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冷える季節と温活

乾燥と冷えの季節

夏…そんな響き、今は昔…
すっかり秋めいて、あっという間に冬が見えてきましたね。

当然ですが、これからの季節は乾燥、そして冷えです。

身体が冷えれば、パフォーマンスが落ちます。
クマやリス、コウモリなどの動物が冬眠をするのはそういうことなのかもしれません。

人間も同様です。
冷えれば何が起きるのか?
体温が下がるのは当たり前ですね。
冷えると体内のエネルギーの流れが悪くなる。
すると、手足などの末端が冷える
また、体内で流れが悪くなる場所には痛みが起こります。
漢方では、「不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)」と言います。
寒くなると、関節の痛みなどが出る人はそういうことです。

体内での陰陽

漢方では、体内には陰と陽のエネルギーがあると考えることがあります。
活動的で温めるエネルギーが
鎮静的で冷ますエネルギーが
とすると、身体が冷えるということは、この“陰”が優勢であるのです。

実寒と虚寒

陰が優勢になるには2通りあります。

  1. 過剰に陰(冷え)がある:実寒
    外気が冷えて、それが身体に襲い来る場合、温めるエネルギーが身体にしっかり備わっていたとしても、過剰に冷えが侵入してくれば冷えてしまいます。
    対策としては、過剰になった冷えを取り除くことになります。

  2. 陽(温める力)の不足:虚寒
    何かしらの原因により温めるエネルギーが減少している場合、過剰に冷えが無くとも、相対的に冷えの力が上回っているために、身体に冷えを感じてしまいます。
    対策としては、温めるエネルギーを増やしてあげることになります。

右:体内に過剰に冷えが侵入している
左:体内の陽気が減少している

大きくは、この2つになりますが、例えば②の場合、当然ながら、冷えが侵入しやすくなることは想像できますので、②と①を兼ね合わせる状況も生じます。
逆に、①で冷やす力があまりに強ければ、体内の温める力が消耗して②も兼ね合わせる状況になります。
いずれにしても、①と②が合体してしまうのはいいこととは言えませんので、その前に対策したいです。

温活しよう

巷では、“温活”という言葉があります。
生活習慣で、身体を温めておこうという活動ですね。
日常的には、手首・足首・首元を冷やさないようにする、冷たい飲食を控える、ショウガやシナモンなど身体を温める食材を取り入れるなどは重要です。
また、身体の主な熱源になりうる筋肉をしっかり維持し、運動することで冷えを避けることもできます。
もちろん、充分な睡眠も必要です。

さむけ、寒がる、手足の冷え、頻尿、頭痛、浮腫、下痢、神経痛など冷えにはさまざまな症状が起こります。
その症状によって、漢方薬も葛根湯、麻黄湯、人参湯(理中湯)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、呉茱萸湯などあります。

これからの季節、温活を気にしてみましょう。

漢方薬局 彩生堂

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