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重症心身障害児施設(介護職)→作業療法士養成学校→発達支援センター(作業療法士)→非常…

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重症心身障害児施設(介護職)→作業療法士養成学校→発達支援センター(作業療法士)→非常勤。主に幼児期の作業療法をしています。対人援助職として大切にしていること、出来ること、経験に基づく支援方法の傾向やその考察、を書く予定(2023.12.31現在) 誰かの役に立ちますように。

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Noteを書くにあたって決めたこと(まじめ)

自分の経験に基づく、自分なりの意見を書く 長いのか短いのかはわかりませんが、もう15年以上、職種を変えながらも子どもに分類される人を対象に福祉の現場で働いてきまし…

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6か月前
1

どんな人も、誰かや何かを害することがなければ、その人がしたいことをして好きにすごしていいと思っている。なのに、対自分には特別な何かを期待して、時に普通という名のもとに人を否定することを言いたくなってしまうのは何故なんだろう。これがきっと自分の中にある偏見で、差別の元なんだな。

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2週間前

継続は力なり

この言葉が苦手だった頃の私の話 飽きっぽくて、めんどくさがりで、何をやっても3日坊主の私が、この言葉を知ったのは、小学6年生になる時のこと。 小学4年か5年の時に始…

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3週間前
1

偏食のこと(つづき

「偏食のこと(その前に」のまとめを前提としています。 偏食のことの続きを書こうと思ってから、書いては消してを繰り返していてました。どうしてこんなに書きにくいのだ…

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1か月前
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Kids Festa2024に行ってきました

子どもの福祉機器展です。 4月20、21日の土日に行われたKids Festaに行ってきました。 展示品は移動や姿勢に関するものが多く占め、それ以外でも肢体不自由児を対象とした…

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2か月前

ずっと新鮮な気持ちで

初めて出来てガッツポーズするほど喜んだこと、わかったり知ったりして飛び上がるほど嬉しかったこと、心を震わせた数々の瞬間が、今まで少なからずあったはずなのに。 今…

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3か月前
2

偏食のこと(その前に・まとめ

その前が続いてしまうのですが、なぜこんなに「その前に」で書くことがあるのかなあ、と自分なりに考えてみました。 偏食に対して何かをするということは、結果として食べ…

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3か月前
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偏食のこと(その前に・2

好きな食べ物はなんですか? 私は小さい頃から好き嫌いがなく、むしろ兄弟のものを取って食べるような食いしん坊だったと親からは思われているのですが、記憶をよく辿って…

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3か月前
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先生(私)との関係だから、出来るんだと思います(学校で苦手なタイプの先生に当たったら難しいかも)と保護者に言われることがあります。ジェスチャーやサインは誰もが使ってくれるわけじゃないから使わないという支援者もいます。
誰とでも出来ることじゃないと、意味がないと思いますか?

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3か月前

別れの季節。いつも終わりの時間が来るとさっと帰る子が、誰から言われたわけでもないのに「一年間、ありがとうございました」と言い、泣き出した。もっと何かしたいとか、これは嫌だとか、あまり出てこない子だったのに。 感情はどこから生まれてくるのだろう。

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4か月前

偏食のこと(その前に

朝ごはん、何を食べていますか? 偏食対応の条件について話す前に、食事について、もうちょっと深く考えたいと思います。 食事は文化だなあと、つくづく思うのです。 かつ…

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4か月前
2

偏食のこと(つづく

ご飯を食べるのは好きですか? 幼児期のお子さんの支援をしていて、よく出てくるお悩みの一つが偏食です。そこで、私なりの偏食に対する考え方をまとめてみようと思います…

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5か月前

みんなが主役。脇役の人も必要。どちらも同じこと。私は主役になろうと思っていた時は苦しかったから、誰かの人生の脇役である今の自分が好き。自己顕示欲が全く無いのかと聞かれたら、無いとは言えないけど。自分の支援内容をフォーカスされるよりその結果、子どもが"らしく"育つ方が嬉しい。

