全てぶっ壊した

自業自得の闇の中 

酔いに任せた僅かな希望は
朝日と共に絶望に変わる 

消しても消し去れない

うざったい青空が其処にある

折れない心とか本当の強さとか 

雀が羽根を広げて翔び立つまで 
ずっと見ていた 

そう ぶっ壊したのは 確かにあの日の僕だった


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