真水 紗柳

真水紗柳(しみず さりゅう)と読みます。 スタバでラテを飲みながら、日々の中で触れた文…

真水 紗柳

真水紗柳(しみず さりゅう)と読みます。 スタバでラテを飲みながら、日々の中で触れた文化的豊かさを中心とした日記を更新したり、短い物語を書いています。

最近の記事

zoomgalsとギャルズによるりんご音楽祭 その1

 当日の天気は台風の影響で、朝から弱く雨が降っていました。  私が会場に着いたのが午後12時過ぎ、その頃にはもう小雨とは呼べない本格的な雨が降っていました。レインコートこそ着ていたものの、靴はいつもの真っ白なスニーカーという野外フェス初参加者にありがちな舐めた格好で挑んでしまった事に後悔したところですでに遅し。「暇な時にでも」なんて考えでMacBookを持ってこようとしていたけれど、持って行かなくてお利口、正解だった。  初めのうちは泥濘で靴を汚さないように慎重に歩いていたも

    • zoomgalsとギャルズによるりんご音楽祭 その0

       今年のりんご音楽祭 1日目はzoomgalsフォロワーのためにあったと言っても過言ではないと思います。  初夏、あっこゴリラ、valkneeの出演が決まり、続けて田島ハルコ、ASOBOiSMの出演が発表されていきました。それぞれの出演日程は発表されていなかったものの、このメンツが揃った段階で私の中では願望の混ざった確信が湧いていました。  開催10日ほど前、ついに各日程の詳細なタイムテーブルが発表されました。私の願望通り、23日にgalsのメンバーが集まっているじゃないです

      • 【忘れたっていい備忘録】 新しいスポンジを下ろす ①

         2022年の初め、私は仕事を辞め、付き合っていた人とも別れた。仕事は辞めて清清したけど、転職は思うように進まなかった。恋人と別れたのはそれなりに辛かったけれど、無駄に歳を取ったお陰で全然泣けなかった。切ないはずなのに。泣ければ幾分スッキリするはずなのに。  そんな不安やモヤモヤが重なったせいだろうか。心の中にある創作を司どるスポンジはカサカサに干からびて、無理に触りようものなら木っ端微塵に砕け散ってしまう寸前だった。泣けないのもそのせいだろうか。創作も私生活も何も手に付かな

        • 楽しい三十代

           私自身が三十代街道をのらりくらりと走っていて感じたことは、圧倒的に二十代の時より人生、ことプライベートが面白くて仕方がない。それはテクノロジー的な発展によって二十代の頃には無かった、もしくはまだ発展途上だったモノが成熟し豊かな毎日を過ごせているということでもあるけれど、同世代が色々な場面で活躍し始めているのを見て、自身が共感し活性化しているのを感じ取っているからという方が大きいように思う。  valkneeというラッパーが、sweetie30という曲で「ハタチのあたしじゃ気

        zoomgalsとギャルズによるりんご音楽祭 その1

          二色の青

          短い夏、なんて言うけど本当にその通りだと思う。 気がつけばお盆も終わって、今はきっと残暑に片足を突っ込んでいる。立秋もとうに過ぎた。 海が好きな私だけれど、今年の夏と呼べる時期に行った回数は、おそらく一回だけだろう。
その日は例年なら海開き後で、人もたくさんいるはずなのだろうけれど、ほとんど誰も居なかった。 コロナのせいなんだろうか、はたまたあまり人気のない海岸だったのだろうか、それは知らない。 海辺から響く、波の音が、底抜けに明るい青空と積乱雲の間に消えていく。 波打ち際の

          海が好き。山は……

           SNSに誇らしげな笑顔と一緒に、登山しましたとか、山の中でキャンプしましたみたいな写真を載せている全く知らない人たちを見ると、どうしてそんなに山に行って喜んでいるんだろうと疑問に思ってしまうのです。  私が小さい頃から住んでいる街は、そもそもが海なし県で四方を山々に囲まれていて、地平線に広がる夕焼けをしっかり見たのは確か高校生の頃でした。  その頃からです、山々に囲まれた景色が鬱陶しくなったのは。 畑の向こうに見えるのは山、街のビルの隙間をチラチラとするのは山、国道沿いに

          海が好き。山は……

          夜は短い、ただ帰るだけの日々

          オフ日の午後4時に駅ビルの喫茶店の窓からロータリーを俯瞰して眺めていると、コロナ禍でも各々が一日の営みをしっかりと送っているんだなと実感します。 決してコロナが落ち着いている地域ではないのですが、バスは定期的にやってきてそれに乗らなきゃ行けない帰れない人達を乗せていくし、横断歩道の赤信号を待つ人達の間隔は律儀に白線の範囲内に収まっています。私もきっとその場に行けば、そこに収まるはずだし。 でもきっと午後8時には時短要請を受けた飲食店は店を閉めてしまい、自動的に街の活気を奪い

          夜は短い、ただ帰るだけの日々

          【ラランド】推しは常に燃えている。......気がする。

          芥川賞を取った宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』を一度読み終えて、二度目を今ゆっくりと読んでいる最中なのですが、私の推しってなんなんだろうって考えてみるとやっぱりお笑い芸人の『ラランド』だろうなと。 ラランドについてサクッと紹介しますね。 上智大学お笑いサークルにて、門倉 早彩(以下、サーヤさん)と、西田 亘輝(以下、ニシダ)の2人によって結成。 最近までフリーで活動していましたが、現在は個人事務所『レモンジャム』を立ち上げ活動しています。 私がnoteをしっかりコンスタント

