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#059.親知らずと棘。

ひっかかってるものは、早めに抜いてしまおう。


昨日、生まれて初めて親知らずを抜いた。

左上の親知らずのあたりが痛みだしたのは、ちょうど1年前。歯医者で見てもらったら、親知らずと隣の歯が虫歯になっていた。

親知らずは器具が届かず応急処置のみ、隣の歯だけ削って埋めてもらった。

治療のあと、そこに必ずモノが引っかかるようになってしまい、食後の歯磨きが欠かせなくなった。

違和感を抱えながらもなんとかやり過ごしていたのは、口に限らず顔の中を人にいじられるのがめちゃくちゃキライだからだ(幼少期に耳鼻科で鼓膜をやぶられたトラウマあり)。

物心がついてからは耳かきを人にやってもらったことすらない。だから、「抜かなきゃなー」と思いつつも、放置していた。

ある日、「親知らずを断捨離しよう」という記事を目にした。

「親知らずを抜くこと=不要なものの処分」ということで、精神的に軽くなって、いろんなことが上手く回りだす、とのこと。人生のツケが噴出したタイミングで、親知らずが痛み出したのは偶然じゃないのかもしれない。勇気を出して抜歯することを決意した。


処置当日。緊張する私に、先生は丁寧に対応してくださった。

麻酔の注射は痛かったが、耐えれないようなモノではなかった。口を固定するための器具でも装着してんのかな?と思ってたら「抜けましたよ」と先生。体感でほんの3分程度。早!

ゴリゴリという振動と一瞬「ミシッ」という音がしただけで、痛みは全くなかった。ビビりまくっていたのに、あっという間で拍子抜けだ。

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その後は大した痛みも腫れもなく、問題なく過ごせている。こんなことだったら早く抜けばよかったと思わなくもないが、いまがタイミングだったのだろう。名医を紹介してくれた弟に感謝だ。


夕方。帰宅のバスの中で「あ、今日は父の日だった」と思い出した。父に特に何も用意していないや。しまったなぁと思ったが、もうこのタイミングではしょーがない。胸に小さな棘を抱きながら、夜、父に電話した。

近況を聴き、孫たちと電話をつないだ。「今日は父の日やね。なんも用意してなくてごめんやけど、いつもお疲れ様。ありがとう」と伝えたら、嬉しそうに笑ってた。


あれ、そういえば…俺も父だったんじゃなかったか?特に子供たちからは何の音さたもないぞ。この親にしてこの子ありか…と自嘲していたら、娘が「はい、いつもありがとう」と言って絵をプレゼントしてくれた。

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一緒に見ていたアニメ「呪術廻戦」のキャラクター・狗巻棘(いぬまきとげ)だ。以前「パパはどのキャラが好き?」と聞かれて、狗巻君かな~と答えたような気がする。そんなことを覚えてくれてたんだね。ありがとう、娘よ。ちなみにお兄ちゃんズからは何もなかった(涙)。


親知らずを抜くことのもう一つの意味、それは「自立と親孝行」。今更ながら、ようやく大人になったということか(笑)。

来月、右上の親知らずも抜くことにした。不要なものはとっとと捨てて、次のステップに進むぜ。


ほな、また。

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