見出し画像

箱庭日記5

10月●日 くもり 長袖を出した。
「育つ」

10月も終わりが近づき、寒くなってきた。
今年も小さいサンタ達の巣立ち?の時期になった。
日本ではサンタが孵るのが、大体3月頃だろうか。
その頃になると、主に民家のプランターから2.3センチの産まれたばかりのサンタが顔を出す。

10月から11月までに、大体10センチ程に育つと、地面深くに潜り5.6年掛かって160〜180センチ程まで成長するそうだ。
しかし成体になるのは全体の1割以下で、大きくなれなかったサンタは、また卵になり孵るのを待つらしい。
未だ謎の多い生態で、小さいサンタを見かける事も珍しい
今年は運良く、近所にサンタの孵ったプランターを見つけた。

余所見をしている内に

春先から成長を見守っていた。
先週から見かけなくなった。寂しいが、きっと無事に地面に潜れたのだろう。

今年もクリスマスが待ち遠しい。

10月●日 くもり
「やっと」

4ヶ月程かかって、頬の羽毛が戻ってきた。
以前より若干色が濃くなっている様だが若々しくて良い。

これで顔を洗っても耳穴に水が入る事も無いだろうし、寒くなる前で良かった。

若者の今のブームは冠羽に、色違いの飾り羽根を足したりする事で個性を出す事らしい。

私も早速冠羽に着ける、シックな黒い飾りをつけてみた。

鏡を見ると、これじゃ無い感がした。冠羽も持ち上がりにくく不恰好に思う。

若者の流行りは不思議だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?