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【読書記録】河口和也『クイア・スタディーズ』、「1. レズビアン/ゲイ・スタディーズからクイア・スタディーズへーー欲望の理論と理論の欲望」
本noteは、ジェンダー・セクシュアリティ分野のクィア理論に関する入門書、河口和也『クイア・スタディーズ』(2001)の読書記録である。今回は特に第1部である「レズビアン/ゲイ・スタディーズからクイア・スタディーズへーー欲望の理論と理論の欲望」を読解し、要約する。 ○目次 ○全体要約 セクシュアル・マイノリティの社会運動史 セクシュアル・マイノリティ(今回は特に同性愛者に関して)の権利を推進させる運動のあり方は、時代や状況に応じて異なる。まずキリスト教において同性間の性
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【読書記録】 ジョアン・コプチェク『わたしの欲望を読みなさい: ラカン理論によるフーコー批判』 、第7章「密室/わびしい部屋」を読む②
本noteは、ラカン派精神分析理論を用いる批評家ジョアン・コプチェクの著作『あなたの欲望を読みなさい: ラカン理論によるフーコー批判』(1994)の第7章「密室/わびしい部屋 フィルム・ノワールにおける私的空間」に関する読書記録である。 同書は文芸・映画批評に関する著作であり、章の前半では古典的な探偵小説における「探偵の機能」を、ラカンの理論を用いて論じている。また後半では、第二次世界大戦後、アメリカで流行った犯罪映画「フィルム・ノワール」と古典的探偵小説の違いを述べている
【読書記録】 ジョアン・コプチェク『わたしの欲望を読みなさい: ラカン理論によるフーコー批判』 、第7章「密室/わびしい部屋」を読む①
本noteは、ラカン派精神分析理論を用いる批評家ジョアン・コプチェクの著作『あなたの欲望を読みなさい: ラカン理論によるフーコー批判』(1994)の第7章「密室/わびしい部屋 フィルム・ノワールにおける私的空間」に関する読書記録である。 同書は文芸・映画批評に関する著作であり、章の前半では古典的な探偵小説における「探偵の機能」を、ラカンの理論を用いて論じている。また後半では、第二次世界大戦後、アメリカで流行った犯罪映画「フィルム・ノワール」と古典的探偵小説の違いを述べている