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2021年最新!SDGs達成度ランキング|日本の順位と抱えている課題とは?

SDGsに取り組む国は、毎年その取り組み内容がスコアリングされランキング形式で発表されます。

日本の順位は何位でしょうか?
解決すべき問題と合わせて日本政府が取り組むSDGs普及のための取り組みについてご紹介します。

SDGsは2030年までの国際目標

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SDGs (Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、社会問題の解消と持続可能な社会を目指し、2015年の国連サミットにて採択された『2030アジェンダ』を実現するための国際目標です。

2030年まで取り組まれるSDGsには、17の目標と169のターゲットが設定されています。

✅SDGsの目標一覧
・目標1「貧困をなくそう
・目標2「飢餓をゼロに
・目標3「すべての人に健康と福祉を
・目標4「質の高い教育をみんなに 
・目標5「ジェンダー平等を実現しよう
・目標6「安全な水とトイレを世界中に」 
・目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに
・目標8「働きがいも経済成長も
・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう
・目標10「人や国の不平等をなくそう
・目標11「住み続けられるまちづくりを
・目標12「つくる責任 つかう責任
・目標13「気候変動に具体的な対策を
・目標14「海の豊かさを守ろう
・目標15「陸の豊かさも守ろう
・目標16「平和と公正をすべての人に
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう

▼ターゲットはコチラ

2021年版!SDGs達成度ランキングTOP10

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毎年公表される国ごとのランキングはSustainable Development Reportに記載されています。

✅2021年版は「Sustainable Development Report 2021

このレポートでは、目標やターゲットごとに取り組み内容の評価をスコアリングし、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)と、ベルテルスマン財団(Bertelsmann Stiftung)が発表しています。

日本では『SDGs達成度ランキング』と呼ばれているんですよ♪

最新のSDGs達成度ランキングTOP10と日本の順位を以下にまとめました。()内はスコアとなっています。

✅SDGs達成度ランキング2021TOP10
1位:フィンランド(85.9)
2位: スウェーデン(85.6)
3位: デンマーク(84.9)
4位: ドイツ(82.5)
5位: ベルギー(82.2)
6位: オーストリア(82.1)
7位: ノルウェー(82.0)
8位: フランス(81.7)
9位: スロベニア(81.6)
10位:エストニア(81.6)



18位:日本(79.8)

SDGsの採択以前から国を挙げてサステナブルな取り組みをしている北欧は、毎年SDGs達成度ランキングで上位を獲得しています。

▼2020年版ランキング1位のスウェーデンの生活について

日本の順位は79.8点で18位という結果に。最高位が11位の日本ですが、年々その順位は下降気味です。

✅SDGs達成度ランキング:これまでの日本の順位
2016年:18位(75点)
2017年:11位(80.2点)
2018年:15位(78.5点)
2019年:15位(78.9点)
2020年:17位(79.1点)
2021年:18位(79.8点)

2017年以降は平行線を辿っており、他国と比べると著しい改善などは今のところ見受けられません。

日本にとって課題とされている課題は何があるのでしょうか?

レポートで見る日本が取り組むべき課題|ジェンダー平等の実現は早急な対策が必要

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(出典:Sustainable Development Report 2021

上記はSustainable Development Report 2021に掲載されている日本の評価を目標別に表したものです。

✅Sustainable Development Reportの評価の見方
緑色:達成している
黄色:課題が残っている(達成に近い)
オレンジ色:多くの課題が残っている
赤色:最大の課題

日本は目標4、9、16は達成していると評価されていますが、目標5、13、14、15、17は最大の課題であるとの評価を受けています。

サステナビリティの観点から日本が国際的な評価を得るためには、最大の課題とされる5つの目標に積極的に取り組むことが必要です。

日本はSDGsの取り組みをスタートした2016年にSDGs実施指針を発表していますが、2019年にはジェンダー平等の実現と防災を追加する形で、その内容を改定しています。

✅SDGs実施指針改訂版8つの優先課題
1. あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2. 健康・長寿の達成
3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
5. 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
7. 平和と安全・安心社会の実現
8. SDGs実施推進の体制と手段

