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自選短歌十五首



プラトンもアリストテレスも教えてはくれない進路も君の気持ちも


立春はぜんぜんさむい十八で大人になんてなれるわけない


ライバルと呼べばライバルひさかたの駿台模試の宣戦布告


ハチPと同一人物だと知った米津みたいに前より好きだ


ネモフィラと空と海とが出会う場所青の三重点に立っている


サンダルの紐なおしながら進む午後 ︎︎防波堤まで愛してあげる


音声は一度だけしか読まれません。よく聞け好きだこの馬鹿野郎


星雲で生まれ星雲へと還る死ぬときだって光っていたい


眩しさは痛みのひとつ返信を待たせるひとにずっとなれない


瞬きの速度で春は散っていく受験生、って脆いことばだ


躊躇っているうちに0:01になってしまってトークを閉じた


ごめんなさいばっかでごめんぼくたちに等量の雨が降ることはない


どんな日もプラネタリウムは快晴でひとりで泣いてもゆるしてくれる


ともだち、とあなたを呼ぶしかないことを戸惑いながら木洩れ日をゆく


花は散り葉は芽吹くけどいつだってわたしが立っている場所が春


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