松月亭(京都醍醐寺 三宝院)


「松月亭(しょうげつてい)」

京都 醍醐寺の子院・三宝院にある茶室。

内部の杉戸の鴛鴦図(おしどりず)は岸良(1792~1852年)の筆によるものであることから、江戸時代末期に造られたものと推定されます。

東南の角柱が庭の池中の根石に支えられており、池の上にせり出すように建っています。

内部は四畳半本勝手で、東面の壁に大きな円窓があるのが特長的です。

南面の壁は、東側に貴人口と池の上に竹簀子の縁、西側には躙口が設けられています。躙口の上には連子窓があきます。

亭主側の入口は火燈口形式の茶道口と、くの字の位置に二枚襖の給仕口が並びます。これらの位置から床前の貴人畳が点前畳となり、一種の亭主床の形式となっています(※亭主床の代表的な席は西芳寺湘南亭慈光院の茶室など)。

北面には点前座勝手側に床の間を設け、床柱は椎(しい)の磨き丸太、床框は虫喰いの松丸太を取り合わせています。池側の脇壁には低い位置に花明窓をあけています。

大きな丸窓からは池が顔をのぞかせ、外部との繋がりが見事に調和した席となっています。

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