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武埜 山水
2023年7月2日 17:55
二〇二三年四月二十九日から六月二十五日まで墨田区は押上の「たばこと塩の博物館」にて『没後200年 江戸の知の巨星 大田南畝の世界』が催されている。私はそこに赴いた。五月九日火曜日のことである。天気は終日快晴にしてやや汗ばむ程度の気温であった。この展覧会は彼の没後節目となる本年に合わせて個人蔵、大学蔵、或いはその他蔵、問わず様々な場所からコレクションを集めた展示内容となっている。セクション
2023年6月26日 23:10
二 狂歌とは何か 江戸はさまざまな文化が爛熟した時代である。歌舞伎、浄瑠璃、俳句、浮世絵。それらは今日で知らぬものはいまい。それぞれ代表者を挙げよ、と問われても容易であろう。例えば、歌舞伎なら團十郎、浄瑠璃なら近松門左衛門、俳句なら松尾芭蕉、浮世絵ならば葛飾北斎、といった具合に。しかし、狂歌となればどうだろう。私はその文芸ジャンルが今日において広く知られているとは到底思えない。その今日では