佐伯 要(スポーツライター)

スポーツライター。野球(主に東京六大学リーグ、東都大学リーグ)を中心に取材しています。…

佐伯 要(スポーツライター)

スポーツライター。野球(主に東京六大学リーグ、東都大学リーグ)を中心に取材しています。 「取材の量と原稿の質は比例する」がモットー。 「週刊ベースボール」「大学野球」「ベースボール・クリニック」などの野球専門誌などに執筆中。

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「自分を知ってもらうには、自分がやってきたことを示せ」ーースポーツライター・佐伯 要 書籍の仕事まとめ(2024年8月現在)   

「人に恵まれているなぁ」 自分の実績を俯瞰して、あらためてそう思います。 本をつくる仕事は、チームプレーです。 著者の方々はもちろんのこと、取材させてくださった方々、編集者さん、私を紹介してくださった方、いっしょに本をつくってくださったカメラマンさん、デザイナーさん、校正担当さん……。そして、読者のみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。 <2024年>『野球IQを磨け! 勝利に近づく‟観察眼“』  飯塚智広さん著 ベースボール・マガジン社 <この本に関する記事> 『シン

    • フィーバーの裏側には知られていない真実があった  書籍の仕事まとめ#8『1980年早実 大ちゃんフィーバーの真実』

      自分にしか書けないことはあるのか? 「『再検証・夏の甲子園』のシリーズで、1980年の早実を書いてくれませんか?」 編集者さんから依頼があったとき、ある不安が頭に浮かびました。 「荒木大輔さんの話は、もう書き尽くされているんじゃないか?  自分にしか書けないことって、あるんだろうか?」 資料集めと並行して、すでに書かれた本を読み漁りました。 「こんなにいい話が、たくさん世の中に出ている……」と、不安は募るばかりでした。 そこで、まず朝田賢治さんにお力添えをお願い

      • 鍵谷陽平投手の引退--僕はあの152㌔の衝撃を忘れない

        ピンチの場面で152㌔! 試合は2対2のまま延長戦に突入。 15回表。青学大は一死満塁の勝ち越し機をつくります。 ここで中大の高橋善正監督(当時)がマウンドに送ったのが、 当時2年生の鍵谷陽平投手でした。 鍵谷投手は一人目の木野学選手を二ゴロ本塁封殺にしとめると、 打席に小池翔大選手を迎えます。 初球。151㌔の直球が外角低めに外れ、ボール。 2球目。150㌔の直球が内角低めに決まり、ストライク。 そして、1-1からの3球目。鍵谷投手は152㌔の直球を外角に投げ込

        • 駿台学園中が全国制覇&好選手を輩出する理由とは? 書籍の仕事まとめ#7『中学野球 全国制覇の最強㊙メニュー』

          野球の動きをトレーニングで身につける 取材を通して、駿台学園中が強い理由がわかりました。 それは、徹底した「土台づくり」です。 野球では、動きの再現性が求められます。 試合の緊張する場面で、いつもどおり体を動かせるかどうか。 そのための基本を、トレーニングやドリルで身につけているのです。 西村先生は言います。 「生徒たちは限られた環境と時間で練習に取り組んでいます。 メニューの多くは、体をつくるトレーニングの動きが、野球の技術につながっているもの。 この練習は何のため

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        「自分を知ってもらうには、自分がやってきたことを示せ」ーースポーツライター・佐伯 要 書籍の仕事まとめ(2024年8月現在)   

          AIを使ってバイきんぐ小峠さんの冠番組を企画してみたら……

          ――お笑い芸人のバイキング小峠さんって知ってる? はい、バイきんぐの小峠英二さんのことはよく知っています。彼は相方の西村瑞樹さんと共に、1996年に結成されたお笑いコンビ「バイきんぐ」のメンバーです。小峠さんは主にツッコミを担当し、ネタ作りも手がけています。 小峠さんはその特徴的な風貌とキレのあるツッコミで人気があります。2012年には「キングオブコント」で優勝し、その後も数多くのバラエティ番組に出演しています。また、俳優としても活躍しており、ドラマや映画にも出演していま

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          日体大・辻コーチが明かした〝企業秘密〟とは?--書籍の仕事まとめ#5 辻孟彦さん著『野球トレーニングの新常識』

