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予約サイトとしての「CHILLNN」の魅力を宿泊施設側の視点で語ってみよう。

どうも、ブロガーのりょうかんです。今年の3月より、熱海にある『guest house MARUYA』と『HOTEL ロマンス座カド』という宿泊施設にマーケティング&広報の担当として関わらせてもらっています。

宿泊施設のマーケティング担当が日々考えていることは「如何に予約を獲得するか」だと思いますが、そのために考えなければならないことのひとつに宿泊予約サイトを攻略するための「OTA戦略」があります。

[注]OTA = Online Travel Agent 

そのOTA戦略を考える上で、2020年最も注目しているサービス。それが新しいD2C予約プラットフォームの【 CHILLNN(チルン) 】です。

新型コロナウィルスで世界中が揺れていた今年4月にローンチされた未来に泊まれる宿泊券というサービスで名前を目にした人も多いと思います。

ですが、本来は宿泊施設の予約プラットフォームとして開発されたサービスであり、未来に泊まれる宿泊券はその付随的なサービスのひとつに過ぎません。(少なくとも僕にはそう見えています)

CHILLNNの真の魅力は予約プラットフォームとして使いやすさです。


実際に、僕の関わる宿のひとつ『ロマンス座カド』も登録&利用しており、CHILLNNの魅力を十二分に体感させてもらっています。


というわけで、運営側の目線でもなく、利用者側の目線でもない、宿泊施設側のユーザー視点で感じる「予約サイトとしてのCHILLNNの魅力」をまとめてみようと思います。

今後の導入を検討している宿泊施設の担当者の方の参考になれば幸いです。


予約プラットフォーム「CHILLNN」とは?

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「CHILLNN」とは、全国で宿泊施設を運営している株式会社L&Gグローバルビジネスの関連会社が開発した【宿泊施設のD2C予約プラットフォーム】です。

株式会社L&Gグローバルビジネスの展開する宿泊施設には、下記のような施設があります。名前を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。

・HOTEL SHE, OSAKA|大阪
・HOTEL SHE, KYOTO|京都
・THE RYOKAN TOKYO YUGAWARA|湯河原
・HOTEL KUMOI|北海道・層雲峡温泉
・petit-hotel #MELON |富良野

話を聞くところでは、複数の宿泊施設を運営してきた中でOTA依存になっている宿泊業の予約獲得システムに疑問を感じたところから、宿泊施設のための予約プラットフォームを開発し始めたのだと言います。

そのため、従来のOTAサービスとは一線を画した「宿泊施設目線でサービス設計」がされており、その点が最大の特徴でもあります

新型コロナの流行に伴って先払いサービスの『未来に泊まれる宿泊券』の機能を先行リリースして話題となりましたが、本来のサービスは宿泊施設の予約プラットフォームなのを覚えておいてください。

[個人的な想い]
未来に泊まれる宿泊券で急激に認知が広がったことで、逆に予約サイトとして利用している宿泊施設はまだ多くない印象があり、その点をすごく寂しく感じています。なので、この記事で1カ所でも多くの宿泊施設が導入を前向きに検討し始めてもらえると嬉しいです。


予約サイトとしての「CHILLNN」の魅力とは?

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さて、ここからが本題です。

予約サイトとしての CHILLNN の魅力は下記の5点になります。細かい部分を挙げると他にもたくさんありますが、わかりやすい部分だけピックアップしてみました。

⒈ 予約サイトをメディア化できる
⒉ すべての部屋を丁寧に説明できる
⒊ 予約時にオプションを提示できる
⒋ プライベートプランを作成できる
⒌ 独自のディスカウトを発行できる

順に説明していきます。


⒈ 予約サイトをメディア化できる

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CHILLNNの最大の魅力と言っても過言ではない点が、予約サイトをメディアとして利用できることです。

具体的に言うと、施設詳細や宿泊プランの紹介ページにおいて、

文字数の制限がない
文章中に写真を挿入できる

という他のOTAにはない機能が備わっています。本業でブログ運営をしている僕としては、この違いに最大級の感動をしました

OTA管理を一度でもしたことのある人ならば、紹介文の1000文字制限や写真を挿入できないことで伝えたいことを伝え切れないもどかしさを感じたことがあるはずです。そのストレスがCHILLNNならば解消されるというわけ。

もちろん、文章で、写真で、伝えたいメッセージを伝えられる担当者の存在が必須にはなりますが、宿泊前後のイメージ乖離が減ることでクレーム件数も減少すると期待できるのではないかなと。

予約サイトがメディア化されている実例を見たい人はこちらを参考にしてみてください。


⒉ すべての部屋を丁寧に説明できる

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また、施設詳細や宿泊プラン以外にも、【提供部屋】の詳細ページも記事として掲載できるため、伝えたい特徴を丁寧に説明することができます。

もちろん、このときの文字数制限も無し写真の挿入も自由に可能です。

部屋の紹介については、OTAによっては一切できない場合もあるので、特徴ある宿泊施設にとっては願ったり叶ったりな機能だと思います。

実際、僕の関わる熱海の『ロマンス座カド』は、全6部屋すべてが異なる特徴を持っているので、それぞれ丁寧に紹介できてスゴく助かりました。

FireShot Capture 038 - ロマンス座カド - www.chillnn.com

各部屋の紹介ページは下記のリンクを参考にしてみてください。


⒊ 予約時にオプションを提示できる

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そして、CHILLNNが他のOTAと全く違う予約サイトだと断言できる機能が【オプション】です。この機能の実装がどれだけ嬉しかったことか・・・。

