芳野あき

東京に住むアラフィフ女子です。夫、高校生の息子と猫と暮らし、コーチングの仕事をしていま…

芳野あき

東京に住むアラフィフ女子です。夫、高校生の息子と猫と暮らし、コーチングの仕事をしています。コロナ禍、思い立って社会人MBAに入学し、会社員生活から離れました。慎重派で石橋を叩きまくるくせに、人生を左右するような大事なことは直感で決めています。日々の気づきをつらつらと書いています。

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初めてのアルバイト

息子は大学生になったのに、アルバイトをすると言いながら、なかなか決めてこない。 「1円でもいいから、1日も早く自分で稼ぎなさい」 言い続けてひと月、やっとGW前にオンライン面接を受けて、イベントサポートの企業にアルバイト登録をした。 次々に来るメールに目を通して、初めて登録したのが、東京・有明のイベント施設での、10時から22時までの仕事。前の日から、服装はこれでいいか、何をするんだろうと大騒ぎをして、今日出掛けていった。 23時を過ぎても連絡ひとつないので、熱中症で体

    • 俺が選んだことだから

      いま真っ盛りの、2度目の大学受験の息子。 私立文系の受験は、2月に入るなり飛び石で試験日が来て、毎日気が抜けない。 母親にできることは、 普通の弁当を用意し、普通の夕飯を出して、普通に家族団欒をして、翌朝見送るだけのこと。 疲れたわ、と昨日・今日と連チャン受験の息子。 「頑張ってるね、えらいえらい」 と私が笑ったら、ふざけた様子で食卓に頭を突っ伏した息子が、目線を落としたまま、言った。 「いや。俺が選んだ道だから」 「自分が選んだ道だから」と言える大人が、日本にどの

      • 父の告別式

        (12月1日の記録) もう高齢だから、身内とごくごく身近な親族だけで行った葬儀で、19歳の息子にとっては、初めての身近な親族の葬儀。 まだ幼少期に曽祖母の葬儀に出たことはあっても、直接自分がご遺体に献花するのも、お骨あげするのも初めてで、人の生死に直接触れる葬儀場の雰囲気、お線香の匂いの中で、息子は私も驚くくらいにポロポロと涙を流し、嗚咽した。 帰宅後、息子がへぇ、と思うことを言った。 「ここ数年、親戚で会う機会がなかったけれど、上のN兄ちゃんも奥さんのYさんも、下のM

        • 雲隠

          (11月24日金曜日の記録) 明け方に、父が逝った。 早朝に義姉からのLINE電話が鳴って、「血圧が急激に下がっているので病院に来て」とのこと。ちょっと待って、と義姉が電話の向こう側で兄と話している気配がして、涙声で告げられた。 「いま、息を引き取られたそうです」 夫が不在だったので、息子を起こして病院に行った。 ベッドの父の頬に手を当てたとき、ああもう冷たいんだ、と思った。 この指先の感覚を、ずっと覚えていられたらいいのに。 二日前の水曜日、母と父の見舞いに行ってい

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        • お仕事
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        • しいたけさんの言葉
          1本

        記事

          "I'll Sleep When I'm Dead" という歌があったなと

          あるインタビューだったのだけれど、初対面の方から、 「あきさんにとって、人生ってなんですか?」 と聞かれた。 一瞬息を飲んでから、答えた。 「暇つぶしです」 え、どういうことですか、という繋がりでインタビューは続いて、笑いを交えながら、明るく楽しく話を終えた。 それから数日、いまだに心がザワザワしていて、ふと気づいた。 そうか、これは「怒り」なのだな。 誤解してほしくないのだけれど、怒りはインタビュアーに対してというわけではなく、その「問い」に対しての。 この1年間

          "I'll Sleep When I'm Dead" という歌があったなと

          旅立つ人に

          人によっては、気持ち悪い話かもしれない。 今朝、明け方に玄関で物音がして、目が覚めた。 身支度をする音。誰かが、出かける準備をしている。上着を着る音。鞄を担ぐ音。上着というのも、ジャケットというような軽いものではなく、重量感のある感じ。 今日は夫が出張だっただろうか? 夢現で、考えた。夫ではない感じがする。夫は、荷物を多く持つ人ではなくて、3泊の旅行にバックパックひとつで出かける人。 かと言って、息子のような細さがない。もっと重量感のある男性の気配。 そして、もっと重量

          旅立つ人に

          IDGsのセミナー参加 〜若干ナナメからの考察

          先日、IDGs(Inner Development Goals)のWEBセミナーに参加した。 IDGsというのは、SDGsを進めるプロセスで、目標値は決めてるけれどなんかうまくいかないよね、うまくいかないのはそれを進める自分たち人間がもっと飛躍的にレベルアップしないといけないからだよね、という発想から生まれた人材育成の指針、なんだそう。 面白い内容だった一方で、自分の中でモヤモヤしたので、備忘録。 IDGsの目的は「能力開発」や「個人の成長」ではない、それによって個々がど

          IDGsのセミナー参加 〜若干ナナメからの考察

          東京エクストリームウォーク 〜26時間100kmの旅

          子供の頃から運動は苦手で、ジョギングとかランニングとかをしている人は、異星人だと思っていた。その私が、この年齢になって、制限時間26時間で100km歩くというイベントに参加。 参加してみて気づいたのは、こ〜んなに参加する人がいるということ。 WESTコース、EASTコースと別れていて、ゴールは共に豊洲なのだけれど(100kmの場合)、WESTスタート会場の海老名では、1000人はいると思う人の数だった。 (後日の大会事務局発表によると、参加者数はWESTコース100km部門

