マリー・アントワネットは名言を残している。 「パンがなければ、ブリオッシュを食べればいいじゃない」 この言葉は、真偽のほどが分からないらしい。 しかし、処刑される前に処刑人の足を踏んでしまった時、マリー・アントワネットは 「ごめんあそばせ、ムッシュー」と 言ったことは、本当のことらしい。 今となっては、マリー・アントワネットに「こう在りたい」と願っていたことを、訊くことは出来ないが、 私の憶測だし、上手く言えなくて、たいへん申し訳ないが、 「気品良く生きたい」
夫が、ニ週間のICUから無事に戻ってきて、私は胸をなでおろしたのだが、 今度はナースステーションと直結の部屋に入れられた。 排液を捨てるため、看護師がものものしい恰好で入ってくる。 点滴の確認などを入れたら、 10〜15分おきに来る。だから夫は、看護師さんとなごやかにお話ししていたようだった。 夫は話も出来るようになってきたし、あまり私は心配していなかったが、あとで考えると重篤だったのだと思う。 この部屋も、夜になっても真っ暗になることはなかった。隣のナースステーシ
あなたが今、やっていること。 あなたが今、やりたいこと。 それが、あなたの魂(潜在意識)の究極にやりたいことならば、 たとえどんな事が起きても、 気持ちが揺れることはないだろうし、いつまでも幸せでいられるよ。 でもね、 エゴ由来でやっていることならば、 なにかが起きたら、すぐ気持ちが揺れてしまう。たぶん長続きはしないかもね。 私が何を言いたいのか、もうわからないんじゃないかな。みんなそうだったから。 わかりたくないよね。わかってしまったら、変わらないといけないか
退院してから、夫は「ICUは地獄のようだった」と言っていた。 人工呼吸器はものすごく苦しいし、 昼夜かまわず煌々と電気がついていて、眩しくて眠れない。 人工呼吸器のポンプ音だけでも、うるさいのに、 あちこちでモニターのアラーム音が鳴り響く。 首を固定されていたから、何にも見えなかったが、 隣のベッドでは、医師たちが何かの処置をしていたが、どうやら亡くなったみたいだった。 排泄もベッド用のオマルを渡されて、「はい、どうぞ!」と言われたのだが、 「そんなもん出来る
コーチングは学んではいるが、私のコーチングは全くやり方が違う。 まず、7つの質問に答えてもらう。そんなに簡単ではないが、「答え」が見つかったとする。 ここでいう「答え」とは、あなたの魂(潜在意識)が究極にやりたかったことだ。 この5年間、今まで「それは、まったく違います」と言われたことはない。否定じみたことも、言われたことはない。 たいていの人は、急に黙りこむ。 「思い出した」というのに、近いかもしれないが 正確に言うと 「そんなことは前からわかっていたけど、ず
手術の翌日。朝から夫に会いに行った。 夫は、車椅子に座っていたが、驚くくらいグッタリしていた。 看護師が、入れかわり立ちかわり 3分おきくらいに来たが、 誰も私には見向きもしなかった。 夫が車椅子からずり落ちそうだったので、ベッドに寝かせてもらったのだが、 それがいけなかったらしく 夫は苦しげに「酸素のつまみをいっぱい回してくれ」と言った。 あわてて看護師に頼んだら 「これで精一杯です」と すぐに立ち去ってしまった。 夫は「いいから、もっと酸素を回してくれ!」
私は母を喪くしてから 5年間鬱病だった。 あれから10年以上たったが、 ものすごく長い5年間だった。 正直辛かったこと以外は、あまり覚えていない。 メンタルクリニックの先生に いつ治るんですか?とよく訊いていた。 先生の「必ず良くなりますから」と言う言葉を信じるしかなかった。 通っていたメンタルクリニックの先生は、患者の話しをよく聞いてくれるほうではなかったし、 後にも先にも唯一 私にアドバイスしてくれたことは 「環境を変えてください」 だったのだが、 引越
友人が鶴見に50年住んでいる。 「鶴見は住みやすいの」 とよく言っていたので、一度行ってみたかったが、これといって行く理由もなかった。 ある日、鶴見に「三崎のまぐろ屋」があると聞いた。 京急の三崎口まで行かなくても、 三崎のマグロが買えるのならば、行ってみたくなった。 JR鶴見駅で下車し、 教えられたとおりに、豊岡商店街を直進する。 最初は気づかなかったが、 見たことのある景色だということに気づいた。 「あっ!こういう化粧品屋さん、私の生まれたところにもあった