          【ラランド】推しは常に燃えている。......気がする。

          淡い幸せの色

          今年は桜が咲くのが早い気がする! いつもならやっと三分咲きなのに、もう満開に咲いていて、なんなら少し葉桜になりかけている。 毎年見頃のタイミングを逃してしまう私は、先日仕事終わりに、今年は見逃してなるものかという思いを車に乗せ、小高い丘にある公園まで見に行ってきました。 公園のそんなに大きくない駐車場はすでにたくさんのクルマで溢れていて、それでもなんとか停められたのは運が良かったと思います。 街灯に照らされ、淡い幸せ色に包まれた満開の桜が立ち並ぶ公園には、それぞれ沢山の時

          淡い幸せの色

          いつかの春景と私とこれから

          このまえ美術館に行ってきました。 なにか春らしい事をしたいと思い検索して出てきた「春景展」。 ポスターの絵が綺麗だったので、きっと色とりどりの華やかな絵が飾られているんだろうと思い、ウキウキで車を1時間半走らせながら向かいました。 初めての美術館は、平日の田舎、このコロナ禍もあってほぼ貸切状態でした。 私とスタッフさん数名。 そこに展示されている、地元にゆかりのある画家の描いた絵画やブロンズ像。 花粉症で我慢できなかったくしゃみが、白く高い壁のお陰で何倍にも大きく膨れて響き

          いつかの春景と私とこれから

          みんなは芸能人になりたくないの?

          先日V6が解散を発表しましたね。 私は特別ファンということはないのですが、子供の頃見ていた『ウルトラマンティガ 』の主人公を長野博さんが演じていたことで、長野さんに対してなんとなく漠然と憧れみたいなものを感じていました。 今回はそんな憧れの長野さんに対する、私の小学校の頃のお話です。 小学校の授業で大きくなったらやりたい事を書いてみましょう、という作文がありました。 当時の憧れの人、長野さんに会いたい!と思い、そのことを書こうと思ったのですが、当時の私は素直ではなかったと

          みんなは芸能人になりたくないの?

          決めつけないで(自戒意味も)

          最近、ちょうど『【ショート】キミが「愛してる」って言ったから』を公開した辺りから、ジェンダー問題のニュースがトピックに上がる事が多くなっているなと感じ、なんだかタイムリーだななんて呑気に思っていたのですが。(ショートの出来はさておき) そんな複雑で難しい内容のジェンダー問題を過去のモノとして、また雑な観念で『一般女性』をまとめてしまった報道ステーションのCMには、強く違和感を覚えました。 ジェンダー問題、時事問題に関心のある女性として真正面から描いているにしろ、そういう問

          決めつけないで(自戒意味も)

          シンプルな服装

          以前、徳島の神山というところで、まちづくりに携わっている遠藤さんという方のお話を聴く機会がありました。 そのとき遠藤さんが「クリエイターとして仕事をする自分をつくる食事が、インスタントやコンビニ弁当でいいのか?」といったニュアンスの発言をしていたのがとても印象に残っていまして。 私のこのnoteは現状では趣味の範疇なんですが、仮にも不特定多数の方に向けて公開しているわけで。 しかもnote側からは仰々しく『クリエイター』と呼ばれ…… 私も少しは食や身なりに気を使おうかな、と

          シンプルな服装

          【ショート】キミが「愛してる」って言ったから

          ねえ、はじまりのキスでキミはあたしに言ってくれたよね。 「愛してる」って。 あたしはそれまで、はじまったばかりの恋愛で「愛してる」なんて言われた事なんてなかったんだ。 だから正直ね、最初はちょっと戸惑った。 あたしはキミと同じくらい、キミを愛してるのかなって。 だからあの時は、キミが愛してるって言ってくれたから『ありがとう』の代わりに「愛してる」って言ったんだ。 でもね、そこからなんだ。あたしは少しづつ変わっていったんだよ。 あたしは『愛してる』って、気負わないで言えるよう

          【ショート】キミが「愛してる」って言ったから

          友沢こたおさんの個展に行きたかった

          noteを始めてから少しだけ芸術に興味が湧いてきています。 絵とか詩とか、文芸もそうかも。 とりわけ若い才能に興味があり、最近は「友沢こたお」さんの描く絵がとても魅力的だなと。 この間まで銀座でやっていた個展、コロナがなければ観に行きたかった。 そんな友沢こたおさんの絵ってどんな絵なの? それがこちら。 友沢こたおさんの描く代表的な絵って、ドロっとした絵の具のようなスライムのようなモノが、顔や身体、人形に纏わりついたような作風なんです。 人によっては気持ち悪いと拒絶されそ

          友沢こたおさんの個展に行きたかった

          春が近づくにつれて

          私は花粉症さえなければ春が一番好きです。 陽射しが暖かく、色鮮やかな花が至るところで咲き、若々しい緑へと進んでいく様は、何はなくとも心をハッと明るくしてくれます。 あと単純に眠気を誘って気持ちがいい。 そんな大好きな季節、春。 毎回の休みにスタバで過ごすなんてもったいないな、何かしなきゃなと、少し焦っています。 まるで、6月下旬に夏までに痩せる!と決意する人のように。 とりあえず行ける範囲内で桜や菜の花、チューリップなど何かしらの花を見に行きたいです。 食べ物とか二飛ばし

          春が近づくにつれて