英語も同じではないでしょうか。どれだけTOEICの点数が高くても、英語を使って表現したい中身、意見、相手がなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
今日は私がアメリカ留学中に体験した、一つの実話をご紹介させていただきたいと思います。
アメリカのウィスコンシン大学での学生寮に、留学生のDaniel (イタリア人) と John (ドイツ人)とRyosuke (私)が集まった。自己紹介などはとっくに終わっていて、3人で夜ホームパーティーをしていた。
こんな会話をしながらいつものMiller liteというビールを飲んだ。
食べ物に関する話題は比較的わかりやすいのと、日本食の海外でのプレゼンスは圧倒的なので、自分も会話に参加できて透明人間にならないで済んだ。その後も、イタリアやドイツに日本食レストランはどれくらいあるのか、みたいな会話が続く。
その後でこんな話になってきた。
ビールを3本くらい空けた後だったが、
脳を一気にフル回転させた。
なぜなら、この会話についていくには、
ということが要求されるからである。
まずは、パスタを作り終えたイタリア代表のDanielが、ハンドジェスチャーを使いながら語り出す。
大学院生として交換留学していて、国際関係学を勉強していた。将来は国連で働くことを目指していたこともあり、熱が入る。イタリアが最初に休戦協定を発表して枢軸国から外れたことに対する彼の意見、国民がどう思っているのか、ということも語っていた。
次にドイツ代表のチェロ奏者のJohnがいい声で語り出す。
イタリアの後でドイツが降伏するにあたってどんな経緯だったのか、国民はどう思っていたのか。また、戦後処理について西ドイツと東ドイツの話も含めて現状に至る様子まで話した。
そして、とうとう日本代表のRyosukeの番が来た。
国費で留学をしているイタリア人とドイツ人たちが母国のプライドをかけて語った後で、日本代表が "I don't know so much about Japanese history." では逃げられない。
今までの日本語でインプットした日本史に関する情報を引っ張り出し、戦時中の様子、真珠湾攻撃、広島、長崎についてなんとか話した。
そして留学前に偶然にも日本国憲法の授業を取っていたこともあり、今の憲法のあり方と憲法9条に関しての見方、天皇制に対する見方という話も含めて、キーワードを入れながらとりあえず言った。
文法的にも、使った単語も、完璧とはほど遠かっただろうけれども、ドイツ人もイタリア人も真剣な眼差しで話を聞いてくれて、友達としての信頼を勝ち取ったような瞬間だった。
このおかげかどうかはわからないけれども、いつもの日独伊の同盟メンバーとしてこのグループには今後も参加し続けることができた。
最後に
日本にいると、英語というツールが商材のように一人歩きして、どうしてもこのような本質的な部分を体験する機会が少ないように感じています。
このような深い会話に対応するには、得意領域や関心の高いものについて、日本語でも英語でも良質な情報をインプットし、アウトプットの訓練をしておくことが必要かと思います。
英語も内容も取り組めば身につくものかと思いますので、磨いていく良い習慣をつけていきたいものです。
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