魂という言葉を使うと、すぐにスピリチュアルだと思われる方もいらっしゃると思うが、 そうではない。何度も言うが、 魂(潜在意識)の本当にやりたかったことを知ることは 「今を生きるあなたに必要なこと」なの。 しかし、今まで隠されていた思いが、顕在意識に上がってしまえば、 あなたの世界は一変してしまう。 この時点で、逃げ出して行く人が多い。(笑) だってさ、 「カリスマ性のあるあの人が、こう言っているから、私もこう生きよう!」 「大好きなあの人が、そうしてるから、私
夫は、抗がん剤と放射線治療を受けて喉の痛みがおさまっていた。 だから、私が無理にすすめなくても、良く食べた。 手術する前日に、医師から説明を受ける。 無口な先生だから 「食道を切って、胃を上に持ち上げて食道の代わりにします。何か質問は?」 で終わってしまった。 あとは、サインして終了。 埼玉から足を運んでくれた義兄は、拍子抜けしていた。 そして、手術の当日。 夫は、軽い足どりで手術室の中に入って行った。 私は、手術に対して当初から反対だったが、夫には迷いが
「あなたの魂(潜在意識)の本当の願いを知り、そのように在ろうとすれば、 どんな人もエネルギーに満ちあふれてきます!」ジャーン🎉 残念ながら↑↑↑そんなに簡単なことではないと思い知ったこの5年間。 私はいつも孤独だった。 前回のつづきに入る前に 一緒にロンドン、ローマ、パリを 旅した86歳の方の話をさせてください。 父と同い年なのに、エネルギーがなくて、旅行を存分に楽しむことが出来ずに 「不思議だ」「あの人(父)は特別だ」と 文句ばかり言っていたので、 帰国して
フォローしてくださった方ありがとうございます。フォローバッグが追いつかなくてごめんなさい。必ず伺いますね。 前回のつづき 86歳三人を連れての ロンドン、ローマ、パリ。 ロンドン1日目。午前中ナショナルギャラリーを観に行く。 ランチは、フィッシュ&チップスで ミシュランの星を獲った店を予約していた。 普段からよく食べ、よく歩く86歳の三人。みごとに平らげて 「おいしかったよ」と言った。 この調子で、最後まで三人に喜んでもらえるだろうと、私は鷹をくくっていた。
こうして、夫の食道ガンの 放射線治療がはじまった。 5週目で終わった途端。 夫は、私の心配をよそに 「うすめたお酒なら大丈夫でしょ?」 「いや、いや〜ダメでしょ」と私。 「飲んじゃお〜」と夫。 「看護師さんが言ってたじゃないの!やけど状態の粘膜にアルコールが流れていくと‥」 見ると、すでに夫は焼酎を水でうすめて飲んでいた。 禁酒は5週間でやぶられたが、 嬉しそうに飲んでいる夫を見ると、 ひとまず食道に穴が開かなくてよかった、と思った。 あとは手術だ。 手
私のコーチングが、コーチングと呼ぶにふさわしいかどうかは、本当はわからないが、 魂(潜在意識)の在り方を見つけた人は、エネルギー量が半端ない。 今年このことを確証した。 実は、今年の2月。86歳の3人を連れて、ロンドン、ローマ、パリに旅行した。 今から考えると、私は結構無謀なことをしたものだ、と思うけれど、 普段から日本で足を鍛えていた86歳の3人は、体力的にほぼ同等だったし、本人たちは行く気満々だった。 ところが、2日目のロンドンで大きく差が出てきたのだ。 そ
前回の続きです。 夫の喉の痛みは、私には隠していたが、極限に達しているようだった。 二年が過ぎた春。 みずから「今度は大学病院に行って検査してくるよ」と夫。 一ヶ月後 「ねー、ね、喉には何にも出来てないって。でもさ、」 「うん」と私 「食道ガンらしい」 「ええーーー!!」 そのあとは怒涛の日々でした。 一緒に医師から治療方針をきく。 すぐに抗がん剤治療がはじまる。 最初夫は、私が持っていくものも 食べていたが、 そのうち抗がん剤の副作用で 何も食べられ
「この仕事向いていないかも?」 「今幸せだけど、なんかモヤモヤするなぁ」 「自分は何のために生きているんだろうか?」 そんな風に思ったことはありませんか? ひとつだけ、お訊きしてもいいですか? あなたのやっていることって 「お金のため?」 「人に良く思われたいから?」 それとも 「なんのため?」ですか? エゴ由来だとね、 あなたのやっていることは 何かのキッカケがあれば、 すぐに気持ちがブレて やめてしまうかもね。 でもね。 本当は、人間は誰でも 魂(潜在