          東京エクストリームウォーク 〜26時間100kmの旅

          Kindle出版しました

          久しぶりの投稿です。笑 もう2ヶ月前になりますが、Kindleから本を出版しました。 昔からブログ系のSNSが好きで、GREE、Facebook、noteと、パラパラと日々の喜びや悩みをつぶやいてきました。 この本は、そうした「子育てを通じて私が学んだこと」を中心に、印象に残ったものを18年間のブログから抜粋して、編集したものです。 思わず笑ってしまったこと、息子に接してくれた方々に感謝したこと、愛を伝えてもらったこと、親である自分の姿勢を正してもらったこと。 息子の成

          Kindle出版しました

          男らしくないじゃん

          夜10時、塾から帰ってきた息子が遅い晩御飯を食べながら、突然言った。 「あのさ、奢ってあげるって言った相手から、断られたらどう思う?」 ? 「塾の近くのコンビニで、先生と会ったんだ。『パン一個奢ってあげようか』って言われて、断ったんだけど、母さんだったらどう思う?」 ちなみに彼が「先生」というのは、大学生のメンターのことらしい。 「…まぁ、次回からは奢ってあげるとは言わないかな」 息子は目に見えて、がっくりと項垂れた。 「そうだよな〜、くそ〜、やっぱり奢って貰えば

          男らしくないじゃん

          春望

          昨日は朝から、工事の音がうるさかった。 道路工事でもしているのかと思っていたのだけれど、ちょっとした用事で隣のコンビニに買い物に出たときに、その理由を知った。 隣家は5階建くらいの小規模マンションなのだけれど、一階は大家さんが住んでいるようで、都内にしては広い庭がある。立派な桜の大木と梅の花などがあり、ちょうどうちが2階だから、ベランダから外を眺めると桜の枝が目の前にあるという環境だった。 工事の音は、その桜の大木を切っている電動ノコギリの音だった。 大人の腕を丸くしても

          ものさしの呪縛

          コーチングを受けた日は、なんだかモヤモヤしてnoteに向かわずには眠れない。今日はテーマも考えておらず何気なく開始したのに、終わったときには立ち上がれないくらいの衝撃だった。 あ〜いたた。いまも頭痛がする。 他人からどう評価されているのかが気になって仕方がない、と、流れでそんな話になった。自己肯定感が低いのも、大勢の中で話すのが苦手なのもそこから来ている。他人が持っている「ものさし」が気になって気になって、いつも評価されているようで怖いのよね、と。 コーチに話しながら、最

          ものさしの呪縛

          コロナ長期化によるマネージャーの苦悩

          HBRの記事を読んで&自身の体感からの備忘録。 これからの仕事のあり方を左右する11のトレンド 気になったポイント。 4. ナレッジワーカーのハイブリッドワークやリモートワークが当たり前になるにつれ、従業員の離職率は高まり続ける 5. 管理業務が自動化され、マネジャーが従業員と人間的なつながりを深める余地が生まれる 8. 企業が従業員を理解するための最新の指標としてウェルネスが使われる 9. チーフ・パーパス・オフィサーが経営幹部の次の要職となる リモートワークの長期化

          コロナ長期化によるマネージャーの苦悩

          社会人ビジネススクールに通って思うこと(2)

          実は今月になって決めていることがあって、それは毎日何かしらのアウトプットを一つしようということ。 昨日は仕事関係のことについて手元資料を作ったのでクリアできたのだけれど、今日は時間がなくて、この時間になってnoteに向かう。 もういい、とにかく何でもいいから続けるのだ。 試練第二弾の話は後に回して、その前に ビジネススクールの予習について 一般的にもよく言われるのが、毎日3時間は勉強してね、というやつ。 これは説明会でもよく言われていて、そのときは何するの?と思っていた

          社会人ビジネススクールに通って思うこと(2)

          社会人ビジネススクールに通って思うこと(1)

          何を血迷ったか、「コロナ禍が2年続くとしたら、その期間で勉強すりゃちょうどいいじゃん!」などと安易な気持ちで2020年夏に駆け込み受験してから、はや一年半。 (本当は行きたい明確な理由が一つあったのだけれど、それはナイショ) そろそろ卒業を意識する時期になったので、学生でいるうちに自分の感じたことを書いておいた方が良いかな、思い、つらつら書きます。 単位を取るということがいかに大変か まず仕組みとして、授業は自分で計画して、WEBから履修予約をして参加するのだけれど、一

          社会人ビジネススクールに通って思うこと(1)

          若新雄純先生の講演

          とあるところで機会があって、WEB講演会を聴講。 慶応SFCの准教授というこの方を私はよく知らなかったのだけれど、とてもいい話で、備忘録。 「同級生とのディスタンス」として、こんな話をされた。 学校って、みんな一年間でこの教科書を勉強して、次は二年生の教科書をやりましょうね、というでしょ。数学が分からなくても、中学ならほぼ確実に進級。つまづいているのに次の教科書渡されるから、さらに分からない。 一方で、ピアノってどう習いますか? 先生がその子を見て譜面を選んで、習い

          若新雄純先生の講演