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IDEO Uでの学びシリーズ②エクストリームユーザーとは?

Lesson2は”エクストリームユーザー”です。そもそも「なぜエクストリームユーザーが大切なのか、どうやって見つけるのか?」を解説していきます。

ここでのゴールは

Understand how learning from extreme perspectives can stretch your thinking so that you can get beyond your assumptions and get to bold, new ideas.
エクストリームユーザー視点からの学びがどのように自分の思考をストレッチさせることができるか理解すること。それがあなたの前提を超え、大胆で新しいアイデアを得ることができます。

なぜエクストリームユーザーが大切なのか?

彼らは私たちに違った世界を見せてくれるということです。例えば、戦車の砲撃を見た時に(あまり見ませんし、今後もできれば見たくないですが)多くの方は砲撃の音や迫力、着弾した時の衝撃に驚くと思います。一方で戦車マニアの方は「砲撃までの姿勢制御」が素晴らしいと見ているかもしれません。

また、エクストリームユーザーの行動は明確なニーズや欲求を示してくれます。例えば、自転車に乗り始めた子供は明らかに補助輪を必要としていますね。

エクストリームユーザーは大多数のユーザーの”声なき声”を代弁している事があるのです。そのため、ある意味で彼らの問題を解決することで多くのユーザーの問題を解決できるかもしれないということですね。

IDEOの実際のプロジェクトでは”キッチンツール”の開発を例にしていました。ここでのエクストリームユーザーは「料理が初めてな子供」や「プロのシェフ」などです。類似する状態にも注目しているようでした。おそらくですが、あるツールを使いこなしている人とそうではない人を比較して、そのインスピレーションからプロダクトを作ったようです。(ビデオでは”芝刈り機”でした)

では、どうやって見つけるのか?

ちょいむずいそうです。2つのステップがあります。

1どんな要素を使えばエクストリームユーザーとなる可能性のある人を見つけられるか考える
2めっちゃ頑張ってその要素をストレッチさせる

年齢や性別、人種や健康状態で切り口を探したり「行動」の切り口でも良いそうです。”キッチンツール”の例では経験という要素で切っていました。ぱっと思いつくのは毎日料理している主婦は経験豊富ですし、普段は外食で友達が来たときやたまにしかしない男性は初心者ですね、これが通常レベルのエクストリームユーザーです。

ここで

2めっちゃ頑張ってその要素をストレッチさせる

を使います。主婦を超えて、トップレストランのシェフ。料理が苦手な男性を超えて、初めて料理する幼稚園児を”エクストリームユーザー”と捉えます。

ちょっとイマイチわかんね〜なと思っているとサンプルのワークショップビデオでだいぶ理解できました。

お題は「車の乗車体験を楽しく、安全にするデザイン」このテーマに基づいてブレストしながら”エクストリームユーザー”を探します。

次の質問が「乗っている人はどんな人か」ここで参加者が「ムンバイの交通渋滞に巻き込まれている通勤者」「暴走族」などあげます。

続いて「めっちゃ危険な行動と安全な行動は何があるだろう」という問いかけです。これに対して参加者は「スマホ運転」「運転しながらスープを食べる」などでした。(数年前、足でハンドル操作し運転する方を見たことがあります。手は頭のところで組んでいたのでどうやってアクセルを踏んでいたのか気になります)

要素や切り口は直感的でもよく、テーマの周辺をうろついて参加者同士でブレストしている感じでした。あと純粋に楽しそうでした笑。ただしエクストリームユーザーを探すんだ!という意識は必要です。

次回はインタビューについてのLessonです。

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前回の振り返り
IDEO Uでの学びシリーズ①観察とは?

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