国宝茶室 待庵(妙喜庵にある利休唯一の遺構)

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「待庵(たいあん)」

侘び数寄の大成者・千利休の遺構と伝えられる茶室、待庵の図面です。

間取りは二畳隅炉席で、国内では三つの国宝茶室(他の二つは、密庵如庵)の一つです。

天井まで土を塗り回した室床という種類の床の間が特徴的で、二畳の極小空間に、力強く侘びが表現されています。

今日では土壁の床の間は一般的ですが、この室床が先駆けです。
床框も塗框でなく、表情のある節付きの桐皮付。

随所に前時代からのイノベーションの跡が見られます。

実はこの茶室、一般的には二畳の認識ですが、当時の使用法には「次の間も含めた三畳敷」など諸説ありそうで、利休の試作の跡を追う意味で、考察のしがいがある茶室でもあります。

(堀口捨己著「利休の茶室」によると、炉の位置を後に切り換えたとする図や留め書がいくつか残るそうです。その場合には境の二枚襖の方立が中柱、炉は「表千家の不審庵」や「利休の深三畳台目」に見られるような、後の台目構えの位置となります。そうすると次の間に板畳を用いた意図も説明がつきますし、ありうる話かと思います。)

江戸時代の初期にはすでに広く知れわたっていた利休唯一の遺構。

京都の山崎にある妙喜庵の方丈に付属して現存し、見学もできるそうです。

(「建築の日本展」(2018年・森美術館)において原寸大で再現された待庵↓)

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(国宝・重文の茶室をまとめています↓)

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