藤井青銅

作家です。放送作家、脚本家、作詞家とも呼ばれますが、自分では全部同じことだと思ってます…

藤井青銅

作家です。放送作家、脚本家、作詞家とも呼ばれますが、自分では全部同じことだと思ってます。ヘッダー画像は『ラジオな日々』(小学館)表紙カバー(画・木内達朗さん)より。

マガジン

  • オモテもウラも藤井青銅

    基本は毎週1本掲載です。内容は、 「書き下ろしエッセイ」 「これまでに書いたドラマ脚本、落語、腹話術などの脚本、番組台本」 「単行本未収録の小説・エッセイなど」 …の予定。私は作家兼放送作家なので、小説、エッセイ、コラム、ドラマ、番組、イベント…とオモテに出る仕事は色々あり、ウラにはエピソードもあります。その両方です。 有料サイトですので無断転載・引用などはご遠慮ください。感想・質問などあればコメント欄へどうぞ!

  • 藤井青銅の本

    プロフィール紹介も兼ねて、これまでに出した本を紹介。

  • ショートストーリーズ

    これまで本や他のメディアで発表したものに手を加え、セレクトしました。エッセイと詩と物語と、SFとファンタジーと、さらになんだかわからないものがまざった短いストーリー集。

  • TVのモンダイ点

    かつてTV誌「ステラ」に連載していたコラム。書籍化してなかったので、順に再掲します。意外に腐ってないネタが多いようです。

  • 食の歳時記

    我ながら珍しい「料理エッセイ」。元はラジオ番組のために書いたものです。

最近の記事

ビジネス会話改造論9~ビジネスの鎧・兜語

『月刊機械技術』連載中のコラム。雑誌では、ページの都合で元原稿が少し短くなっています。ここでは、雑誌の了解を得た上で元原稿をUPします。 今回は6月号(第9回「ビジネスの鎧・兜語」)。途中まで無料で読めますよ(定期購読マガジンの方は全部読めます)。 現在出ている7月号には、次のコラム(第10回「カタカナ語で煙に巻く」)が載っています。書店で手に入ります。読んでいただけると嬉しい。 では、6月号掲載コラムの元原稿をどうぞ。 ++++++++++ ビジネス会話改造論  9(

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    • 下書きをしないと決めた時

      私が作家になった時は手書きだった。パソコンはおろか、ワープロ専用機もまだない。文章を書くのは誰でも手書きだった時代だ。 当然、原稿を書く時は下書きをする。その上で清書をする。字が汚いというのもあるが、なによりも下書き→清書という過程を経ないとまともな文章にならないのだ。 が、ある時、 「よし、これからは下書きをしない!」 と決めた。 ベテランになって自信がついてからではない。まだ駆け出しで、自分でも文章が下手だと自覚している時に、そう決めたのだ。 もちろん、理由がある。

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      • チョピンの岩さん(下)

        ラストです。 かつて『週刊小説』に連作で書いた【相撲おもしろ物語】からの一編「チョピンの岩さん」。三つに分けた上・中・下の下です。 「チョピンの岩さん」(下)【週刊小説 1996年9月13日号】     5 もう名古屋場所が迫っていたからね。ここで本当の事を告げりゃ、あのムラっ気のある赤間岩のことだ。ひどい土俵になるに違いない。おれは梅ケ戸親方と相談した。 「ちょうどまた、コンサートがあるんです。そいつを聞きにいかせたらどうでしょう」 「岩のことだ。行けば、今度は楽屋に

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        • チョピンの岩さん(中)

          続きです。 かつて『週刊小説』に連作で書いた【相撲おもしろ物語】。その中の一編「チョピンの岩さん」。上・中・下の、中です。 「チョピンの岩さん」(中)【週刊小説 1996年9月13日号】    3 この夏場所、赤間岩(あかまいわ)は調子がよかった。初日からいきなり八連勝だ。相撲記者とすりゃその秘密を探りたくなるってもんだ。で、支度部屋に行くと、赤間岩はヘッドフォンでCDを聞いてる。これまではただ寝転がってテレビを見てたり、それとも競馬新聞を読んでたのに、えらい変わりよう