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5か月前

言っても無駄だ、という経験を重ねることほど苦しいことはない。でも、人と違えば違うほど、そういう経験は多くなる。不平不満を抱えて生きていたくないから、建設的に解決できるようにしたいのに。言ってわかってもらうことは難しすぎて。言っても無駄だという言葉が浮かんでくる。

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5か月前

子どもを守るということは、行動を制限したり何かを禁止したりすることだけではなくて、困ったときにいつでも助けてくれると子どもに思われる大人でいること

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6か月前

わたしの仕事

私の仕事は主に乳幼児期の子どもへの作業療法です。 私のしていることを見ている人からは、よく「遊んでいるだけ」とか「先生というより子どもの友達みたい」と言われたり…

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6か月前
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Noteを書くにあたって決めたこと(まじめ)

Noteを書くにあたって決めたこと(まじめ)

自分の経験に基づく、自分なりの意見を書く

長いのか短いのかはわかりませんが、もう15年以上、職種を変えながらも子どもに分類される人を対象に福祉の現場で働いてきました。最近は、特に幼児期の子どもたちに作業療法士として関わっています。
幼児期の子どもが自分で自分の困りごとを表現したり、訴えたりすることはとても少ないです。そのため、作業療法を行う上で主訴として伝えられるのは主に子どもたちに関わる保護者

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どんな人も、誰かや何かを害することがなければ、その人がしたいことをして好きにすごしていいと思っている。なのに、対自分には特別な何かを期待して、時に普通という名のもとに人を否定することを言いたくなってしまうのは何故なんだろう。これがきっと自分の中にある偏見で、差別の元なんだな。

継続は力なり

継続は力なり

この言葉が苦手だった頃の私の話

飽きっぽくて、めんどくさがりで、何をやっても3日坊主の私が、この言葉を知ったのは、小学6年生になる時のこと。
小学4年か5年の時に始めた少年団を6年になって辞める時に、コーチの好きな言葉として送られたものだ。
そのコーチは厳しくも公平な人で、あまりうまくなかった私が辞めることは、その少年団にとってなんの意味もなかったけれど、そういった能力だけで子どもの価値を判断し

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偏食のこと(つづき

偏食のこと(つづき

「偏食のこと(その前に」のまとめを前提としています。

偏食のことの続きを書こうと思ってから、書いては消してを繰り返していてました。どうしてこんなに書きにくいのだろうと考えて、普段私は一般的な偏食の話ではなくて、目の前にいるこの子と、その保護者に向けた偏食の対応を答えているからだ、と気づきました。
たとえば、「野菜を食べないので見えないように小さくして好きなものに混ぜたり、上に好きな物を乗せて隠し

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Kids Festa2024に行ってきました

Kids Festa2024に行ってきました

子どもの福祉機器展です。

4月20、21日の土日に行われたKids Festaに行ってきました。
展示品は移動や姿勢に関するものが多く占め、それ以外でも肢体不自由児を対象としたものがメインです。全てのものが子どもに合ったサイズで、実用性だけでなく、見た目の可愛らしさもあるし、遊びや学びに関わる機器もあるのが特徴でしょうか。
車椅子や姿勢保持装置などは、気軽に試せるものでもないので、こういう時に色

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ずっと新鮮な気持ちで

ずっと新鮮な気持ちで

初めて出来てガッツポーズするほど喜んだこと、わかったり知ったりして飛び上がるほど嬉しかったこと、心を震わせた数々の瞬間が、今まで少なからずあったはずなのに。
今はもう、多くのものに見慣れて、見飽きてしまった。このままでいいのかと、これでいいのかと、新しいことに踏み出す勇気もないくせに。漠然とした不安や焦燥感に駆られる瞬間がある。

一方で、初めてのことに不安で立ちすくんだことや、わからなくて知らな

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偏食のこと(その前に・まとめ

偏食のこと(その前に・まとめ

その前が続いてしまうのですが、なぜこんなに「その前に」で書くことがあるのかなあ、と自分なりに考えてみました。

偏食に対して何かをするということは、結果として食べる量や食べられるものが増えることが目的だと思うのですが、その目的はあくまでも、食べることそのものの目的が果たされていることが大前提だと思います。ただ、偏食に対する目的(食べる量、食べられるものが増える)にフォーカスを当てすぎると、その前に

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偏食のこと(その前に・2

偏食のこと(その前に・2

好きな食べ物はなんですか?

