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【小説】SNSの悪夢

ぎこちない乍らレジが終わった、こんな時間に仕事しているんだから、疲れているのかも知れない。

最近こそアルバイトをしなくなったが、昔は仕事が無い日はアルバイトを入れたりしていた。

夜は疲れているが、この時間働くと時給が多い、他の仕事と掛け持ちだと時給が多いのは有り難い事だった。

それでもレジの仕事はクレームが多くて、社会の最底辺なのかも知れないと、自分をあざ笑った時期も有った。

人は職業に貴賤は無いという、それが如何だ、現実にはストレスの捌け口として使う奴の多い事、多い事。

心の底ではこの人間には言って良いと思っているんだろう、お客様は神様だろうもっとサービスしろと、自分から言ったりもする。

じゃあ、レジの人間は仏様とでもいうのか、聖お兄さんを思い出して、微笑んでしまった。

レジの人の顔を見ると緊張して見える、自分は文句なんて言わないさ、あんたが問題行動しない限りは。

見ていると、何だかこっちも顔を見られている気がする、まあ仕事であちこち出ているから、見たことが有ると思っているのだろう。

トレーにお金を出す、昨今ではセルフレジが盛んだが、自分はあまり使わない、レジでチェッカーに売って貰う方がいい。

昔から人間と関わるのが好きで、どんな状況になってもそれが抜け無いのかも知れない。

「○○○円でございますね、○○円のお釣りになります、有難うございました。」レジがそう言ってきた。

ジッと見てくるレジは不安にさせるが、問題があったら何か言ってくるだろう。

「ありがとう。」そう答えてサッカー台に行く、自分で袋に詰めるのも久しぶりで、これも演技の勉強になるなと考えて、そうか今仕事無いんだったかと考え直した。

それでも基本的に余程のことが無いと気にしないので、何もかも勉強と思ってアルバイトしていた記憶を掘り起こしたりした。

今晩と明日の朝の食べ物は調達したので、今日は帰ってあの杉山某にどんな復讐をするか考えてみよう。

もしかすると、自分が訴えられるかもしれない、それでもこのままでは気が済まない。

人は失ったものが多いと絶望する、絶望するのはリセットして次に向かうには必要なのだろう。

自分の絶望は、何も問題が無い時にいきなり推し入って来た、それをリセットするには問題が無かったと証明するのが良い。

だけど納得できていない部分は、復讐で埋めよう、復讐と言う土で自分の荒らされた道を平らにして、それでやっと進む方向が出てきそうだ。

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