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偏食のこと(その前に

朝ごはん、何を食べていますか?

偏食対応の条件について話す前に、食事について、もうちょっと深く考えたいと思います。
食事は文化だなあと、つくづく思うのです。
かつて、先輩のOTに一般家庭の朝食の写真を集めた、写真集?のようなものを見せられて、「朝ごはんひとつとっても、家によって全然違うんだよ」と言われたことがあります。今でこそ、SNSで「うちの朝ごはん」を載せてくれるものを見ることができるけれど、うちのご飯をオープンにする必要はないとしている多数の人の朝ごはんは今でもわからないですよね。
そんなの当たり前かもしれないけれど、子どもの頃は誰もが自分の家で出てくるものを当たり前のごはんとして受け取っているものです。でも、朝はパンと決まっている家庭、曜日によってメニューがある程度決まっている家庭、おやつは絶対手作りな家庭、何にでも醤油をかけて食べるのが普通だった家庭、好きなものを聞いて作ってくれた家、出されたものを文句言わずに食べるよう言われていた家、色々あるように思います。
いいとか悪いとかの問題ではなくて、家庭によって普通とか当たり前が違うというのが現状なのかな、ということです。

朝ごはん、私は覚えている限り、小さい頃は和食でした。ご飯と味噌汁、焼き海苔と焼き魚と佃煮や漬物、といった感じでした。作ってくれていたのは母と祖母でしたが、今考えたらえらいものです。
色々あって、中、高校生くらいからは各自用意してそれぞれ食べるスタイルになり、ささっとシリアルやパン(惣菜パンや菓子パン)と飲み物(牛乳やコーヒー)のようになっていったように思います。私はその時期、その時期のブームがあって、決まった惣菜パンだったり、シリアルだったり、かと思えば、毎回玉ねぎとピーマンとトマトとベーコンと切って、最後にチーズを乗せてピザトーストを作っていたこともありました。
そこそこ丁寧に朝食を提供された子ども時代を過ごしましたが、仕事で会う親子の前では大きな声では言えないけれど、現在、朝食は水分のみです。その方が体調がいいですし、体重の大きな増減もないので、私にはこの生活が、少なくとも今は合っているようです。

偏食は食事に関する困りごとだけれど、その食事が家庭の中でどんな立ち位置にあって、どんなふうに捉えられているか、どんなところが気になっているかは結構違うことが多いです。ついつい自分の家庭の文化で考えてしまいがちだけど、各家庭の環境や文化的な話を聞いていくと、違う視点や支援のポイントがみつかることもあるのです。
子どもの食事となるとこれがいい、あれがいい、こうしたほうがいい、これが一番のようなものがたくさん出てくるけれど、完璧にできてる家庭はきっとないし、家族のタイプや家庭の状況によって、合う合わないがあると思っています。

子どもの頃の食事は、誰かが無理をして成り立たせるような正しさの追求ではなくて、できれば楽しくて、大人になって思い出した時に暖かな記憶が蘇るものになればいいんじゃないかな、と思うのです。それが一番難しいことだと言われればその通りだし、もちろん、保護者の方が子どものために色々と工夫していることや頑張っていることを否定する意図はありません。

ちなみに、私は食べることは大好きです!

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