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良質の睡眠を促す頭のリンパマッサージ


睡眠の問題、めまい、片頭痛や耳痛を含む他の頭痛に役立つと多くの人が実感しているものに頭のマッサージがある。

脳の研究分野では、脳にもリンパ腺があることが確認されてからまだ年月は浅い。研究者たちは現在、細胞の老廃物の蓄積と、うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病、自己免疫問題などの症状との間に関連性がある可能性を探っている。

頭蓋骨は動かない一つの骨だと思われがちだけれど、実は、頭蓋骨には多くの動く板がある。食事、会話、あくび、食いしばりなど、頭蓋骨に付着している顎の骨は、常に動いている。

頭蓋骨まわりのリンパの流れをよくするために毎日できることに、マッサージボールやテニスボール、または自分の手を使って頭をマッサージして髄液を流してやることだ。

ここではヨガ・インストラクターのベス・スパインダー講師によるリンパを流すマッサージを以下に紹介する。


リンパを流すための頭蓋骨マッサージ


オプションの小道具:マッサージボールまたはテニスボール2個(なければ拳を使っても大丈夫)

まず頭の緊張をほぐすために、頭を柔らかく、しなやかにすることをイメージする。この「イメージする」ということはあなどれない。身体はイメージすることで、より多く機能することが科学的に証明されてきている。

まず顎を前後左右に動かしながら、頭をマッサージする: 手のひらのかかとやマッサージボールを使い、こめかみの上から、深く、しっかりと、円を描くように動かす。一方向に5回、もう一方向に5回円を描く。

次に耳の上をマッサージする。ここでも、深く、円を描くように、各方向に5回ずつ。

さらに、耳の後ろから後頭部、頭蓋骨の下あたりまで手を動かし、マッサージする。

立ったままでは深い圧をかけにくいので、マッサージボールがあれば、床に仰向けにになって頭蓋骨のすぐ下に置き、頭を左右に揺らすと効果的だ。手を使う場合は、こぶしを作ると同様の効果がある。

次に、頭頂部に移動する。髪をセンターパートにしたと想像して、指かマッサージボールを生え際から左右に置く。生え際を5回ずつマッサージし、頭皮を円を描くように動かしながら、しっかり圧をかけていく。次に、生え際から数センチ後ろに下がり、マッサージを続ける。

頭頂部付近にある、赤ちゃんなら柔らかい前頭葉のような場所に到達するまで続ける。サンスクリット語では、頭のこの部分はビンドゥビサルガ(前に送る、開放」を意味する)と呼ばれている。

そして顔へと移動する。そのとき、頭を少し前に倒し、2本の指で鼻の横を深くマッサージし、涙袋の縁と眉毛の上に沿って各方向に5つの円を描く。(注:先にマッサージボールを使っていた場合は脇に置いて、ここでは手だけで行う)




耳のマッサージが終わったら、頭を肩に乗せて、この練習がもたらした「リセット」「リブート」を感じてみる。

たとえ寝不足であっても、頭がすっきりして、頭が冴えているように感じるはず。この練習を一日中、好きなように、あるいは必要なときに繰り返す。
たった5分ほどの時間を費やすだけでいい。5日連続で効果が感じられるはずだ。



次に、両手を右耳に持っていき、頭を右に傾け、耳たぶからマッサージを始める。耳の縁から硬い軟骨(トラガス)に向かってマッサージしていく。

トラガスに到達したら口を開け、トラガスをつかみ、各方向に5回ずつ円を描く。

左側も同じように行う。

脳科学は絶え間なく進化していて、これまではあまり話題にされなかった頭蓋骨まわりのリンパ液の重要性について、注目度が高まってきている。

さきに述べたように、良質な睡眠、うつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病、自己免疫問題などの症状と深く関わる部位であるだけに、老廃物をため込まずに、流れをよくしてやる日常の心がけが大切だ。

参考:Yoga International




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