僕たちは、発想する。【Scratch・ChatGPTがある時代を生きる子どもたち】
こんにちは。
春を求めてお散歩したら、梅が咲いていました。
愛らしく咲く花を愛で、かじかんだ手を握りしめかけ足で入ったカフェでさくらモチーフのドリンクを片手に一息し、本を開きました。読んだのは難しいプログラミングを誰でも簡単に出来るものにした「Scratch(スクラッチ)」の開発者が書いた『ライフロング・キンダガーデン』。今週はこの本にとてもいい気づきをもらいました。そこで今回の週末noteは、プログラミングやAIと生きる時代の子どもたちについて少しお話しようと思います。
キーワードは『お弁当』
小学校でいきなり始まった新しい取り組みのイメージが強いプログラミング。どう準備すればいいの?ゲームなんじゃないの?習い事させるべき?という親御さんの不安な声も耳にします。それぞれのお気持ちは一人の親としてよくわかります。親も幼いころプログラミングは学校ではあまり触れていませんから、たとえば5年生で学ぶ多角形・6年生で学ぶ電気の通り道で教科書に書かれているように理解出来るかどうかといった点に注目するのも無理ありません。
私はICT支援員として、学校で子ども達を見ていて日々プログラミングへの導入時期は『お弁当』と同じだなと感じています。記憶にある方もあるかと思いますが、幼稚園や行事などでお弁当をもたせるときに先生は「まずは完食する喜びと達成感を得るために好きなものを適量入れてください」と食育の観点からアドバイスしていただきました。お弁当や食事を嫌いにならないために「おいしいな、全部食べたよ」といったうれしい体験がまずは大切な時期がありました。
プログラミングもこんなことができるんだな!とまず知る時期があります。学校で見る「すごいね!見て!これが動いたよ!」といった嬉しそうな子ども達の笑顔が『お弁当』完食時のあの日の娘の笑顔に重なって見えました。
5歳のころのごっこ遊び
Scratch(スクラッチ)の開発者が書いた『ライフロング・キンダガーデン』。この本の中で筆者のMITの ミッチェル・レズニックはタイトルにあるように、かつての“幼稚園”にあった創造的な活動や発想が大切だと述べています。
積み木やブロックなどを自由に創る子ども達。彼らはそこでお城や家を組み立て物語を想像し、共有しながらいわゆる“ごっこ遊び”をはじめます。
この遊びを【創作→遊び→共有→振り返り】のサイクルで無意識に楽しんでいることに着目すると、今あるScratchはあくまで積み木やブロックと同じアイテムだと言えるのです。コードやプログラムを学ぶためにScratchを使うのではなく自由に遊ぶためにScratchを使う。そんなイメージが本著から伝わってきました。これらはプログラミングを学ぶ“そもそも”だと大きな気づきを得ることができました。
🧭Hello,world
OpenAIが開発したChatGPTが今話題ですね。あらゆる質問を投げかけると言語を生成してくれます。
令和を生きる子どもたちは、プログラミングに触れAIを活用することが当たり前になるでしょう。
使う側として必要なのがそれらを正しく理解した上で、“まず自由に発想する→使う→結果をまとめ振り返る”力だと思います。まさに幼稚園時代のあのサイクルです。
先人たちは石を研いで刃を作りました。刃によって生活は便利になりました。それと同じようにプログラミングやAIが今登場しています。人は何を切ろうか、正しく切るにはどう使うおうか、次は何を作るべきかを考えます。このような場合新しい道具の基本的な使い方さえ理解していれば、自ずと工夫して使い始めますから決して難しいことがやってきたと混乱することはないでしょう。
どう使ったらいい?と使い方の習得に先に目が行きますが、あの5歳の頃の気持ちのまま自由に発想しその実現のために新しい便利なツールにどんどんトライしてみること自体がこれからを生きる子どもたちの宝物ではないかと感じました。
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今回の読書によりプログラミングのそもそもを理解することが出来ました。以下の動画も大変勉強になりました。興味がある方は是非ご覧ください。
お読みいただきありがとうございました。
桜
参考動画:
CS50 2021 in HDR Lecture 0 Scratch
↑ ハーバード大学のコンピューター サイエンスと
プログラミング技術の知的企業の紹介
(別途日本語字幕版あり検索ください)
↑ note公式イベントより 深津貴之さんによるChatGPTのお話
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