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        ビジネス会話改造論9~ビジネスの鎧・兜語

        マガジン

        • オモテもウラも藤井青銅
          初月無料 ¥500 / 月
        • 藤井青銅の本
          61本
        • ショートストーリーズ
          10本
        • TVのモンダイ点
          91本
        • 食の歳時記
          62本
        • とことん TVのモンダイ点
          38本

        記事

          チョピンの岩さん(上)

          かつて『週刊小説』という雑誌に、ちょっとヘンテコな相撲小説を連作で載せていました。編集部が【相撲おもしろ物語】という連作タイトルをつけてくれました。 何作かありますが、これは単行本には収録されていません。ここにUPしてみます。毎回原稿用紙20枚程度の短編でした。しかしWebで一回で読むには長い。なので上・中・下の三回に分けてみます。 「チョピンの岩さん」(上)【週刊小説 1996年9月13日号】    1 ことのおこりは、赤間岩(あかまいわ)がピアノコンサートに行ったこ

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          干支シリーズ(2008年/スポーツ)

          思い出すのも、面白い。 忘れているのも、面白い。 呆れるのも、面白い。 NHK-FM「青春アドベンチャー」で、毎年一年の最後に放送していた通称「干支シリーズ」。1993年から2009年までの17年間を書きました。その残っている原稿データからランダムに紹介しています。 ここにUPするために元原稿データを読んでいると、 「これ、何の話だ?」 と最初はなんだかわからず、途中のキーワードで、 「そういえばこんなことがあったような……なんだっけ?」 としだいに思い出す感覚が、面白い

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          ハコについて

          引き出しの整理をしていると、小さな緑色の箱があった。だいぶ前に買った財布が入っていた箱だ。カッチリとしたきれいな箱だったから、 「何かに使おう」 と思って、とっていたのだ。 中を開けてみると、空っぽ。何にも使っていない。 「しっかりした作りのきれいな箱は捨てられない」 という、ハコあるあるだ。 いただきもののちょっと高級なお菓子の場合もそうだ。きれいな化粧箱とかオシャレなデザインの缶だったりすると、お菓子を食べたあとでも捨てられない。 「何かに使おう」 と思ってとっておく。

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          ビジネス会話改造論8~秘密の共有

          『月刊機械技術』連載中のコラム。雑誌では、ページの都合で元原稿が少し短く加工されています。ここでは、雑誌の了解を得た上で元原稿をUPしています。 今回は5月号(第8回「秘密の共有」)分。途中まで無料で読めます(定期購読マガジンの方は全部読めます)。 現在出ている6月号には、次のコラム(第9回「ビジネスの鎧・兜語」)が載っています。書店で手に入ります。読んでいただけると嬉しい。 では、5月号掲載コラムの元原稿をどうぞ。 ++++++++++ ビジネス会話改造論  8(秘密

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          バランサーふたたび(あるいは、通説とJリーグと八百万の神)

          私はラジオの仕事が多い。たぶん性に合っているのだと思う。もちろん、好きだ。だがしかし、だからといって「ラジオというメディアは特別に優れている」と思ったことはない。 私は落語が好きだ。落語脚本も書く。落語紹介番組もやっている。だがしかし、「落語は他の大衆演芸に比べて優れている」と思ったことはない。 私が書くものはドラマでも小説でも番組でも、総じて笑いの要素が強い。喜劇・コメディが好きなのだ。一般的に、世間では泣けるもの、真面目なもの、感動もの、恋愛もの、文芸色の強いもの…に

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          干支シリーズ(2009年/スポーツ)