従来の予約サイトでは、ゲストに対してオプション提示する方法はどこかに小さく文章で記載しておく以外にありませんでした。もしくは、予約後のメールでお伝えするか、チェックインの際に提示する。

いずれにせよ、宿泊にプラスアルファで追加体験してもらえるオプションを伝える術はかなり限られていたのが実際のところです。

が、CHILLNNでは、予約手続きを進めていく際に必ず【体験を追加する】というページを表示してくれます。つまり、予約した人には漏れなくオプションがあることをお伝えできるというわけ。

そのままオプションを追加して予約手続きを進めてもらえば事前決済で現場のオペレーションが楽になりますし、予約時に申し込みがなくてもオプションの存在は伝えられているので、当日に利用がある可能性も高まります。

あまり数を表示し過ぎるのもユーザビリティが下がってしまうので、現在は表示する数を最大4個までに抑えようと思っていますが、僕の関わる施設では下記のようなオプションを候補としてリストアップしています。

・朝食(モーニング)
・まち歩き
・温泉チケット
・レンタルサイクル
・ヘアアイロン(レンタル)
・館内着(レンタル)
・オーガニックタオル(レンタル)

使い方次第では宿泊以外の付加価値をゲストの方に感じてもらえる機能だと思うので、これからの宿泊業の可能性をグッと広げてくれた気がします


⒋ プライベートプランを作成できる

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また、僕らはまだ利用していませんが、プライベートプランの作成も簡単にできます。今後さまざまな使い方に展開できそうだと思っている機能です。

わかりやすい利用例を挙げると、クラウドファンディングのリターンで宿泊券を送っていた場合、リターン購入者限定のプライベートプランを作成すれば予約受付の手間を格段に減らすことができます。(これまでは直接電話やメールで予約してもらう以外に方法がなかったはず)

他にも、SNSで実施したキャンペーンの当選者限定の特別プランを作成することも可能です。

プランの通算提供数を制限する機能と組み合わせ使えば、「年間○泊まで利用できる年間パスポートの発行」でも予約管理が容易にできるでしょう。

使い方次第でいろいろな戦略を乗せられる機能なので、これからフル活用しようと思ってますが、こんな機能も他の予約サイトにはありません


⒌ 独自のディスカウトを発行できる

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これもまだ活用できていないですが、独自のディスカウト(割引)も発行できます。この機能も、他の予約サイトではあまり実装されていない部分です。

キャンペーンの当選者や常連の方などへ送るクーポンとしても利用できますし、金額も割合と金額のどちらでも設定可能なので、うまく活用できれば強力な武器になってくると思います。

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従来はこのような機能がなかったので選ぶことのできなかった戦略を採用するようにもなるので、宿泊施設としてはありがたいことこの上ないなと…!


今後「CHILLNN」に期待したい部分は?【改善点】

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というわけで、ここまで予約サイト「CHILLNN」の魅力を宿泊施設側の視点で語ってきましたが、最後に物足りない部分も書いておきます

基本的な設計思想には十二分に共感していますし、漏れ伝わってくる改善の取り組みにも好印象を抱いています。

ですが、唯一残念なのが【検索】に関する部分です。

具体的には、

・サイト内検索のUIがイマイチ
・検索流入がまだ弱い?(SEO)

の2点は今後に期待したいと強く切望しています。

前者に関しては、各施設のページから他の施設を探すことがあまりに困難です。現状は最下部の「関連する宿泊プラン」で表示される以外に、掲載されている他の施設を見つけることができない、、、はず。

D2Cプラットフォームとして意図した形かもしれないですが、知名度の低い宿泊施設としては導入に踏み出せない要因となってしまう気がします。(利用者目線でも不便に感じるので、せめて検索窓のあるトップページに飛べるリンクがどこかにほしいです)

また、後者に関しては、ローンチから半年の段階で求めすぎかもしれませんが、これだけの数の施設が登録されているにしてはSEOが弱い印象を持っています

ブロガーという職業柄、さまざまなツールで CHILLNN を分析してみましたが、思っているほどのページビュー数はなく、その大半がダイレクト流入、もしくはリファラル流入で、検索流入はそこまで多くないのかなと。

各施設ページの hタグ構造 を整えるだけでも効果は出ると思うので、その辺りの改善をしてもらえると、宿泊施設側としてもよりマッチしたゲストに泊まっていただけるそうだなと期待しております。


という感じで、最後は少し辛口の評価も書いてしまいましたが、宿泊施設側としては予約サイト『CHILLNN』には大きな魅力を感じています。

宿の特徴を丁寧にしっかりと伝えられ、マッチング度の高いゲストの方により良い宿泊体験を提供していける。そんな理想の形が実現できる素晴らしい予約サイトは他にないんじゃないかなと

CHILLNNが盛り上がることで、ウィズコロナの時代における宿泊業もまだまだ元気を取り戻していけると思うので、もっと多くの特色ある宿泊施設が予約サイトとして導入し始めてくれると嬉しいです。

一緒に宿泊業を盛り上げていきましょう!


宿泊施設登録フォーム


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というわけで、今日の記事は以上です。
熱海で関わる宿泊施設のうち、『guest house MARUYA』はまだ CHILLNN でページを公開していないので、偉そうに語ったからには早めに登録を進めたいと思います。(笑)

では、またあした〜!

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