「はたらくってなぁに?」と子どもに聞かれたら

ぼくには子どもがいない。
しかし、子どもに「はたらくってなぁに?」と聞かれたらなんて答えるだろうか。
そんな父の予行演習がぼくには必要だ。

将来、10歳のぼくの子どもから、「ねぇパパ。はたらくってなあに?」と聞かれたら。




はたらくっていうのはね。
すごく楽しいことなんだよ。

なんでかっていうとね。
人ははたらくことを通して社会に参加ができるんだ。
そして、はたらくってことをとおして、人は誰かのヒーローになれるんだ。


キミはだれかのヒーローになりたいんだろう?
だって、キミはジャンプ漫画が大好きだろう?
彼らは形は違えど、みんなヒーローだろう。一人ひとりが誰とも違うかっこよさのヒーローだ。
キミがヒーローたちに憧れてるのをぼくは知っている。


いろんなヒーロー像があるから、キミの好きなヒーロー像を目指せばいいのだけど、
ヒーロー全員に共通しているのは、困ってるだれかを助けている、ということだよね。

キミの身の回りにも困っている誰かがいるはずだ。
そんな友達に手を差し伸べた時、「ありがとう」と言われた経験があるはずだ。
もしくは、キミが困ってる時、誰かに助けてもらって「ありがとう」と言った経験があるはずだ。
そう、子どもの世界がそうであるように、大人の世界も「困っている人」で満ちている。


そんな「困ってる人」に向けて、手を差し伸べるのが、はたらくということなんだよ。


キミが将来、大人になって、
力持ちになってほめられる人になるなら、困ってる誰かの重いものをもってあげればいい。
頭がいいことでほめられる人になるなら、困ってる誰かのなやみを解決してあげればいい。

でも、そう単純じゃないのが社会だ。
強くも頭もよくない、もしぼくみたいな人になったらキミはどうすればいいだろう?

たとえば、
弱いことでバカにされる人になるなら、他の人の弱さに寄りそえる人になればいい。
暗くて上手く笑えない人になるなら、同じ暗くて上手く笑えない人たちの中で一番笑えばいい。
ツンツンして感じ悪い人になってしまうなら、キミのトゲを面白がってくれる人と過ごせばいい。


キミの中のネガティブもポジティブも仕事になってしまうのが、この社会が上手くできているところなんだ。
だから、はたらくことの面白さを信じて、キミはキミのまま、心のままに生きるんだ。
そうして、こころを燃やせるなにかがきっと目の前にあらわれるはずだ。

ちなみに、
勉強したいならすればいい。
でも、勉強がしたくないならしなくてもいい。
別に勉強が全てじゃない。そんなものでキミの人生は決まらない。
キミが勉強しないことに対して先生が腹をたてるなら、それは先生の実力がないからなんだ。
ほんとうに実力がある先生なら、勉強をしたくなるくらい面白い授業をするはずだ。



そのうちキミの目の前に、命燃やせる何かが目の前にあらわれると思う。
それに食らいつくんだ。
そして、それにとことんのめり込む。

とことんのめり込んでるうちに、気づいたらスゴイところにいると思う。
命を燃やせるものは30歳になるまでにみつければいい。


もし、それが見つからないなら、友達を100人つくるといい。
一人ひとりを「どうせ同じ」って雑なカテゴリーに入れてしまうのではなく、
一人ひとりの魅力を考えるんだ。
そのためには、一人ひとりを注意深く観察するといい。
そしたら、一人ひとりの良さが見えてくるはずだ。
じーっとそれを観察していればいい。
漫画の中にいろんなタイプのヒーローがいる。
でも、現実にもいろんなタイプのヒーローがいるんだ。
そんなヒーローたちをよく観察して、いいところを真似しちゃえばいい。
そういうイイトコロをたくさん、人に言えるくらい全力で友達をつくるんだ。


そうして真似し続けて何年もすごしたら、キミも何者かになっているはずだ。
そしたら、今度はキミが社会に出ていってキミが誰かを助けてあげたらいい。
キミが誰かのヒーローになったらいい。
ヒーローになって、誰かに「ありがとう」と言われれば、それはすごく楽しいことなんだよ。

そうしたら大人になっても楽しく生きていられるよ。










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