新たに加わったジェンダー平等は、今日本で最も推進が求められている項目のひとつです。

ジェンダー平等の指標となるのは国会議員の女性の割合。

列国議会同盟(IPU)によると、世界の国会議員で女性が占める割合の平均は25.5%とのこと。先進国の多くは平均~平均以上の数値を出しているものの、日本は9.9%で166位。G7諸国で圧倒的な最下位となっています。

企業が女性の社会進出を推進し、役職の女性比率を上げる取り組みを実施している中、評価の対象となる政治の分野における女性の社会進出は改善の目途が立っていません。

日本政府が施策するSDGs普及活動

SDGsは団体から個人まで、あらゆる人々の意識や行動によって達成度に差が生まれます。

日本政府はSDGs普及活動の一環として、『ジャパンSDGsアワード』と『SDGs未来都市』を実施し、毎年公表しています。それぞれどういった制度なのかを見ていきましょう。

①ジャパンSDGsアワード
ジャパンSDGsアワードは、SDGsに積極的に取り組んでいる団体を公募し、選考委員会の審査を経て政府が表彰する制度で、企業や自治体のアピールにも役立つとして注目されています。

SDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を筆頭に、合計4つの賞が設けられており、これまでに4回開催されました。

最新となる第4回の結果をまとめたのでご覧ください。

✅SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
• みんな電力株式会社
✅SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞
• 北海道上士幌町
• 青森県立名久井農業高等学校 環境研究班
✅SDGs推進副本部長(外務大臣)賞
• 特定非営利活動法人Support for Woman’s Happiness
• 特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス
✅特別賞(SDGsパートナーシップ賞)
• 長野SDGsプロジェクト
• 一般社団法人Waffle
• 富士通株式会社
• ふくしま未来農業協同組合
• 株式会社エムアールサポート
• 阪急阪神ホールディングス株式会社
• 川崎市立平間小学校
• 株式会社キミカ

(引用:外務省|第4回「ジャパンSDGsアワード」の結果

第5回分の公募は終了しています。結果は12月下旬とのこと。どんな団体が表彰されるのか楽しみですね♪

②SDGs未来都市
SDGs未来都市は、SDGsを通して地域を活性化させる取り組みをする自治体を表彰する制度です。優秀な自治体は『自治体SDGsモデル事業』に認定され、取り組みを推進するための補助金を受ける資格を得られます。

最新となる令和3年度の『自治体SDGsモデル事業』は以下の10の自治体が選ばれました。

✅令和3年度自治体SDGsモデル事業
・北海道上士幌町
|「スマートタウンで “弱点” 転変!かみしほろ幸せ循環」プロジェクト
・千葉県市原市|化学×里山×ひと~SDGsでつなぎ、みんなで未来へ~
・東京都墨田区|産業振興を軸としたプロトタイプ実装都市~ものづくりによる「暮らし」のアップデート~
・新潟県妙高市|みんなでつくる生命地域 Redesignプロジェクト
・岐阜県岐阜市|山水と都市が育むWell-beingなライフスタイル創造事業~「つかさのまち・シビックプライドプレイス」が繋ぐ人と人、人とまち~
・岐阜県美濃加茂市|「ローカルSDGsみのかも」=地域循環共生圏の実現に向けたソーシャルビジネス創出モデル事業
・京都府京都市|京都の文化が息づく3側面,“みんなごと”で取り組む レジリエンスモデル~SDGsのその先へ~
・愛媛県西条市|LOVESAIJOポイントを介して「ヒト」と「活動」が好循環する持続可能なまち西条創生事業
・熊本県山都町|有機農業を核とした有機的な繋がりが広がる町の実現
・沖縄県|誰一人取り残さない持続可能な美ら島「沖縄モデル」推進プロジェクト

まとめ

日本には多くの課題が残されています。中でも、ジェンダーに関しては他の先進国との間に大きな差があるようです。

課題とされる目標をどのように改善していくのか、その取り組みに期待しましょう。

▼参考サイト
FROGS|2020年SDGs日本の達成度ランキングは17位|日本が解決するべきSDGsの課題目標
一般社団 法人英語4技能・探求学習推進委員会|SDGs(持続可能な開発目標)の日本の目標達成状況と課題



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