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複合字‐1画(漢字解読‐10)
これまで漢字を構成する基となる基本文字9種と、その基本字から生まれた派生字とを含む基本部首を紹介しました。ここからこれまでの基本部首同士の複合字の展開に入ります。
複合字は二画からではないかと思われますが、特に一画の基本部首からは他の一画の基本部首との融合で新たな一画の部首がたくさん生まれています。
複合字は基本的に二つの部首から構成されていると解釈し、三つの部首を合成した複合
基本部首‐4(漢字解読‐8)
既に3種の基本部首群を紹介しましたが、残りの類像字は指標部首を除く「丶⇔‹類像›排泄物」「ノ⇔‹類像›毛」「_‹類像›大地」の3種です。これらからの派生字がないかあっても非常に少ないためまとめて紹介します。
「丶⇔‹類像›排泄物」は人の体から排泄されるもの、特に体液と関係し、その用例は見つかりません。ただし、その二個の派生字「⺀⇔‹派生›丶×2」には「汗」と「糞」の使用例があり、更に三個の派生
基本部首‐2(漢字解読‐6)
前回から基本部首を紹介していますが、今回は類像字「口」の基本部首群を示します。
類像字「口⇔‹類像›産道口:=経産婦⇒婦」は漢字という象形文字の開発者の中心人物を示す文字です。前回の「▽」と同様に三画ですが、「口」を更に分割した派生字「乚⇔‹派生›口の左下辺」と「𠃌⇔‹派生›口の上右辺」が生まれており、その対象形である一画の鈎型に男女を区別する意味を持たせたことは称賛に価する表記の創
鳥と魚の四本足?(漢字解読-1)
漢字で象形と言われる字は "もの" の形をそのまま写した字と解説されています。「馬」や「熊」は四本足で問題ないのですが二本足の「鳥」や「燕」、そして足のない「魚」も四本足です。どうしてこのようなことになっているのでしょうか? この疑問を解くために漢字の解読に挑戦しました。
漢字解読の字種は漢字最古の書『説文解字』(比較的に画数の少ない字)を対象とし、字体は『康煕字典』の統一された康煕字典体