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AWESOME Choices Issue no.028 幼少期からものづくりに興味があったことから、生物の力を応用することに魅力を感じ、生物工学を中心に学びを深めている理系女子大学生

土田美咲さん

現在京都大学3年生、農学部応用生命科学科に所属しています。 具体的には、幅広い生物、多種多様な分子を対象にして、生命現象を分子レベルで解明することを目的としているラボが集まる学科です。この専攻の面白さは、分子生物学、細胞生物学、生化学などの基礎的な生物にまつわる学問を学びつつ、農薬学、植物栄養学、食品安全学などの応用的な学問も幅広く学べることです。 絵を描いたり鑑賞したりすることが好きです。また、最近は旅行をよくしています。

現在は生物学を中心に生命科学の学習をしているとのことですが、子どものころはどんなことが好きでしたか?

基本的に何かを自分で創ることが好きで、保育園のころはビーズやゴムを使ってブレスレットやキーホルダーなどを作るメイキングトイでよく遊んでいました。小学校・中学校のころも、相変わらず図画工作や美術、家庭科の時間が一番好きでした。バスケ部を引退してから美術部の友人と一緒に絵を描いたり、夏休みの課題で浴衣を作って出展したりしました。体育祭でもパネルや衣装担当になることが多々ありました。

子供の頃からものづくりが得意だったのですね。

高校で理系に進もうと思った理由について教えてもらえますか?

高校は地元の公立高校の理数科に進学しました。理由は、中学生のときにサイエンスが好きだったのと、地元の大学に見学に行った際に、農学部の研究内容が面白いと感じたからです。その当時から農学部でミクロ寄りの生物学をやりたいなとぼんやりと考えていました。

サイエンスや農学部の生物学に惹かれ、理系を選ばれたのですね。

大学で農学部を選ばれた理由についても教えてください

京都大学には昔から憧れがあり、おもろい人たちとおもろいことをしたいなと思っていました。そこで中学生のころに興味が湧いた、農学部を調べてみると、自分が現在所属している応用生命科学科を見つけました。生物という謎の多い研究対象に対して、最先端の技術を駆使しながら一つずつ謎を紐解いていくような研究を自分もやってみたいと思い、高校一年生のときから志望していました。第一志望は3年間で一度も変えていません。

謎の多い生物学について、最新技術を用いて研究を行うことに
興味を持ち、この学科を選ばれたのですね。

今の大学での授業・実習・プログラムのなかで、これは面白い!自慢できる!というものについて教えてください。

私の学科は、下回生のときは自然科学から人文系まで、自分の興味に応じて講義を受けることができます。ノーベル賞受賞者や総長をはじめとした、トップレベルの研究者の講義を受けられるのは、とても魅力的だと感じています。また、3回生では学生実験があり、学科内のラボがローテーションで実験手法を教えてくれます。幅広い実験手法が学べるので、視野が広がります。4回生になると、ラボに配属されて自分の研究を行います。

ノーベル賞受賞者や総長から直接学べる機会があるなんて、
すごく貴重な経験ですね。

日々の生活の中でご自身が「理系が出ているな」と感じることなどはありますか?

食品や化粧品などの商品の成分表示を見て、商品がアピールしていることがどのような化学物質によるものなのかを確認するような癖があります。

また、人と話し合いをするときにも、感情や直感ではなく、合理性や論理性を強調することが多いなと感じます。

成分表示をチェックする癖があるとは、
化学に対する深い興味を感じられて面白いですね!

「理系を学んだこと」や「リケジョ」に対して何か思うことなどあれば、教えてもらえますか?

理系を学んだことで、昔よりは論理的に物事を考えられるようになったのかなと思っています。私の分野ではあまり男女比に偏りがないため、特別困っていることはありませんが、理学部や工学部の女子学生は女子が1割に満たず、苦労していると聞きます。近年は女子枠というものが理工学系の学部に設けられてきていて、それに関しては賛否両論ありますが、リケジョを増やしていこうという機運が高まっているのは良いことだなと感じています。徐々に女子にとって理系が選びやすい社会になっていったら良いなと思っています。

理系が女子にとっても選びやすい社会になることは、
学問や社会全体にとってもきっと大きなプラスになりますよね。

これからの進路を考える女子中高生や理系学部で学んでいる学生の方などに向けて、ぜひ一言アドバイスをお願いします

自分が何に興味があるのかを考えて、それが理系寄りなのであれば、自分の心に従ってその道に進むのがいいのかなと思います。私の親戚は私が理系に進むことに対して最初はあまり前向きではありませんでしたが、勉強を頑張ることで徐々に理解してもらえました。大学での学びを通して、「生命現象を探求する」Bioscience(生命科学)的な学問への興味から、今は「生物の力を応用する」Bioengineering(生物工学)的な学問、特にSynthetic Biology(合成生物学) やMetabolic Engineering(代謝工学)にも興味が広がってきていて、子供の頃好きだったモノづくりとのつながりを感じているところです。私も進路にはまだ迷っている立場ですが、たくさん悩んで決めた道なら後悔は少ないかと思います。応援しています!

最後に

幼少期からものづくりが得意で、生物学に興味を持っていたことから、理系の世界に進み、現在は生物工学の学習に励んでいることがよくわかりました。生物の力を活かした合成生物学や代謝工学に関心を持っている美咲さんの更なる活躍を応援しています!貴重なお話、ありがとうございました。

あとがき

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