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寒い冬も終わりに向かっています。しかしこの冬も、ものすごい重いコートを着た高齢者が何人も来られました。「肩凝るでしょう?」って言ったら、「慣れてるから」って言われます。で、何しに来たの?ってことになりますよね。肩を少し触って、「凝ってますね~、服のせいじゃないの?」と言うと、大爆笑です。

昔の服は重かったよね。私は全部捨てて、今はユニクロのダウンを着ています。軽いし、コンパクトになるから重宝しています。「私はこれですよ」って手渡ししてあげると「かるっ!」って驚かれます。物理的にどう考えても重いんだから肩凝りますよ。

「ユニクロに買い替えたら?」って言っても聞きません。「高かったんだから」という理由と、思い入れがあると言います。いつまでも昔の思い出や物にしがみついているように、私には思えます。

断捨離というほどではないですけど、とにかく重い服を捨てるだけでずいぶん気持ちが変わります。この記事にも書いてありますけど、「重い服」を捨てたら、軽やかに活動できるようになったと言います。その通りなんですが、実行されないのでいつまでもその軽さを実感することがありません。残念です。

本当は、引っ越せば片付くんですけど、高齢者が引っ越すということは滅多にありません。あるとしたら、老人ホームに入る時くらいです。結局、しまっておく場所があるからいつまでも片付かないのです。

家があることの罪


正月に実家へ帰った時、母の服を見て同じことを言いました。「捨てられない」と、やはり言ってました。一軒家に住んでいて、子どもが出ていき、主人が亡くなれば、大きな家に一人暮らしです。部屋はいくらでもあるから、物を整理しなくても、困らないのです。そこが一番の問題だと私は思います。これが、「家があること、スペースがあることの罪です」。

もし1DKに住んでいたら、ちょっとでも物が減れば空間が生まれるからスッキリします。ところが、高齢者一人で、5LDKとか必要ないですよね!

大量の皿は使わないのに捨てられない


食器棚見てもビックリします。毎日何枚使うんですか?ってくらいものすごい数の食器が並んでいます。「昔はいろんな人が来たからたくさん必要だった。大皿もね。」と言います。でももう来ることはありません。じゃあ、捨てればいいんですが、捨てられないのです。そもそも捨てようという気にならないし、そこにあっても邪魔にならないし、いつものままですから問題ないのです。これでは絶対片付くはずがありません。

20年前に亡くなったご主人さんのゴルフバッグがいまだに玄関に置いてある家があります。一度も触ることなく、置いたままだそうです。前からあるから、邪魔になってないんです。不便でもないんです。だから片付けるという気持ちすらありません。

こういう高齢者には私のようなものが何を言っても無理です。本人が片付けようという気にならない限り、ずっとそのままです。そのくせ「人生でやり残したことは何かありますか?」と尋ねると「部屋の片付け」と言うんです。笑っちゃうでしょ! 勝手にして(笑)

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