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日本の「男性の育児参加」について思うこと

「お父さんも育児に積極的に関わりましょう」
「男性育休を推進します」
「母子手帳という名前を親子手帳に変えましょう」

このようなことが進められている現代ですが、少し思うことがあります。

これ、本当に本質を突いていますか?

もちろん、男性が子育てに積極的になる風潮に反対ではありません。むしろ大賛成です。私自身、昨年次男を出産した時に夫が2か月間の育児休業を取ってくれたのですが、めちゃくちゃ助かりました。現代の流れの恩恵をばっちり受けさせていただいています。

夫の育休についてはこちらの記事にまとめていますので、よかったら読んでみてください。

私が男性も育児に積極的になった方が良いと思う理由は、自分の妻であり、子どものお母さんに共感してあげられるようになるからです。

今日の記事は、小さい子供を持つお父さんたちにも、たくさん読んでもらいたいと思って執筆しています。

世間の論調

昨今の論調だと、女性側の負担を軽減するために男性も育児を、というのがテーマになっている気がします。「女性はもっと社会進出を」「男性はもっと家庭を大事に」などと謳い、これまで日本が歩んできた「男はバリバリ働いて女は家を守る」という道とは違った新しいルートを絶賛開拓中です!みたいな雰囲気。

よく、海外では女性がフルタイムで働きながら子育てをするのが当たり前。日本では女性ばかりが子育てのせいで仕事が犠牲になっている。とか、海外ではお父さんはもっと家庭に入り込んでいる。日本のお母さんたちは負担がかかりすぎている…

などなど耳にします。

じゃあ、女性ももっと仕事ができるように!男性はもっと家庭を大事にできるように!国際社会と肩を並べなきゃ!

という何とも安直な考えになってしまっているのでは?と個人的には感じています。

女性/男性の本来の役割

そもそも、日本人男性の立場に立ってみたら、男性も育児に積極的に!と言われるのは寝耳に水なのでは?と思います。(女なので真相は分からないですが…)

日本は昔から、奥さんのことを「家内」と呼ぶように、女は家で家事育児を担う、男は外へ働きに出るという文化だったのではないでしょうか(と、ドヤりながらも日本史は大の苦手なので詳しい方いたらご指摘ください…)。

日本は、というか、動物って基本そうですよね。

メスは子供を産み育て、オスは狩りに出たり食べ物の調達に行ってきて家族を食べさせる。

動物を考えてみたら当たり前なのですが、子育てが得意なのはメス、狩りが得意なのはオス。これは、おそらく多くの人が共感してくれると思います。

なのに、人間はオスもメスも自分の本来の動物的な得意分野と、そうではない方もどちらもやらないといけないと来た。人間ってつくづく大変な生き物ですね…(誰目線なんだろう…?)

ちょっと話がズレましたが、近現代以降の日本の流れを見ても、高度経済成長で男性がバリバリ働く⇒女性は専業主婦となって家を守る、というのが当たり前だったところへ、いきなり現代の論調が来たことで、日本人男性は心の中ではさぞパニックを起こしているのでは?と想像します。

でも、「そんなの聞いてないよ!!」と男性側が言えなくなっているくらいには、世間からの(女性からの?)抑圧が働いてしまっている気がします。

男性育児参加の表面的な理由

動物的な適正からしたら「得意ではない」方も担わないといけない世間の風潮に飲まれていく男性たち。(それは女性側も同じでは?という突っ込みが入りそうなのですがそれについてはまた別の機会に…)

なぜこんなにもそれが求められているのか?私なりに考えた立場ごとの理由を書いてみると…

妻の立場から:

・家事育児の負担が私ばかり多すぎる!
・仕事が忙しすぎて家のことを全然してくれない!
・私も仕事をしている!なのに家事も育児もやらないといけない!

政治的な立場から:

・男性にももっと家庭に入ってもらうことで女性の社会進出を促せる
・働き手が増える(=納税額が増える)
・日本も「国際社会の一員」として海外に追い付け追い越せ!