私は小さい頃から好き嫌いがなく、むしろ兄弟のものを取って食べるような食いしん坊だったと親からは思われているのですが、記憶をよく辿ってみると、何か好きじゃなくて噛まずに飲み込んでいたものがあった気がします。
好き嫌いをするのは悪いこと、なんでも食べられるのがいい子、という大人からのプレッシャーがありました。そんな時代の生まれです。

偏食対応の条件を書いていこうかと思っ

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先生(私)との関係だから、出来るんだと思います(学校で苦手なタイプの先生に当たったら難しいかも)と保護者に言われることがあります。ジェスチャーやサインは誰もが使ってくれるわけじゃないから使わないという支援者もいます。
誰とでも出来ることじゃないと、意味がないと思いますか?

別れの季節。いつも終わりの時間が来るとさっと帰る子が、誰から言われたわけでもないのに「一年間、ありがとうございました」と言い、泣き出した。もっと何かしたいとか、これは嫌だとか、あまり出てこない子だったのに。 感情はどこから生まれてくるのだろう。

偏食のこと(その前に

偏食のこと(その前に

朝ごはん、何を食べていますか?

偏食対応の条件について話す前に、食事について、もうちょっと深く考えたいと思います。
食事は文化だなあと、つくづく思うのです。
かつて、先輩のOTに一般家庭の朝食の写真を集めた、写真集?のようなものを見せられて、「朝ごはんひとつとっても、家によって全然違うんだよ」と言われたことがあります。今でこそ、SNSで「うちの朝ごはん」を載せてくれるものを見ることができるけれど

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偏食のこと(つづく

偏食のこと(つづく

ご飯を食べるのは好きですか?

幼児期のお子さんの支援をしていて、よく出てくるお悩みの一つが偏食です。そこで、私なりの偏食に対する考え方をまとめてみようと思います。

偏食になる要因とその対応はさまざまで、一人のお子さんでも複数の要素があると思っています。

食事に向かう意欲(好きか、嫌いか)
実際に口に入れた時の味覚や触覚、嗅覚の受け入れ度合い
見た目や材料へのこだわり具合
食具の操作性
姿勢の

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みんなが主役。脇役の人も必要。どちらも同じこと。私は主役になろうと思っていた時は苦しかったから、誰かの人生の脇役である今の自分が好き。自己顕示欲が全く無いのかと聞かれたら、無いとは言えないけど。自分の支援内容をフォーカスされるよりその結果、子どもが"らしく"育つ方が嬉しい。

言っても無駄だ、という経験を重ねることほど苦しいことはない。でも、人と違えば違うほど、そういう経験は多くなる。不平不満を抱えて生きていたくないから、建設的に解決できるようにしたいのに。言ってわかってもらうことは難しすぎて。言っても無駄だという言葉が浮かんでくる。

子どもを守るということは、行動を制限したり何かを禁止したりすることだけではなくて、困ったときにいつでも助けてくれると子どもに思われる大人でいること

わたしの仕事

わたしの仕事

私の仕事は主に乳幼児期の子どもへの作業療法です。
私のしていることを見ている人からは、よく「遊んでいるだけ」とか「先生というより子どもの友達みたい」と言われたりします。
褒め言葉です。

私はこの仕事が大好きです。
子どもたちのその子らしさや今しかない成長の煌めきに立ち会うことができるからです。これは、きっと子どもに関わる仕事をしている方ならわかってもらえると思います。
私はいつも子どもたちからた

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