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太陽のない国_短歌条例
「太陽が沈んだあとの空が好き。」さみしくないの、ときみに聞かれた日のことを、コマ送りすらできそうなくらい隅まで記憶している。永遠は過去の別名だと知って大人になった気がした。けれど、「気がしてるだけだ」と鏡のなかに住む猫がこっそり教えてくれたから、今日は生鮮食品コーナーで一番高い魚を買った。
眠るのも泣くのも下手になっている。わからなくなって諦めていた。絡まった茨の棘に後ろから最高機密を抜き取
「太陽が沈んだあとの空が好き。」さみしくないの、ときみに聞かれた日のことを、コマ送りすらできそうなくらい隅まで記憶している。永遠は過去の別名だと知って大人になった気がした。けれど、「気がしてるだけだ」と鏡のなかに住む猫がこっそり教えてくれたから、今日は生鮮食品コーナーで一番高い魚を買った。
眠るのも泣くのも下手になっている。わからなくなって諦めていた。絡まった茨の棘に後ろから最高機密を抜き取