見出し画像

「ダメでしょ!」と叱る前に一息。子どもへのポジティブな言葉がけ

おはようございます。世の中の子育てを経験されてきた先輩の皆さんには本当に尊敬です。今日は少し育児のトピックで書きたいと思います。

私は在宅勤務で、妻は仕事に出かけているので、子どもとの時間が増えました。以前より観察時間も増えて継続的な成長をリアルに見れている感じがします。子に学ばせてもらっていることは本当に多く、子に親にしてもらっているというのが感覚です。

今日は子どもへの言葉がけについて、まだまだ親としての経験は3年半ですが、私の実践 (実験?) についてシェアさせていただきたいと思います。

私は前職で中学校・高校で教師をしていたのですが、保護者向けにゲストを招いた講演会で、以下の話を聞いたのを鮮明に覚えています。

「子どもは生まれて成長するまでに何回ダメと言われて育つと思いますか。」

「子どもはそんなにダメなのでしょうか。」

当時はまだ息子も生まれていなかったのですが、教育という視点から世界を見ていたこともあり、子を持つ大人にもストレートに刺さった言葉だったように思います。

その際に、当時同じ学校に勤務していた体育の先生との会話を思い出しました。

学校には生徒指導と言われる規律を担当する先生がいます。昭和時代であれば、剣道の竹刀を持ってバシバシ壁を叩くような、学校で最も怖くて威圧感がある体育の先生が担当することもあったかもしれません。私が学生として通っていた学校にも、角刈りで声の低い柔道部の先生が担当していました。しかし、私が当時教師として勤務していた時の生徒指導の先生は、その真逆のタイプでした。教師生活40年以上の定年前のベテランの先生で、いつも笑顔のその先生は、みんなのおじいちゃん的な存在でした。そんな彼がある日、若手の教師たちに対して、彼が心がけている生徒指導について教えてくれました。

「子どもは頭ごなしを一番嫌がる。何か周りに気づいて欲しいことがあるはずだから、まずは聞いてやる。」

これは親となった今も大事な教訓として肝に命じています。

何か子どもが望ましくない行動をしている姿を見た時に、突発的に目で判断して、ダメな行動だから叱らないと、と思って「ダメでしょ!」と大声で言いたくなるところを一回飲み込むという作業です。これはトレーニングがいります。

ダメな行動にも程度があるかと思います。もちろん他人や自分に危害が加るようなこと等であれば、どうしてもダメであることを感情で伝えることが必要かもしれませんが、取るに足らない小さなことで、完璧を目指して毎回怒っていると疲れてしまいます。親が疲れている状態でも子どもは動き続けるので、また気になって怒ってしまうということもあるかもしれません。

私の感覚値で実験結果もないですが、子どもは大きな声を出されたことに対して、拒否反応を示すように思います。動物的に大声で威嚇をして相手の行動を止める方法は、大人同士であればハラスメントになる行動で、エネルギーを消費するので誰も得をしません。大人が怒っている姿を見せて、子どもがとった行動がいかにダメであることを教えるという方もいるかもしれませんが、私と妻は毎回エネルギーを使えないので他の方法でアプローチしています。

例えば、いろんなものを叩いて周る子どもを見た時に、

「どうしたの。何か叩きたいんだね。これで太鼓なら叩いていいよ。」

その他でストローで吸わずにブクブク息を出したときに

「息を吐きたいの?笛も吹けるかな。」

「泡が出てくるね。長いストローで吸ってみると入ってくるのが見えるよ。」

子どもが何か望ましくない行動をとっているときに、まずは一息ついて考えて、瞬時に代替策を示して乗り切っています。ものを与えるばかりもよくないのでアイディア勝負です。モンテッソーリ教育の本にも似たようなことが書いてありました。

これの利点は、「ダメ」と言わなくてよくて、自分もエネルギーは最小限で済みます。叱って泣いた子どもをなだめるエネルギーと時間を考えたら、よっぽどこちらの方が良いと思っています。子どもも楽しく次の行動に移るので、根気とアイディアで色々と試しています。

最後に

しつけについてはいろんな方法や考え方があると思いますが、私と妻が一番懸念しているのは、子どもの行動に対して大人が発した「ダメ」の指摘が継続することで、人格の否定や自信の喪失に繋がることです。まずは、自分は受け入れられる、と自尊心を持った状態を保ち続け、理解ができる段階まで発達してきたら、約束事を決めてそれを超えた時は本当に止める旨を伝える。本当にダメなこと以外は、今話題の創造力を育んでいるんだと勝手に自分たちに言い聞かせています。

疲れていたり余裕がないとなかなか付き合うのが難しい状態もあるかと思います。許容限度についても、世間体を気にすることもあると思いますが、我が子を思う熱い思いがあるからだと思います。だからこそ、子どもや子どもの能力を信じて、視座を上げてポジティブな声がけを意識すると、少し省エネもできるのではないか、と思って私は少しずつ取り組んでいます。

それでも毎日予想を超えた発想力で、部屋の中のものは全ておもちゃ、という感覚で散らかす我が子とまた向き合う日が始まります。良い実践や取り組みがあればぜひ教えてください。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

下のボタンを押していただくと、私の好きな言葉が出てきます。

この記事が参加している募集

自己紹介

子どもに教えられたこと

いつもnoteを読んでいただきまして、ありがとうございます。 サポートいただいた際は、私からのサポートに使わせていただきます。 記事をきっかけにみなさまと繋がることができれば幸いです!