映画「PERFECT DAYS」の感想
こんにちは。
noteの記入はかなり久しぶりな気がします。
先日、映画「PERFECT DAYS」を映画館で見ました。
本当は別の映画を見ようと思ってましたが、口コミの評価が異常に高く、なんだか気になったので、こちらを。
結果、最高の決断をしたなと思いました。
日本が誇る日本らしい映画で、まさに完璧だったなと思います。
私は、どちらかというと、海外ドラマや海外の映画が好きで、非日常を切り取るようなド派手な展開やアクション、ミステリーなども含めて、
お金をかけてるな〜と感じるのが好きです。
日本のドラマや映画は、海外と比較すると、アクションがかなり稚拙な印象を受け、世界観のスケールも小さく、私個人はあまり心惹かれません。
日本で高視聴率だった、「VIVANT」が海外で苦戦しているのは、至極当然で、あのアクションのレベルや事件の展開のレベルは、アメリカには到底太刀打ちできないよと思いました。
私個人は、VIVANTは、楽しく見ましたが。
さて、話を戻します。
この映画は、ある中年男性のトイレ清掃員の日常を切り取っただけの映画
です。
そう、それだけなのです。
事件は起こりません。
淡々と、主演の役所広司さんを映す。
朝起きて、決まったルーティーンで支度をし、仕事に行き、決まった場所でお昼を食べ、決まった場所で一杯やり、帰宅し、決まったルーティーンで寝る。
まず、これの映像の角度や、撮り方、そして音楽のセレクト、流し方、どれもが素晴らしいので、見ていて、全く飽きないのです。
これは、監督の手腕と、役所広司さんの演技力でしょう。
そこに彩りを加えていくのが、他の役者さんたち。
同僚の若手社員や、その彼女、行きつけのお店の人たち、お昼の公園で隣のベンチによくいるOLさん、姪っ子、妹、、、、、、、、、
出演シーンが多いわけではないですが、主演の役所さんの人柄や性格を見事に表現するしています。
邪魔せず、しかし印象を残す。
寡黙な主役を、良い意味で揺さぶるような賑やかな脇役たち。
一見、退屈に思われるような日常を、
盆栽、音楽、カメラ、読書、様々な趣味で彩りを加えていく。
いわゆる、古き良き趣味を持ち、とても豊かさを表現しているなと思いました。
この「繊細な表現」こそが、日本が世界に誇るべきものなのだと思います。
宮沢賢治の「雨にも負けず」を思い出させるような主人公。
映画のパンフレットには、「こんな風に生きれたら」と書いてますが、
監督の願いも込めて、なのだろうなと思います。
これに近い生き方はできるけれど、このようには難しい。
ただ、「生きる素晴らしさ」を大袈裟ではなく、メッセージを変に込めずに、
独身中年男性の日常の生き様や人との交流を通して表現しているのだろうと。
なにか言葉にすると難しいのですが、一種の「美しさ」をこの映画には感じました。
個人的には、日本映画の最高峰だと思います。
日本の禅を表現しているなんて声もありましたが、まさにですね。
アナログばりばりの主人公の、この豊かさは、若い人たちにこそぜひ見てほしいです。
素晴らしい映画をありがとうございました。
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