会社の立場から:


・国がそう言うなら男性育休とか推進しないとね…

「大変」の無限ループ

上記は私の考えでしかないので、もし違っていたりしたら積極的にご指摘いただきたいのですが、ここに書いたこと、すべて表面的で本質を突いていないと私は考えます。

お母さんは自分の負担が増えて大変、国は働き手が減って大変、会社はちゃんとやってないと怒られて大変…

まさに、「大変」の無限ループにはまっている感じ…

最近では家事や育児を行うお父さんも増えたと思います。ですが、「少し家事を手伝ったぐらいでやった気にならないで」というのがお母さん側の主張。じゃあお父さんはどこまでやればいいの?となって結局何も解決しないということになってしまっている感じがします。

「私も大変、だからあなたも大変さを味わってほしい!」は表面的な解決にはなるかもしれませんが、本質的には何も変わらないと思います。結局みんなが大変になって、共倒れして、誰も幸せになれない…

どんどん負の無限ループにハマっていく…

そんな未来は歩みたくないですよね。

もっと目を向けるべき部分がある

では、私の考える、男性が育児に積極的に関わることの本質とは、お母さんの心の負担を最小限にすることで、家族全員が笑顔で楽しい毎日を送れるようになることです。

大変な毎日を送りたくて子どもを作ったわけではないはずです。幸せな家庭を築きたいと思って、一緒に歩んでいく未来を想像していたはずなのに、いつしか大変の無限ループにハマっていた…なんていうのは悲しい。

家族が笑顔でいられるかどうかのカギを握っているのはお母さんです。お母さんのストレスが多いと家族にもそれが伝わってギスギスするし、逆にお母さんが穏やかなら家族も穏やかになる。これは私が母として一番大切にしている考え方でもあります。

お母さんが笑顔でいるためには?

ここで重要になってくるのがお父さんの役割です。

男性も家事育児をやりなさいという世間の風当たりが強いからやる。家族を大事にする男に見られたいからやっている。会社で育休を取れと言われたからよくわからないけど取ってみた。

こんな風に受け身の姿勢でやっていては、いつまでも奥さん側からの不満はなくならないし、ストレスも減るどころか増える一方です。

周りがどうこうではなく、今目の前にいる奥様と向き合ってみて、積極的にコミュニケーションを取ってみて、何をすることが助けになるのかを考えて行動することです。当たり前のはずなのに、これができておらず、育児や家事を手伝っていればそれでいいや、という考えは安易だと思います。

共感と感謝の大切さ


お父さんが家事や育児に積極的になることでお母さんのストレスがなくなるのであれば、大いにやっていただきたいと思います。

ですが、この「男性の育児参加」はあくまでも一つの手段でしかないと思っています。

男性も家事育児をたくさんやることが重要、のようになってしまっている節がありますが、私に言わせれば本質はそこではありません。

お父さんも家事育児をすることで、夫婦での共有事項が増え、共感し合えるようになり、感謝し合うことも増えて、家族みんながハッピーでいられる。これが一番重要だと考えます。

これまでお母さんがメインで担ってきたことだったので、大変さや苦労が分からず、他人事になってしまっていた。逆に、お母さんからしてみたら共感してもらえないことの悲しさ。そこから、もっと夫にも家事育児をやってほしい、私に共感してほしい、というのが本質だと思います。

共感ができれば、いつもありがとう、という気持ちも自然と芽生えるはず。この気持ちこそが大事なのではないでしょうか。

究極、お父さんが仕事で忙しくて家事育児にあまり関われなかったとしても、日々の感謝の気持ちを心から持っていれば、お母さんの心の負担はそこまで重くならずに、毎日ワンオペで体力的にはしんどくてもメンタルもやられてしまうということはなくなると思います。



日々話題の絶えない男性の家事育児について、表面ばかりで本質が見えていないのでは?と感じたので綴ってみました。

お付き合いありがとうございます^^

sayu


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