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読書感想文

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朝井リョウ・あさのあつこ・凪良ゆう・品田遊(敬称略)
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本は読むものだなんて誰が決めたのだろう

本は読むものだなんて誰が決めたのだろう

私は本が好きだ。読むことはもちろん、買うことも好きだ。最近ふと思ったのだが、本は読むものだなんて誰が決めたのだろう。私が本に触れていて楽しいのは、選ぶ時、吟味する時、お金を払う時、そしてもちろん読んでいる時。そう、選んでいる時間が楽しいのだ。本は知識をくれる。新たな世界をくれる。勇気をくれるし慰めもくれる。そんな本の中から「次はどれにしようかな」なんて考えながら手に取る時間が好きなのだ。

とどの

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「正欲」読書感想文

「正欲」読書感想文

すっきりしない。しかし面白い。五感を奪われるような感覚に陥る。今まで自分が信じてきたものすべてを奪い取られる。まるで無理やり早起きをした日のように自分というものを背中からべりべりと剥ぎ取られる。そんな感覚にさせてくれる小説が私は大好きだ。
今回読んだのは朝井リョウ作『正欲』。性欲ではない。正しい欲だ。この作品では特殊性癖について取り扱っている。
私は異性愛者だ。性癖も特筆すべてものはなく、あえて言

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「ただしい人類滅亡計画」読書感想文

「ただしい人類滅亡計画」読書感想文

あなたは人類滅亡を願ったことがあるだろうか。

私はある。大いにある。特にストレスが溜まっているとより考えてしまう。人類って居なくなった方がいいんじゃないかと。人類滅亡は人類にとって、地球にとって「善い事」なのではないかと。

最近こんな本を読んだ。

『ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語』

品田遊が書いた小説だ。品田遊はダ・ヴィンチ・恐山としても活動を行っておりWebメディア『オモコ

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自己啓発本をはじめて読んだ

自己啓発本をはじめて読んだ

※自己啓発本を初めて読んだ時の感想です。
※ネガティブな感想を含みます
※書いたのは一年前

「察しない男 説明しない女」を読み終わった。大学の教授が授業で取り上げており、二ヶ月前に図書室で借りたのをようやく読む気になったのだ。夏季休暇では10冊の本を2ヶ月借りられることになっている。返却期限まで三日。危ないところであった。
簡単に説明すると、「自分とは違う意見を持った男と女という二つの人間を一般

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