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風待ち日記

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水無月のほとりで風を待つ、いつかその日が来るまで
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#季節

レース編みの光を浴びて

レース編みの光を浴びて

午後の光というのは、どこか穏やかなようでいて情熱を秘めていたりするので、なんとも好ましいなあと思う。

桜が散ったあとの季節の太陽の光は、春にしてはやや強すぎて、夏というにはまだまだ未熟だけれど、私にはちょうどいい。やさしくてほがらかでさわやかで。風がぬるくて気持ちがいい。木かげがひんやりしていて気持ちいい。

大体、季節というものは総じてたちが悪い。季節は私の手をとって巧みにエスコートし、心底楽

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ことばのかけら

ことばのかけら

母の大学時代からの親友に、マイちゃんという人がいる。

彼女の本当の名前は「マイ」ではないのだけれども、名前を音読みにすると「マイ」になるので、大学時代からずっとそう呼んでいるそう。だから、そんな母の姿を見て育った私も妹たちも、彼女をマイちゃんと呼んでいる。

マイちゃんは私が小さな頃から事あるごとにうちにやってきて、暇な時間があればよく遊んでくれた。そしてそれはとても楽しい時間だった。彼女は子ど

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めくるめく季節の先へ

めくるめく季節の先へ

桜の花は儚く散って、でも木々はもう青々とした若葉を枝いっぱいに芽吹かせている。私は大学3回生になり、それなりにドタバタ駆け回ったり、ゆったりするときはそのようにしたりして過ごしている。

ここ最近は書きたいことがあるような、ないような曖昧な感じだったので、あえて文章を書かずにいました。時間ができて、書きたい事柄がひょこひょこ顔を出してきたので、またあれこれ記録していこうと思う。

おおよそ2週間ほ

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