          NHK-FM「青春アドベンチャー」で、毎年一年の最後に放送していた通称「干支シリーズ」。1993年から2009年までの17年間を書きました。その残っている原稿データから、ランダムに紹介しています。 こういう時事性の強いエンタメを振り返る面白さは、 「今も昔も変わらない」 と、 「今となってはなんだかわからない」 の二つがあることだと思っています。後者はたいてい取るに足らないバカバカしいことなのですが、これがあることが重要。 大袈裟な言葉で言えば「不易流行」。不易(ずっと変わ

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          こわくない新番組

          なんだかホラーっぽいタイトル画像になってしまった。 全体像は、こうです。 落語紹介番組だ。有名な落語「饅頭こわい」から「人生こわい」という番組名になったのだろうが、フォントのせいでホラーっぽくなってしまった。 配信するオトバンクの方から、だいぶ以前に「初心者に落語を紹介する番組をやりたい」という話を聞いていた。 落語好きで、ここ十数年、柳家花緑さんに落語を書いている藤井青銅に紹介役をやらせてみよう、という考えは嬉しい。と同時に、ただオッサンが喋るだけではつまらない。誰か相

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          バランサー

          『トークの教室』4刷&「玄石」設立W記念…という妙なサブタイトルのトークイベント「”面白い企画”はどのように生まれるのか」 は、先日無事終了した。 いつも集客力のない藤井青銅だが、今回は多くの方に参加していただいた。感謝だ。石井玄パワーなのかな。…いや、オードリーの東京ドームライブ・パワーか。 イベントの中でも少し触れたことを、その後さらに考えている。 イベントで、私は大要こんなことを言った。 「ラジオのいち番組、しかも歌手ではなくお笑いで5万人の東京ドームを埋めるなんて、

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          記憶の博物館4

          以前ラジオ番組での朗読コーナー用に書いた、エッセイと詩をミックスしたような原稿。それを元にアレンジしました。何本かずつまとめてUPしています。 今回は「カーネーション」「放課後の教室」「迷子」「待ち合わせ」の4本。 ***************** カーネーション 小さい子が画用紙に赤い花の絵を描いていれば、それがどんなにヘタッピイでも、ま、7割はチューリップでしょう。あれは独特の形をしているし、歌にもなってますからね。 では残り3割はといえば、それはカーネーション

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          オジサン同士のハグ

          あれはハグというのだろうか、人前で思わず相手と抱き合ってしまった。しかも、こっちもオジサン、相手もオジサン。 傍目にあまり美しいものでないことは承知している。自分だって、直前までまさかそうするとは思っていなかった。しかし自然にそうなってしまうこともあるのだ。 * 去年の11月、仕事仲間から、 「Kさんが青銅さんの連絡先を知りたいと言ってきたけど、メールアドレスを教えてもいいですか?」 という連絡が来た。 Kさんとは40年以上前に半年ばかりお仕事をした。それきりだが、もちろ

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          干支シリーズ(1999年/社会・文化)

          NHK-FMの「青春アドベンチャー」で、毎年一年の最後に放送する通称「干支シリーズ」と呼ばれたものがありました。1993年から2009年までの17年間、私は毎年この番組を書いていました。 その残っている原稿データから、ランダムに紹介しています。まあ、こうやって再掲してみると、我ながら「くだらないことを書いてるなあ」と思います。が、それも含めて「これが時代の記録なのだ」と考えることにしています。 今回は「1999年」。1999年といえば…そうアノ年です! この年なにがあったか

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          不思議なタイトルのトークイベント

          イベントのメイン・タイトルは、 「”面白い企画”はどのように生まれるのか」 これはまぁいいとして、そのあとに続くサブ・タイトルがちょっと不思議ですね。 『トークの教室』4刷&「玄石」設立W記念! …どういうこと? いろいろ説明しますね。 まず、場所の「B&B」は下北沢にある本好きには有名な本屋さん。 私も、何度もイベントやらせてもらってます。 日時は、5月2日(木・GWの谷間の平日) 19時30分~ 現地参加&リアルタイム配信 上の写真のような店内なので、東京の方

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