          第1章の「投手として成長するために知っておくべきこと」は、辻コーチが日体大の新入生の投手向けミーティングで選手たちに伝えている内容です。 第4章の「選手を成長させる体力トレーニング」では、投球動作につながるトレーニングを中心に、約90種類のメニューが掲載されています。日体大で実際におこなわれているメニューで、その一つひとつの手順や動きのポイントを、辻コーチが細かく解説してくださっています。 メニューの一部で撮影モデルを務めてくれたのは、矢澤宏太選手(当時日体大4年)です。

          日体大・辻コーチが明かした〝企業秘密〟とは?--書籍の仕事まとめ#5 辻孟彦さん著『野球トレーニングの新常識』

          時短練習には人生にも通じるヒントがあった――書籍の仕事まとめ#4 ベースボール・マガジン社編『高校野球 時短・効率革命』

          野球の練習は長時間で非効率? 「野球部の練習って、長くてキツい…」。そんなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか? 以前は、長時間で非効率が当たり前でした。僕自身、兵庫県の県立高校で野球をやっていましたが、兵庫大会で1つ勝てるかどうかというチームだったのに、ほとんど休みはなく、平日は毎日4時間ほど練習していました。 その内容は、ウォーミングアップ(ランニング、体操、ダッシュ、キャッチボール)をしてからフリーバッティング、シートノック……と、定番メニューをダラダ

          時短練習には人生にも通じるヒントがあった――書籍の仕事まとめ#4 ベースボール・マガジン社編『高校野球 時短・効率革命』

          「思い切り野球を楽しもうぜ!」というメッセージーー書籍の仕事まとめ#3 飯塚智広さん著『やってみよう 野球』

          野球を始めるハードルは高い? 著者の飯塚さんは、取材の最初にこうおっしゃいました。 「子どもに教えるのは、大人に教えるよりも難しいと思うんですよ。小学生は、勝ち負けというより、成功も失敗も含めた体験から、一つずつ積み上げていく段階です。 結果にこだわるのではなく、『なぜそうなったのか?」というところに向き合っていく、その積み重ねだと思いますね」 本書には、この考えが反映されています。 ですので、フォームや技術など「形」から入るのではなく、「思い切り打ってみよう!」「

          「思い切り野球を楽しもうぜ!」というメッセージーー書籍の仕事まとめ#3 飯塚智広さん著『やってみよう 野球』

          グラウンドで〝魔法〟を見たーー書籍の仕事まとめ#2 中野泰造さん著『シン・ノーサイン野球の授業』

          「シン・ノーサイン野球」とは? 東亜大を3度、日本一に導いた中野泰造さんの野球を伝える本をつくるーー。編集者さんからこの仕事の依頼を受けたとき、最初に頭に浮かんだのは、自伝的に指導者としての経験をつづった本でした。 しかし、『シン・ノーサイン野球の授業』は、それとはまったく異なる形になりました。 中野先生(いつもそう呼んでいるので、ここでもそうします)の野球は、ノーサイン野球です。ただ、「選手が自由に試合を進める」という意味のノーサインではありません。 野球の試合では

          グラウンドで〝魔法〟を見たーー書籍の仕事まとめ#2 中野泰造さん著『シン・ノーサイン野球の授業』

          野球の観方が変わるーー書籍の仕事まとめ#1 飯塚智広さん著『野球IQを磨け! 勝利に近づく観察眼』

          試合の流れは、どうやったら読めるのか? 「NHK高校野球中継の飯塚さんの解説って、見えないところまで見せてくれますよね」 私が㈱ベースボール・マガジン社の編集者さんと交わした、こんな会話がこの本の企画の出発点になりました。 野球には、「流れ」があります。1試合の300球の1球1球で、それが変わっていく。いわば「勝負のシーソー」が動いている。それはなぜなのか? また、どういうポイントを見れば、それがわかるのか。 飯塚さんは、こうおっしゃっています。 <野球の試合の勝ち

