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2023年4月の記事一覧

今宵の月 《詩》

今宵の月 《詩》

「今宵の月」

今宵の月を誰と見ていますか

流されるまま壊れた心で

今宵の月を誰と見ていますか

忘れたく無い輪郭をなどりながら

今宵の月を誰と見ていますか

祈りは届くと そう信じながら

今宵の月を誰と見ていますか

探していたものを 幾つも諦めて

今宵の月を誰と見ていますか

届くはずの無い想いばかりを
呟きながら

今宵の月を誰と見ていますか

風の無い夜に手を伸ばして

今宵の月

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夢見人 《詩》

夢見人 《詩》

「夢見人」

すれ違って行った彼奴

破り捨てた あの走り書き

うる覚えの下手くそな詩 

世界なんて変えられない
君の心ですら

可能性の芽 有り余る余白

くたばり損ねの夢見人

悩むだけ悩んだら 見つかる答え

お前の物差しじゃ無理 
測れやしない

誇り高き野良犬の遠吠え

看板 顔訳 舎弟にパシリ 
どうでもいい

震える足で掲げる言葉の刃

覚悟決めたら 泣きっ面でくくる腹

探して

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天空からの使者 《詩》

天空からの使者 《詩》

「天空からの使者」

春を待ち侘びる白き蝶

天空からの使者

死と再生を繰り返す

君に伝えたい言葉

僕は 
いつか堕ちるはずの空の下

いつか割れるはずの海の前

独り立ち尽くす

蝶の羽音が知らせた
忘れかけていた約束

世界がどうであれ花は咲き

雨の後には虹が出る

Photo : Seiji Arita

赤毛 《詩》

赤毛 《詩》

「赤毛」

何も聞こえない 
聞く気もない

あの街まで だらしなく

ぶらぶらしながら歩いて行く

何も歌わない 
歌う気もない 

ギターは何処に置き忘れた

お前の家まで 
煙草咥えたまま

ジーンズの裾引きずりながら

赤毛に染めた髪のあの娘

耳元 片方だけのピアス
もう片方は無くしたらしい

どうでもいい 

お前が欲しいだけ

Photo : Seiji Arita

三日月の船 「詩」

三日月の船 「詩」

「三日月の船」

今夜 僕が夜空になれたなら

貴女を三日月の船に乗せ

あの星の先 
彼のところまで連れて行くよ

海に映る星の欠片

瞬く様に輝いて

今夜 世界を星で埋め尽くすから

もう会えたよね 

もうずっと一緒だよね

もう独りぼっちじゃない

Photo : Seiji Arita

天使の詩 《詩》

天使の詩 《詩》

「天使の詩」

天使の悪戯 

迷い 戸惑いすれ違い

重ねた夜 君の面影

いつから
静かな週末になったんだろう

わかってる

奇跡を待てど 独り霧の中

夜明けを待てど 独り夢の中

祈る愛の行方 

甘く誘いかけた唇
確かにふたり 同じ夢を見ていた

朝露輝く陽の光 

遠くに聞こえた天使の詩

酔い潰れた夜 
錆びたギター弦

思い出の詩 

胸の中 静かに口ずさむ

Photo ; S

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花のドレス 《詩》

花のドレス 《詩》

「花のドレス」

君もおいでよ 
さらって行くから

悲しみも寂しさも苦しみも
風に変えてみせるから

孤独の夜空に浮かんだ星
深い瞬きで胸に沈めた

誰も知らない独りきりの夜

何が見えるの 何処へ行くの

一途な想い 胸の中

知ってるよ 何もかも 

君が背負う十字架

太陽を纏った輝きと花のドレス
誰よりも優しい君に贈るから

迷わないで

君もおいでよ さらって行くから

Photo :

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花の色 《詩》

花の色 《詩》

「花の色」

包み込む夜明けの霧 

振り向いて微笑んだ朝陽の中

君で埋め尽くされてゆく

風は踊り景色は色付く
モノクロのページ

想い重ねた手のひら 

その温もり
鮮やかに舞い踊る

君の好きな花の香り

無邪気な瞳 その仕草

その肌に触れた

空を描こう 
風を描こう 
海を描こう
星を描こう 
虹を描こう
花を描こう 

そして僕は 未来を描いた

迷わない 迷わせないよ

解けない

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NO MORE RULES 《詩》

NO MORE RULES 《詩》

「NO MORE RULES」

鳴き方を忘れた夜を連れた黒猫

ひん曲がった鉄の月

黒い肌に刻み込んだ
黒い龍の刺青

3コーナーを過ぎて4コーナー辺り

例の場所 ロシアの金髪女

ジャックダニエル
撒き散らしながら歩いた

ローライダー ホーミー 
ギャンスタラップ

散らばったフロントガラスの破片
星屑みたいに輝いてた

糞溜めの中で探した虹

願うところに花は咲く

楽になりなよ ルー

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