          野球の観方が変わるーー書籍の仕事まとめ#1 飯塚智広さん著『野球IQを磨け! 勝利に近づく観察眼』

          38歳で営業マンからライターに転身しましたーー自己紹介/スポーツライター 佐伯 要

          スポーツライターの佐伯 要(さえき・かなめ)です。 フリーランスの世界には、「自分を知ってもらうには、自分がやってきたことを示せ」という言葉があります。それに倣って、まずは書籍の仕事実績をご紹介します。以下の記事をご覧ください。 1.活動実績 2009年にスポーツライターとして活動を始めました。 「取材の量と原稿の質は比例する」をモットーに、野球のノンフィクションや書籍(指導論や技術書など)の取材・執筆・構成をしています。 現在の主な仕事は書籍ですが、『週刊ベースボ

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          インタビューは、ちょっと考え方を変えるだけでうまくなる

          インタビューがうまくいかないなあ……と悩んでいる方、いませんか? インタビューがうまくいかない人には、共通の欠点があります。 それは、自分からの視点だけで、相手への「質問」を進めていること。 たとえば一問一答形式の街頭アンケートのように、訊きたいことを訊いているだけの状態です。 もしかして、最初の質問をした後、答えを聞きながら、頭の中ではすでに次の質問のことを考えていたりしませんか? それだと、相手は「この人、話を聴いてくれているのかな?」と不安になってしまいます。 イン

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          伝わるエントリーシートを書くには?

          「まずは、最も伝えたいコトを冒頭の一文で!」 取材でお邪魔した大学の野球部のマネジャーさんから「400字以内の自己PRは、どう書けばいいですか? 」と『逆取材』を受け、そう答えました。 エントリーシートの自己PR文の構造として、オススメなのは 「はじめ(冒頭の一文)」「なか」「終わり」の3幕構成です。 「文章は起・承・転・結で書け」と言いますよね? でも、エントリーシートや面接は字数(持ち時間)に制限がある。 「起・承・転・結」は、短く伝える場合には不向きです。 「は

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          フットゴルフとの出会い『病が新たな目標を与えてくれた』フットゴルファー柴田晋太朗選手(インタビュー第3回 後編)

          柴田晋太朗さんは幼い頃からサッカーに打ち込み、世界で活躍するプレーヤーになることを目指していました。横浜Fマリノス・プライマリー、FC厚木DREAMSを経て、日大藤沢高校に入学。2年時(2016年)には神奈川県Uー17選抜の主将を務めるほどの選手になっていました。 2016年の夏、100万人に1人という希少がんの骨肉腫が右上腕に発症していることが判明。抗がん剤治療を受け、2016年12月には右上腕骨を人工骨に置換する手術を受けました。 しかし、2017年の9月にはCチームの

          フットゴルフとの出会い『病が新たな目標を与えてくれた』フットゴルファー柴田晋太朗選手(インタビュー第3回 後編)

          特別な卒業式 「病が新たな目標を与えてくれた」フットゴルファー柴田晋太朗選手(インタビュー第3回前編)

          柴田晋太朗さんは幼い頃からサッカーに打ち込み、世界で活躍するプレーヤーになることを目指していました。横浜Fマリノス・プライマリー、FC厚木DREAMSを経て、日大藤沢高校に入学。2年時(2016年)には神奈川県Uー17選抜の主将を務めるほどの選手になっていました。 2016年の夏、100万人に1人という希少がんの骨肉腫が右上腕に発症していることが判明。抗がん剤治療を受け、2016年12月には右上腕骨を人工骨に置換する手術を受けました。 しかし、2017年の9月にはCチーム

          特別な卒業式 「病が新たな目標を与えてくれた」フットゴルファー柴田晋太朗選手(インタビュー第3回前編)

          「病が新たな目標を与えてくれた」フットゴルファー柴田晋太朗選手(インタビュー第2回 後半)

          フットゴルファー・柴田晋太朗選手は高校2年生だった2016年の夏に骨肉腫が右上腕に発症していることが判明。2016年12月には右上腕骨を人工骨に置換する手術を受けました。 そこから「全国高校サッカー選手権で、ピッチに立つ」ことを目標に、いったんは復帰してピッチに立ちました。ところが――。 Zoomを利用しておこなったインタビューの第2回の後半では、2017年9月10日の「復帰試合」を中心にうかがいました。            (聞き手=スポーツライター 佐伯 要)

          「病が新たな目標を与えてくれた」フットゴルファー柴田晋太朗選手(インタビュー第2回 後半)